酔生夢死になって

大人になるということ っていうタイトルのライブを最近観に行った
その時に思ったことと、それ以来無意識的に頭の中で反芻していることを書いていきたいと思う

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最近ずっととあるゲームに(いくつか)ハマっていて、攻略方法や楽しみ方を調べるためにYoutubeで動画を見漁ることが多くなってきた。
2020年ごろまでは実はあまりほとんど動画サイトを見る機会がなく、Youtubeばっかり見てるやつを正直少し下に見ていた節があったが
今思うとインターネット最下層は僕の方でした。Youtube、めっちゃ利便性高いし最高だと思います。逆張りしてて本当にごめんなさい。

ゲームの動画を見ていた延長線上で、冬を過ぎる少し前くらいから様々な作業をする機会が増えてきたので、動画を流しつつ何かを進める機会も増えてきた。
合成音声が終始流れる解説系動画は陰謀論じみた話が散見されるので敬遠しつつ、入眠用に聴いていた動画なんかは見ると勝手に眠くなるし
ゲームの動画は集中できないときたら、音楽系の動画を見る頻度がだんだん高くなる。
それこそ2018年ごろまでは結構人から見聞きした曲やバンドを追うこともあったので、その時台頭し始めた人たちのことは今も少し知っているのだが
更にここ1・2年、いわゆるコロナ禍と呼ばれる時期を経た以降で新しく台頭してきたバンドやアーティストについては全く知らない。
だから流れてくる音楽も顔ぶれも全く知らないのだが、それにしても音楽って石油以上に資源が尽きないコンテンツだと感じていて
日々毎日新たな曲が続々と、人々の手で作られているにも拘らず、飽和することもない。
夏場は電力ですら不足しているのに、音楽フェスの会場はどこもかしこもパンパンだ。衰退する気配もなければ、何なら毎日のように新顔が現れているようにも見える。
最近Youtubeをさ迷っていて見つけた、ma℃isterというバンドもそうだ。

曲はこの一本しか上がっていないのだが、この2006という曲を初めて聴いた時にドキっとした。
自分はロックバンドにおけるベースの音色が好きなので、ベースが曲中で動き回るようなこの疾走感と、サビ部分でテンポが一気に落ちるという進行に虜になった。
この曲としてのクオリティの高さ故に、少し前に局所的に大量表出してきたベテランガールズバンド軍の残党なのかなと思いつつ、今一度ma℃isterというバンドについて調べてみたところ
(※1)音楽活動をちゃんと始めて1年も経ってないっぽくて、画面の前で呆然としてしまった。なんならバンドメンバーは2人とも17~8歳くらいとのこと。
ということはつまり、この2006という曲の意味はメンバーの生まれ年なんだな、と理解して、画面の前で俯いた。
この世に生を受けて17年そこらの子たちが、学校で集まって、
機材を揃えて曲を作って練習して、各地をライブで回っているその強い覚悟が、
青春を感じるリアルで青さを帯びた歌詞が、ドラムの正式メンバーがいない中での見切り発車的なスタートをしているところが、そしてそれら含めて彼女らの存在すべてが、僕にとっては(※2)眩しく感じた。

※1…存在を知った当時の話。4/15でバンド結成1周年を迎えたらしいです。
※2…かたや僕が17歳のころは、女の子だけが登場する同人対戦ゲームで格下の対戦相手をパソコンの前でボコってるだけの毎日だった

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冒頭に戻る。
4/15にこのma℃isterが結成1周年を迎えたことを記念して
4/27に自主企画ライブ「大人になるということ」を開催した。

この告知を見た瞬間、行くことを決めた。行っておかないと後悔するだろうなと思った。
久しぶりに「このバンドを直接見に行きたい」と思った。
当日はフォロワーに開演まで時間つぶしを付き合ってもらいつつ、大阪は福島駅のライブハウスに行った。

福島 LIVE SQUARE 2nd LINE

結論、行ってよかったと心の底から思う。
他の演者も周囲の観客も、明らかに自分より年下だろう風貌(※3)で
自分はすごく浮いていたのだが、その気まずさ以上に良いものを見ることができた。このライブは今後忘れることはないだろう。
客も曲も若さも雰囲気も、とっても大好きでお気に入りだ。

途中、MCでGt./Vo.タニグチサクラが「大人になるということは、大好きな人に大好きって言えること。それが今の私にとっての大人になるということ」と話していたのが印象に残っている。
僕自身もこれを聞いたとき、確かにそうだなと思って
振り返ってみると、表立って何かに対して「大好き」と言えるようになったのはここ数年前からだと思う。シンプルで純度の高い言葉だが、まさしく正鵠を射ているよう(※4)。

※3…別バンドだが、演者の中にいた21歳の男の子がma℃isterのメンバー相手に先輩ヅラしてるのとかがすごく可愛かった
※4…ちなみに自分が考える「大人になるということ」はすなわち「自由になること」だったので、自らの人生の浅さを反省したいと思います。

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そんな感じで、最近好きになったバンドの話でした。
1周年でリリースした酔生夢死も好きなので、紹介しておきます。

元よりバンド結成当初の初期衝動みたいな曲たちが好きなタイプではあるんですが、その初期衝動的な感覚を見下したり嘲笑したりするつもりは一切なく
むしろ尊敬に近いものを抱いていると思っています。
自分の視界では今まで見えなかった世界の見え方だったり、本人たちの中での概念に対する解像度の高さだったりが
曲を通して見えてくるような気がして、それら全てが大切で尊くて、そして敬愛すべきだと思うのです。
誉め言葉に聞こえる上手な表現ができなくて申し訳ないが、この曲たちは若い感性の人にしか作れない曲たちで
聴き手である僕にとってはその若さこそが、人生に彩を添えるうえでは大事なものだと思っている。
これからも陰ながら応援していきたい。
2年目からも頑張ってください。

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