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アイスランド交換留学:10月のことと、やらかし

日照時間がぐんぐん短くなり、気温もぐっと下がってきました。
時間の経過があっという間で、何をしたんだろう、ということを簡単に忘れてしまいます。個人的な記録のようなものを書きなぐってまいりますが、生暖かくお読みくださると幸いです。

その①UU :Young environmentalist の活動が本格的に始まる

 アイスランドで2012年に発足した環境NGOの活動が本格的に始まりました。今年の1月にオンラインでメンバー登録をさせていただき、今回晴れてコミュニティーの活動に参加させてもらうことになったのでした。6つある委員会のうち私が参加したのはnature conservation committee、自然環境保全委員会です。右も左も分からない状態で始まり、未だに参加というより学ばせてもらっているといった方がしっくりきます。
 今月は主に①11月2日に開催されるCOP RVK(写真)に向けたミーティング、準備②アイスランド議会への提言、が行われていました。
 委員会に参加している人は、学生から社会人まで様々ですが、共通項はやはり環境保全への熱量です。環境法、サステイナブルデザイン、生態学、などさまざまなバックグラウンドをもつ人がいらっしゃいます。特に委員会のリーダーの女性は持続可能な海洋資源利用と保全について研究していた人で、海底採掘やフィヨルドに建設される風力発電計画などに関して、敏感に反応されていました。
 また、環境活動をするときに大事なこととして、「私たちがまず楽しむことよ!!!」とおっしゃっていて、とても記憶に残っています。
 私が参加できているのは、足を動かす部分だけです。法令の文書はアイスランド語で私には正しい読解はできず、背景知識も全然足りない。自分になにができるんだろう、と常に考えますが、傍観しかできない状況の方が多い、というのが現状です。

イベントのポスター


セッションの様子
廃棄食材100%のディナー。テーブルのデコレーションも廃棄食材。

その②庭のフィールドワーク

 こちらも継続して行いました。大きく以下の3つ、行うことができました
。①アイスランド園芸学校の見学とガーデナーへのインタビュー、②レイキャビク植物園の散策とインタビュー、イベントへの参加、③サマーハウスでの植林のインタビュー。

①に関しては、知人を介して紹介していただいたアイスランド園芸協会の人が勤めていらっしゃる園芸学校にお邪魔してインタビューを行いました。
 Hveragerðiという温泉の町にある学校で、大きな温室が丘の上に見えたら、そこが学校です。バスでレイキャビク市内から40分ほどで到着。遠くから湯気が出ている様子から、少し別府を思い出しました。
 温室は様々にあるのですが、暖房がついているもの、ついていないもの、湿度・温度を完全に管理しているところ、の3パターンみられました。アイスランドでバナナやコーヒーの木を見ることになるとは、、、、唖然としてしまいました(写真)。お会いした女性の方は園芸協会の長のような人でもあり、ガーデニングから品種改良に至るまで、広く園芸に関わっておられる方でした。かっこいい。

②レイキャビク植物園では、10月中旬に霜が降りたころに訪れました。花が咲いた状態で凍ってしまった高山植物たちは、今年は種を付けられないのだとか(タイトル写真)。ハイランドで採種することもあるそうで、植物園は植物の展示から「種」の保存まで、幅広い役割を担っているのだと知りました。また冬にかけて樹木の剪定や伐採も進むのだといいます(写真)。
 その数日後にはslow food festivalというイベントが行われ、そちらにも参加しました。スローフードと聞くと地産地消、味わう食事、といった言葉が浮かんできます。会場では地元の料理学校の学生や、アイスランド各地から集まった人たちがブースを作っていました。スキールを作っていたり、トマトに様々な調味料をかけて食べ比べることで「味」を感じ直したり、ビーガン肉を出していたり、、、多種多様でした(写真)。

伐採された木
いろんなポテト
手作りスキール

③サマーハウスでの植林のインタビュー
 こちらは8月末の植物交換会で知り合ったご夫婦とご縁が繋がり、サマーハウスにお邪魔しました。そこで十年ほど植林をされているとのこと。前の土地の持ち主が森林管理局に勤めていたことから、ご夫婦が所有するようになった当時から、一定の針葉樹が植わっていたそう。溶岩の上に5センチ〜10センチほどとみられる苔、その上に木が育っていました。溶岩性の大地では、水はすかすかに抜けてしまうため、様々な工夫が見られました。コンポストで土を作って補っていたり、タイヤや紙で保温をしてみたり…Youtubeを参考にして試行錯誤しているとおっしゃっていました。
 やっぱりアイスランド語ができないことで分からないことはたくさんあるなあと実感するばかりです。

その③日々のこと
 学校の講義はいよいよ終わりも近づいてきて、発表やエッセイがありとても緊張しました。11月にぐっと増えるのでなんとか駆け抜けたい。 
 10月はオーロラもすごかったです。太陽の黒点が多かったらしく、アイスランド以外でもよく見えたと聞きました。
 お家では甘いものを作るようになりました。バナナケーキとあんこばかり作っています。本当、馬鹿みたいに作っているのですが、なぜか気持ちが和らぎます(写真)。
 日本の大学の卒論発表もオンラインでやらせていただいたもののだめだめで、大分切羽詰まってきました。11月、12月は気合を入れて生きていきます。

〈大失態〉
 昨日11/8のこと。
 賃貸契約の内容を勘違いしており、住居退去後も1~2ヶ月家賃を払うことに。1ヶ月分の家賃だけでも本当に高い。1番の失態をここでやらかしてしまいました。日本でもこちらでも、日々切り詰めて生活していたのですが、本当に、どうしよう…。この留学を応援してもらっている、いろんな人の顔が浮かんではやるせなく、自分への情けなさがこみあげてきました。
 あんたこのままじゃやばいで、っていうことなんだよな。おやつを作っている場合ではなかった。どう解釈を変えてみてもまだ楽観的になりきれない、沈むだけ沈んで、大学の方に掛け合えるだけ掛け合って、今後の生活を考えよう。残りの手続き関係のことをちゃんと、きちんと(!!!)チェックすること。出費をなるだけ抑えて、日本に帰り着くこと。それからのことは、もう、なるようにしかならん。

ということで、現在私は最高潮に凹んでいます。
けれどここで過ごせる時間がこの上なく幸せです、と書くことで気持ちを持ち直したい。

追記11/11
 今朝学校のオフィスに尋ねたところ、うまく行けば1月上旬に次の入居契約が始まる、とのことで、その場合は支払いも日数分で済むとわかりました。すでにstudent housingの入居申請は100件以上になっていると知り、自分にとっても他の希望者にとっても、自分の確認不足による不利益が生じている…と思い至りました。
 この経験を噛み締めて生きていきたいです。

追記11/27
 先ほどメールをいただき、次の入居者を見つけたよ、という知らせを受けました。私の契約は1/10までで、家賃もその分までとなります。なんとか生きていけそうです。スタッフのみなさんに感謝です。

 


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