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Photo by
伊藤若冲 / メトロポリタン美術館
美しいに執着すること
美しい着物が好きで
美しく着物が着たい。
美しく着物を着付けたい。
美しいかたち。
美しい角度。
美しいバランス。
色んなことを考えながら
手を動かして、
着付けの最後の瞬間まで
心を離さず美しくしたいと執着する。
手を動かすことに精一杯のうちは
何がきれいか見えてない。
沢山着付けて、
沢山の着付けを見て
自分の中の美しいが明確にならなきゃ、
着付けの最後に、
一体何を見たらいいのからすら分からない。
知らなきゃ、何にもはじまらない。
沢山見ることだよ
先生の言葉を何度も思い出す。
沢山見て、なにを美しいと思うのか
自分の中に言葉を探す。
美しいはひとつじゃない。
でもどの美しいが私にとっての美しいかは
私が選ぶ。
私が求める美しいに
今日も明日も執着して
最後の瞬間まで心を離さない。
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