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国・海を越えて物を届ける、越境EC市場の未来と返品課題、その対策

こんにちは。デジタルトレーディングサービスを提供して、海外とのビジネスを作る、ユアトレードです。本日は、伸びに伸びている、そして今後も伸びていくであろう越境ECと、それに伴って発生する課題である返品問題について語りたいと思います。

国・海を越えて物を届ける、越境EC


国をまたぐ電子商取引(Electric commerce)のこと。つまり、日本より海外に、海外から日本に物を売ったり買ったりするのをネットで行うことです。ECの普及と共に、海外との取引もECを活用したものが増えてきています。従来からの一般貿易は輸出入合わせて年間140兆円の規模で未だに主流ですが、自社サイトやプラットフォームを介した越境ECも技術や仕組みによって決済リスクの低減や業務負荷の低減でよりハードル低く海外向けの販売や海外からの購入を行えることから昨今では急速に普及してきています。

B2BであればAlibaba、RangeMeに加えてより産業を絞ったサービス(農産物のTridgeなど)も出てきており、B2CではAmazonやShopee、Lazadaなどが有名なプラットフォームとなっています。従来は電話やメール、対面営業でやりとりされていた貿易取引が情報技術により、即座に取引につながる世界になり、一般貿易と越境ECの境界は徐々に薄れてきており、今後海外との取引はよりオムニチャンネル化していく流れがくると思っています。今は越境ECが普及し始めており、世界的に見ても他の市場よりも早い速度で成長しているという状況であるといえます。

7年で約5倍近くに爆進する越境EC市場と将来

まず、市場規模から見ていきます。

上述した通り、一般貿易は日本の輸出入で財務省データでは大体年間140兆円(輸出と輸入で半々)ですが、越境ECはデータの補足が難しく、経産省が出しているレポートが恐らく最も信頼できると思います。こちらによると、世界の越境ECの市場規模は2020年時点で9,123億ドルでこれが2027年には4兆8,561億ドルになると言われております。つまりグローバルでは年率27%成長していくといわれています。


出所:経産省レポート(ZION Market Research 発表データをもとに作成)

まだまだ可能性の残っている日本の越境EC状況

では、日本はどうでしょう。こちらも経産省のレポートでは、日米中の越境ECで以下のようになっています。日本から米中への越境ECでの輸出額は約2兆6千億円、米中からの輸入は約3,300億円という規模感です。一般貿易では資源に乏しい日本は輸出額と同じくらいの規模で輸入額が多いですが、越境ECにおいては輸出の方が圧倒的に多いという状況です。


経産省レポート

日本からの越境ECはどれだけ伸びていくのでしょうか。グローバルでの2027年にかけた年間成長率は27%で、正式な予測は出ておりませんが、以下は参考になると思います。



出所:経産省レポート(Paypal and Ipsos, "PayPal Cross Border Consumer Research 2018,"July 23, 2018 をもとに作成)

こちらも経産省が出しているレポートですが、日本の事業者の越境EC利用者は全事業者の6%で世界の中でも圧倒的に低い状況です。人口減少、高齢化、労働人口減少の日本で事業を行う事業者は今後より海外向けの販売に活路を見出す可能性は相応に高く、圧倒的に少ない越境EC利用率6%は裏を返すと94%の成長余地を残していると捉えることも可能です。

日本の越境ECが伸びていく上での課題は“返品”

もちろん、国内ECよりも言語や輸送などの難易度は上がり、ここは普遍的な課題とはなるのですが、実は見落とされがちな課題は返品問題です。日本から高い輸送費を掛けて輸送して通関を通って漸くお客さまの元に運ばれた商品が返品されると国内ECとは比にならないくらい深刻です。日本に送り返す時には多大なる輸送費と時間、手間が発生します。では、
現地で廃棄しようとするとここでもコストが発生して環境にもよくありません。また、お客様に返金して商品は渡してしまうと売上は上がらず、顧客体験を悪くする可能性もありますし、悪質な購買者にとっては非常に良い話です(日本の事業者にとっては悪い話)。

ECは店舗よりも実物との乖離が起きやすいので実店舗よりも返品が増えます。米国では実店舗での返品率は8%でECでは25%と言われています。また、中国もネット通販、7日以内無条件返品暫定法という、ネット通販の7日間以内の無条件返品を可能にする法律があり、返品率は25%と言われています。

では、日本の返品率は何%か?

答えは5−10%で、相対的に低いのです。

この感覚で海外に売っていくと返品の問題がより顕在化してしまいます。巷によくいる越境ECコンサルタントが言うのは返品条件を厳しくして返品を受け付けない、発生させないようにする、というものです。一見、良い解決策に見えますが、よくありません(笑)。確実にコンバージョンが落ちます。ECで物を買うときに返品条件を確認する割合は7割を超えるという調査結果が出ており、他社より目立って厳しい返品条件は売上機会を大きく毀損させます。

返品課題の解決策


返品された商品を現地倉庫で受け取って保管、現地で再販します。返品条件を不自然に厳しくせず、コンバージョンは高く維持して、売上の機会損失を最小化して、環境に優しいサービスという観点で現地で返品されたものをその市場で循環させるのが最も効果的です。日本の事業者様は返品が発生したらユアトレードに情報を共有すれば、ユアトレードの現地提携倉庫で商品を受け取り、検品、現地で再販のプロセスをユアトレードがそのまま請け負うので、事業者様は今まで取れなかった再販売上を確保する事ができます。

ユアトレードでは、今夏から台湾を皮切りに、タイやシンガポールでサービスを開始していく予定です。越境ECにおける返品で悩んでらっしゃる事業者様、今後、越境ECを本格的に増やしていきたい事業者様、是非一度お気軽にお話しさせて頂けますと幸いです。



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