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欧州議会、化学物質規則の改正を承認することを決定 [p&f 2024年7月号]

Perfumer & Flavoristの記事を翻訳しています。
今回は2024年7月号から、欧州化学物質分類・表示規則(EU CLP)の更新に関する記事です。

下記もあわせて読むと理解が深まります。
EU 化学品の分類、表示、包装に関する規則(CLP規則)を改正
フランスのウェルビーイング市場における 各種規制および手続き方法 (主にフレグランス商品)

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2024年4月23日(火)、コスメティックス・ヨーロッパと国際香粧品香料協会(International Fragrance Association、IFRA)は、CLP規則(Regulation on Classification, Labelling and Packaging of substances and mixtures)(訳注:日本では「物質および混合物の分類・表示・包装」に関する欧州規則(EC)No 1272/2008と呼ばれる)の改正に関する欧州議会の投票を歓迎した。今回の採決は、共同立法者間で合意された文章を確認するものであり、化粧品やフレグランスに使用される天然成分の将来を支えるものとなるとしている。

IFRAの欧州地域ディレクターであるオーレリー・ペリシェは次のように述べた。「三者協議の交渉の結果、調和された分類と表示のための明確な科学的グループ分けの必要性を前面に押し出した合意がなされたことを嬉しく思います。この合意は、法的な確実性を高めると同時に、グループ化を実行可能なアプローチにするものであり、グループ規制が香水製造者のパレットにどれほどの影響を与えるかを考えると、重要なことです。」

コスメティックス・ヨーロッパのジョン・チャーブ事務局長は次のように述べた。「改訂された規則には、植物または植物の一部に由来する複数の構成物質(More than one constituent substance、MOCS)の分類規則に関する具体的な規定も含まれています。この決定は、化粧品やフレグランスに使用される天然成分の将来をサポートし、生物経済、社会、競争力の目標達成に貢献するものです。」

「CLPの例に倣い、化粧品と化学物質に関する更なる法改正が、製品の持続可能性を促進しながら、化粧品とフレグランス部門の競争力をサポートすることが重要だと考えています」とチャベは語った。

「成長と競争力を高めることは、最近のEU理事会の結論案と、広く支持されているアントワープ宣言に沿ったものである。これらはそれぞれ、新たな欧州競争力協定(European Competitiveness Deal)と欧州産業協定(European Industrial Deal)を求めている」とペリシェは締めくくった。

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カバー写真:
この投票により、共同立法者間で合意された文章が確認され、化粧品やフレグランスに使用される天然成分の将来を支えることになると言われている。画像提供:国際フレグランス協会

原文はこちら:


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