「文章が稚拙だ!」と悩んでいる生徒さんに 「thatの多用を回避しよう!」と助言しました!ーPart 4
Hi!
数週間前より「生徒さんへのアドバイス」というマガジンにて投稿を進めていますが、すっかり「文章が稚拙だ」シリーズになってきたような感じですねf(^^;)
以前より生徒さんのライティングに対する助言を投稿していますが、前回までは後ろから修飾を行う「動名詞」「過去分詞」「文章」に触れて参りました。
今回は予告の通り、「関係代名詞の使い方」の基本ルールの説明にトライしてみようと思います。
まず関係代名詞についてですが、関係代名詞とは後ろから補足説明を加える為の修飾文の中で使われる代名詞の事を指しています。生徒さんが主に使用する関係代名詞はwhich, who (whom), thatとなりますが、本日の投稿ではこれらwhich, who (whom), thatの3つの関係代名詞の使い方で文章の印象が変わるという事に少し触れていこうと思います。
まず、関係代名詞の使う際、多くの生徒さんがwhichやwhoの代わりにthatを選択します。理由は、「thatで代用できると学んだから」。。。
しかしこの理解こそ、関係代名詞を使う際に文章の稚拙さが出る理由の一つになっています。なぜならば、英文において「thatは目立つ」ので、thatが多用されれた文章は「僕(私)の話を全部聞いて!」という印象になってしまうのです。
thatを使用しているところは全て「ねぇねぇ、ここは大切だからちゃんと読んでね!」という印象を与えるので何度もこのthatが出てくると、読み手は「全部大切なんかい!」という突っ込みを入れたくなるような印象を受けてしまい、うるさい文章のように感じてしまうのです。そしてこのうるささこそ文章に稚拙さを与えてしまうのです。
理屈を説明してみます。
まず、which、who、thatの関係代名詞ですが、省略が可能です。修飾文の中でこれらの関係代名詞が主語でない場合、すべて省略が可能です。
実はこの「省略が可能」という表現も問題を引き起こしています。それは、「省略が可能」と言われると、「省略をしてもしなくてもどちらでも良い」という印象が残ってしまうからです。
しかし英語は「省略できるものは省略する」という基本ルールが根底に流れているので、「省略が可能であれば、省略する」というのが正しい理解であり、「省略が可能であれば、省略してもしなくてもどちらでも良い」という理解は少し的を外れた理解となってしまいます。
次にこのthatですが、先ほども触れたように英語の文章の中では目立ちます。どうして目立つのかというと、thatには多くの用法があり、どのような使い方で使われているのか?と自然に注意が生まれる単語だからです。なので、必ずthatを使わなければならない場合はthatを使いますが、thatを使わなくても良い場合はthatの利用は避けます。なぜならば、目立たせたくない場所が目立つことによって文章の流れや印象が変わり、要点が伝わりにくくなってしまう可能性があるからです。
さぁ、ここまでくると関係代名詞の使い方をまとめることが出来ます。
①省略できる関係代名詞は省略するのが基本
②thatはwhich、whoの代用が可能だが、通常は代用しない。よって、whichを使う場所ではwhichを、whoを使用する場所ではwhoを使用する。
③whichやwhoをthatで代用する際はそこを目立たせたいという意図がある。
上記3つのルールをしっかりと守るだけで文章の印象はかなりスマートになり、稚拙さが解消されるでしょう。
さぁ、最後のポイントです。
上記のルールで①省略できる関係代名詞は省略するのがルールと説明しました。という事は、逆に、省略できるのに省略していないwhichやwho (whom)は目立つという事になります。
すなわち、省略できるものはどんどん省略する英文なのに、省略していないという事は読み手にとって「省略できるのになんで省略してないの?」という直感的な疑問という印象がうまれ、その結果その部分は印象が強くなるという事なのです。
そしてこの作用を逆手に取り、省略できるwhichやwho (whom)を省略せずに使うケースを覚えておくと、関係代名詞の使用の際にスマートさがある文章を作れるようになります。
省略できるwhichやwho (whom)を省略せずに使うケースとは、書き手が注意を引きたいという感覚によって判断され、主なケースは2つ挙げられます。それらは、①読みやすくさせる、と②その部分の印象を強くする、というケースになります。
①読みやすくさせるというケースで代表的なのは、修飾文が長い場合です。修飾文が長い場合(6単語以上は長いと考えて良いでしょう)はwhichやwho (whom)は省略しません。省略してもよいwhichやwho (whom)を省略しないことで、読み手の注意を引きつけ、結果的にここから長めの修飾文が始まるよ!という合図のような作用を持つという事になるからです。
②その部分の印象を強くするケース、または修飾文が要点を述べることにおいて重要な内容であるケースもwhichやwho (whom)は省略しません。上でも述べたように、省略しても良いwhichやwho (whom)を省略しないことで、読み手の注意を引きつけられるので、結果的に読み手に印象を残すことができるからです。
英作文において関係代名詞を使う事は避けて通れる道ではありません。使用頻度が比較的高い関係代名詞を使用する際、なんとなく関係代名詞を選んだり、省略できる関係代名詞を残す目的もないままなんとなく省略しないというのではなかなか文章の稚拙さに解決を与えることはできないでしょう。
関係代名詞をスマートに使いたいですか?以下のポイントをぜひ理解してくださいね!
関係代名詞を使う場合の基本ルール
①省略できる関係代名詞は省略するのが基本
②thatはwhich、whoの代用が可能だが、通常は代用しない。よって、whichを使う場所ではwhichを、whoを使用する場所ではwhoを使用する。
③which、whoをthatで代用する際はそこを目立たせたいという意図がある。
関係代名詞を省略しない時のルール
①読みやすくさせる、と②その部分の印象を強くする、という意図があれば省略できる関係代名詞も省略しない
如何でしたでしょうか?
上記のポイントをすべて理解し今日から英作文に反映させることはできなくとも、まずはなんでもかんでもthatを使う事をやめたほうがよさそうだな、とすこしでも感じて頂ければそこがスタートになるはずですね!
コロナ禍で旅行をはじめ、海外への出張なども大きな制限が課せられる中、英語の文章を書く、そして読むという事は利用価値が大きく上がるスキルになってまいります。
ぜひ引き続き英語の習得を目指して頑張って参りましょう!
See you next time!