ある日本語教師のこれから
こんにちは。ゆーいちです。
国内の日本語学校で日本語教師をしたり、
書籍解説をしたり、日本人と海外の方をつなぐオンラインベントをしています。
2021年も年の瀬ですね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今日は来年やるべきことを整理していきたいと思います。今、日本語の先生を目指している人の参考になれば幸いです。かなり踏み込んだ話をしていきます。前半は暗く、後半はちょっと熱っぽくなるかもしれませんが、ご容赦ください。
国内日本語学校崩壊の危機
約2年間、コロナウィルスのため、新規日本語学校が倒産する中、私の勤務する日本語学校も例外ではありません。大学院で英語で勉強していた新入生が数十名入ってくれたおかげで新しいクラスができましたが、来年の4月にはほとんどの留学生が卒業となります。
海外向けのオンラインレッスン試しましたが、「オンラインならいいや」「仕事で平日は参加できない」といった声や、現地の日本語学校との差別化ができないという点で断念。
現在、文化庁主催のウィズコロナにおけるオンライン日本語教育実証事業に参加するため、動画教材、学習アプリ、リアルタイムでの確認レッスンを組み合わせたカリキュラムを作成しているところです。
いずれにせよ、来年4月から入国できる保証はない中で進めていることです。出口のないトンネルをくぐっている気分に近いです。
厳しい現実から見えてきたこと
しょっぱなから厳しい現実をお伝えして、すみません。少し話を前に進めましょう。
厳しい現実から見えてきたことは、①夢を語る上での土台の必要性②今チャレンジできることがある
正直、今の仕事は大好きです。自分の生きる上で実現したいことのうちの「日本と海外の人をつなぐ」「日本ファンを増やし、日本で生活する外国人を増やす」ことに直結しています。そして、今後も仕事を通じて、人生のハンドルを自分で握っていたいです。
ただ、現実として、今僕の人生の片方のハンドルを握っているのは、入国させるかどうかを判断する日本政府です。食っていかなきゃ、つまりお金の問題を解決しなきゃ夢なんて実現できないのです。夢を語るには、土台が必要だと改めて気がつきました。
一方でチャンスだと捉えています。
リアルタイムでのオンラインレッスンがほとんど売れなかったことを考えると、日本語教育の質も大きな変化を求められているのは明白です。
一つは、オンデマンド学習とリアルタイムでのオンラインレッスンの可能性です。日本語学習者は海外で仕事をしながら、いつでもどこでもインプットし、確認はzoomで日本人の先生と行うなど、より柔軟な教育の形を模索していく必要があります。
今、新しい日本語教育のシステムの構築の段階から携わることができています。こんな経験2度とできない、そしてやるしかないという状況に追い込まれているのは、チャンスだと感じています。
個人の信用・コミュニティ
今年ほど最悪の事態を想定する必要性を感じた年はありません。今の仕事は大好きだけど、物理的に続けられないかもしれない。そう考えている先生方はきっといるはず。
改めて個人の信用・コミュニティは大切だと思いました。2019年あたりから、個人で活動する機会が増えました。
Youtubeでの活動、国際交流イベント運営、プライベートレッスン。
どれも失敗だらけですが、その中でも個人としての信用・コミュニティは自分の写鏡だと感じました。
会社の看板を背負わないで、社会からどう見られているのか、社会にどんな価値が提供できるのか、改めて考えるきっかけになりました。想像以上に、ちっぽけな存在であることも思い知らされました。
今は、ライターの仕事にも挑戦しています。
本を読み、話をわかりやすくまとめるのが、得意かつ好きなので、クラウドソーシングで営業して、少しずつ案件を獲得できるようになりました。
またnoteでも、日本語と英語で書籍をまとめています。
・短時間で本の美味しいところを読みたい
・新しい情報に触れたい
・何なら英語(日本語)も勉強したい
という方に向けて書いています。収益は書籍代に回し、より良いアウトプットをし、読者にとってはより良いインプットができる仕組みを構築していきたいです。
そんなこんなで日本語教育を取り巻く状況は厳しいですが、新しい教育を作る仕事、個人の信用・コミュニティを築く活動を来年も頑張っていきます。
どなた様も素敵な年をお迎えください。
2021年12月31日 ゆーいち