苦手だった沖縄お笑いと出会い直す──トークショー「沖縄って面白い！」まであと6日！
あなたの沖縄が主催するトークショー「沖縄って面白い！」まであと6日を切りました。
このイベントを企画したのは、あなたの沖縄メンバーで、フリーライターの安里和哲さん。今年の5月に出版したあなたの沖縄ZINE vol.2でも「沖縄お笑い」を特集してくれました。安里さんから、イベントへの意気込みが届いています！
安里和哲
1990年生まれ、豊見城出身。大学卒業後、東京でフリーライターとして活動を開始。『芸人雑誌』や『クイック・ジャパン』などの人気カルチャー誌を中心に、ベテランから若手まで100名を超えるお笑い芸人に取材してきたた。3年にわたって連載した注目の若手芸人インタビュー「First Stage」は書籍化もされている（扶桑社、2023年）。
『あなたの沖縄 ZINE vol.2』で、僕は沖縄お笑いの特集を担当しました。その特集をベースに、トークショー「沖縄って面白い！」を開催します。今回のイベントの趣旨をお伝えるために、特集冒頭に掲げた文章を、全文掲載します。
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フリーライターの僕は、2024年のはじめに、サンドウィッチマンを取材した。仙台出身のふたりは、東北は“お笑い不毛の地”だと語っていた。話を聞きながら、僕の地元・沖縄は、東北よりもずっとお笑いが盛んだったんじゃないか、と気づいた。
まずなによりも、『O‐1グランプリ』や『お笑いバイアスロン』など、地元密着型のお笑い大会が多い。また、沖縄には主要なお笑い事務所が3つもある。「FEC」、「オリジン」、「よしもと沖縄」だ。県内で十分に活躍できるからこそ、事務所も多いのだろう。
しかし、2010年まで沖縄に住んでいた僕は、テレビで見るローカルなお笑いに関心を持てなかった。方言で展開される漫才やコント、地元番組で繰り返される「沖縄あるある」を目にすると、気持ちがざわついた。不意に笑ってしまうと、きまりが悪かった。東京に憧れていた当時の僕は、沖縄のお笑いを“独自の文化”として捉えず、「本土のお笑いから遅れたもの」と思っていた。多感な時期の僕は、テレビが映す東京に同一化したかった。沖縄のお笑いを理解すれば、その分だけ東京から離れてしまう気がした。
でも最近、沖縄お笑いへの気持ちが変化してきた。雑誌『POPEYE』の特集「僕の沖縄地図。」に取り上げられた沖縄のお笑い芸人・ありんくりんのネタを見たとき。2023年末に行われた『THE W』で沖縄出身の梵天のネタを見たとき。90年代生まれの二組のネタを見る僕は、屈託なく笑っていたのだ。いまなら、沖縄お笑いと向き合えるかもしれない。そう思った僕は、この特集を企画することに決めた。
かつて意固地に沖縄のお笑いから距離を取った僕の、その頑なだった心がほぐれたのは、なぜか。その理由は同世代の「沖縄お笑い観」を探ることで、見えてくるかもしれない。そこで僕は、同世代の沖縄芸人や、沖縄のお笑いを愛する人たちに話を聞くことにした。
（以上、あなたの沖縄 ZINE vol.２より引用）
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沖縄お笑いは今確実に変化している。そのような立場で、今回トークショー「沖縄って面白い！」を開催することにしました。ゲストはこれからの沖縄お笑いを担う若手芸人3人です。
まず、首里のすけさん。お笑いコンビ「しんとすけ」で自らも舞台やメディアで活躍しながら、「オリジン」の社長にもなった首里のすけさんは、沖縄お笑いを俯瞰して語れる稀有な存在です。
次に、FEC創業者を父に持ち、高校時代に「O-1グランプリ」を制したニライカナイの山城みなとさん。まるで少年漫画の主人公のような経歴と実力を持つみなとさんは、なぜ沖縄でお笑いをするのか。率直に聞いてみたいです。
そしてZINEでも取材させてもらった、全国の女性芸人ナンバーワンを決める大会「THE W」ファイナリストの梵天の薪子さん。県外で就職し、お笑い芸人になった薪子さんは、沖縄お笑いについて何を思うのか。
いずれも“ほぼ”90年代に沖縄に生まれた若手芸人たちです(首里のすけさんは89年12月21日…！)。
この島に生まれた彼らはなぜお笑いを志したのか。
沖縄お笑いの歴史をどう捉えているのか。
前の世代から何を受け取り、引き継いだのか。
沖縄お笑いのアイデンティティをどう見定め、どんな未来を作りたいのか。
そんなことを根掘り葉掘り聞きたいと思っています。
芸人たちの言葉は、自分の言葉で沖縄を書く/語る「あなたの沖縄」にも、たくさんのヒントをもたらすでしょう。お笑いを通して沖縄を見つめる芸人たちの育んだ独自のユーモアに学びたいです。
ユーモアが不足気味の堅苦しい文章になってしまいましたが、当日はお三方に大いに盛り上げていただくつもりです！
お笑いファンや「あなたの沖縄」を応援してくださる方々は、9/7（土）お昼2時、「ゆかるひ」(久茂地)に、お集まりください！！！
イベントの詳細・チケットの予約は下記より。