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【書籍サマリー】決断力 誰もが納得する結論の導き方 / 橋本 徹(著)

今回は元大阪府知事 橋本徹さんが執筆された「決断力 誰もが納得する結論の導き方」です。

本書は絶対的な正解がなく、また様々なステークホルダーが存在する”組織”の中で如何にしてリーダーとして決断を行うべきか、というエッセンスを得たいという思いから手に取ったものです。

読み終えた感想として、まさに求めていたエッセンスを手に入れられたという満足感と併せて、「結果ではなくプロセスを重視し、速やかに行動へ移すスタイル」に非常に共感を覚えました。

<本書の問い>
正解がわからない問題に対して、組織やチームが納得して決断をするのはどうすれば良いか。

1. 決断プロセスを納得してもらうためには「手続的正義」の考え方を適用する。

・前提として、決断を下して、その責任をとるのがリーダーの役割。絶対に正しい答えを求めていつまでも決断を先送りにするのはリーダー失格。
・メンバーが納得できる決断、プロセスを踏むことが大切。プロジェクトを円滑に進めるためには、最終的には賛成していないメンバーにも納得感を持ってもらう必要がある。(アマゾンのOLPにdisagree and commitという項目があるが、まさにこれを強力にサポートするツールの一つであると思った)
・司法の世界では、プロセスの正当性を問う「手続的正義」と結果の正当性を問う「実体的正義」の2つの考え方が存在する。
・「手続的正義」は結果のみを評価するのではなく、結果に至ったプロセスが適切であったかを評価する。

2. 決断する際には a) 立場 / 意見の異なる人の主張を聞く・機会を与えること b) 期限を決めること c) 判断する者はいずれの主張の「当事者」にもならないこと

・特に不確実性が高く、変化の大きいビジネスにおいては決断するためのルールが明確に定められていないケースがある。
・そのような場合に、原理原則としてa/b/cの3つのことを遵守することで、公平性の高い(可能な限り個人的なバイアスのかからない)プロセスの正当性を重視した判断ができる。
・また、一度判断した内容に誤りがある場合には、それを認め速やかにに軌道修正することが大切。「朝令暮改」が必ずしも悪い、というわけではない。
・リーダーは賛成・反対意見を含めた大きな理論の枠組みと各意見のポイントをきちんと理解をしておくことが大切。

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