「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」
何年前かにこの映画を観た。
パンフレットが手元にある。
演劇のある年代から上には神様みたいな演出家ではなかろうか。
この映画の中で、架空のロープを渡るワークがある。
何もない空間に演劇をどう立ち上げるのか
俳優の全てが曝け出されるワーク
実は、私は演劇学校時代に、ピーター・ブルックのワークショップを受ける機会を与えられた事がある。
確か今はない銀座セゾン劇場が、招聘公演した際のワークショップだったと記憶している。
何故、参加が可能になったのかは記憶がない。
そして、ちょうど演劇学校の公演稽古が自分のグループの授業とワークショップが重なっていた。
そのため、ダブルキャストの同期が私の代わりに受けに行くことになり、残念だが直にピーター・ブルックのワークを私は受けられなかった。
不思議だがその同期は今は俳優を辞めてしまった。
その時、ワークについて何をしたかの説明を後日私たちの公演メンバーは聞いた。
それが、ロープのワークだった。
この映画を観た時、感じたのは果たして学生の時にもしも参加していたら私はワークについて理解できただろうか?だった。
ある種、哲学のようにも感じたからだ。
でも映画を観て、パンフレットも読むと演劇の神様のようなこの人は、支配的独裁的な演出家ではなく、楽しみながら世界を構築してゆくタイプの演出家なのだろうと感じる。
機会があれば、この映画を観て欲しい。
そして何年か前にピーター・ブルックの作品に関わった笈田ヨシさんの講演に参加する機会があった。
その時に伺った演劇の話もとても興味深いものだった。
その時のメモが出てきたので、またの機会にこちらに書こうと思う。
ピーター・ブルックの著書も出ているけれど、この映画のパンフレットは簡潔に基本が書き留められていると思っているので手に入る機会があれば、是非。