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『神は細部に宿る』

神は細部に宿る


誰しもが聞いたことがある言葉だと思うが、誰の言葉かは意外に知らない人も多いと思う。

この言葉はミース・ファン・デル・ローエ(以下ミース)というドイツの有名建築家の言葉で、20世紀のモダニズム建築を代表するル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトと共に近代建築の三大巨匠として名を残している偉大なおじさん。

私はこの言葉が昔から大好きで、というのもドイツに住んでいたとき、私はベルリンにある国立美術館とそこに併設されたカフェ、その周辺がお気に入りスポットだった。
よく本を片手にお茶したり散歩したり美術鑑賞をしていた。

特段、やはり国立美術館のマッドブラックの建物自体を見てはいつもかっこいいなと思ってたし、灰色の石畳やその周辺の景色、いつも雲に覆われたグレーの空に至るまですべてに美しさとグラデーションを感じていた。

私のアート好きの原点な気さえする。


そんな私の大好きな場所を作ってくれた偉大な建築家こそミースなのだ。
だから私は、そんな彼の言った「神は細部に宿る」という言葉が好きなのかもしれない。


私は性根の部分ではとても真面目で、感受性も人より感度が高く豊かな人種で、けっこうなんでもよく感動するしよく悲しくなったりする。

繊細と言われたらそうなのかもしれないし、でも私の中では少し違ってて、世界はこんなにも豊かなのにどうしてこんなにも満たされない人々が多いんだろうという私自身の満たされ尽くした感情と世間一般の負の感情との乖離に小さいころから悩んでてその答えを探しているんだと思う。

簡単な言葉で表現すると、私は「幸福論」の答えをずっと探している。

まだこの世に生を受けて24年しか経ってないそんな未熟者の私だけど、その中で見つけた答えのようなものの一つが冒頭や表題にも使わせてもらった「神は細部に宿る」という言葉なのだ。

私ひとりで世界の全員なんて絶対救うことはできない、という一種の諦めや降参ではあるんだけど、それらのアンチテーゼとして私はミニマムに丁寧に暮らしていくことを心がけている。

私はたまの贅沢もするし外食もお酒も大好きだけど、ひとりでお家にいる時は音楽を聞きながら料理をしたり、映画を見ながら自家製のさんざし酒を飲んだり、ミシンを踏んだりシルクスクリーンで何か作ったり。
バスタブに体を沈めてディプティックのキャンドルの光で読書をしたり。

そんな毎日を過ごせていることをこの上なく贅沢に思ってるし大好きだったりする。

「神は細部に宿る」の神様がもし健康の神様だったら、そしてその健康の神様がもし私なら、こういう心の健康こそが外身、つまり体の健康につながるんだよ、ってみんなに教えると思うんだ。


少し話は逸れるかもしれないが、日本はセックスの年間回数、性生活満足度ともに世界ワースト1位らしい。

日本人の夫婦の実に68%がセックスレスだという調査報告もある。
私へのアンチをしつこくしてくるような未婚や非モテ、チー牛たちなんてほぼほぼ素人童貞レベルだろうとすら感じる場面も多々ある。

この答えが私の中ではいくつかあって、そのひとつに日本人は家でのんびりと趣味をしたり家族とすごすことを一番の至福と思っていない人が多いと感じる。

だからであろうか、くだらないお金と時間の使う場所やエンターテイメントが他の国と比べて山ほどある。
キャバクラ、ホスト、ガールズバー、メンエス、風俗、コンカフェ、ハプニングバー、パパ活、上げはじめたらキリがないくらいある。

それらは結局、承認欲と性欲のはけ口でしかなくインスタントのストレス発散でしかなく、過ぎ去って振り返ると何も残っていないことの方が大半だと思う。

日本人は無駄なことにお金と時間を使いすぎている。
だから物質的には豊かなはずなのに、本質を理解しないまま心が貧しく荒んでいく。
そんな人が多いと感じる。


人の三大欲求は「食欲」「性欲」「睡眠欲」だ。
睡眠欲なんて自然の摂理として寝れるんだから、睡眠障害がある人は食欲の満し方よ性欲の満し方を改善すればいいだけだと私は思っている。

スーパーの半額弁当やラーメンと回転寿司と焼肉しか選択肢の無いような外食。
SNSで妄想の彼氏彼女自慢をしたり、性欲の解消は違法サイトのAV見ながらのマスターベーションか風俗。
そんな非モテたちに私の言ってることは理解できないとは思うけど、心の健康は体の健康ということだけはわかってほしい。

私は料理上手だしセックスにも容姿にも自信がある。
だからいい男は家に呼んで手料理食べさせてセックス誘って一緒にぐっすり寝て沼らせるのが得意。
そこで私は三大欲求を満たしている。

みんなも「丁寧な暮らしこそがお金をかけても得られない最高の贅沢」だということを思ってもらえたらうれしい。


そしてその最たる言葉こそが「神は細部に宿る」というミースの金言だと言うことも。


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