ビジネス視点で企画を考え開発するエンジニア 【YOURMYSTAR ENGINEER STORY 05】
YOURMYSTAR ENGINEER STORY 第5弾は増井 広樹さんです。
エンジニアチームでリーダーを務める増井さんに、ユアマイスターの現状と、今後の展望を教えていただきました。
日本一の会社を目指したい
ーー早速ですが、ユアマイスターのサービスを今後どのようにしていきたいと考えていますか?
日本中の人にユアマイスターの認知度が上がって、「クリーニングや修理の依頼といえばユアマイスター」と言ってもらえるような事業にしたいと考えています。
必要な機能を適切な時期に実現する
ーー日本一の会社を目指す中でチームが大きく成長すべきタイミングだと感じたのはいつでしたか?
プロダクトロードマップが作成された時です。
今まではサービスの拡大に伴って、必要な機能をその都度追加してきました。ですが、その後のフェーズについてはあまり目を向けられていなかったのです。
これまで通りプロダクトに機能を追加しても、大きな結果が生み出せなくなった。今まで以上にユーザーさんや業者さんに寄り添い、使ってもらえる機能を、適切な時期に実装してリリースできるようにするにはどうすれば良いかと考えるようになりました。
そのためにはまず、中長期目線でプロダクトがどうなっていく必要があるかを取り決める必要がありました。それに答えるために策定されたのがプロダクトロードマップだったのです。
ロードマップが固まることで企画の段階における方向性が定まりやすくなり、誰にどうなってもらいたいかが今まで以上に戦略的且つ明確になるだけでなく、裏付けとなる数字を収集する仕組みも整えられるようになりました。
今まで以上に磨き込まれた企画で要件定義されたチケットを開発・リリースすることで、以前よりも確実に結果をもたらすことができますし、開発の効率を上げることにもつながります。
ーー磨き込まれた企画を実現するため、社内ではどんな動きがありますか?
チームの枠を超えたプロダクトおよび商品の設計が始まっています。
ユアマイスターのサービスは色々な人が関わり、それぞれの意見を交えることでより良くしていくことができると考えています。
マーケティングチームがどうやって売るかを考え施策を打ち出す。プロダクトチームがプロダクトの機能向上を担う。ゲットチーム(新規獲得)とサポートチームが業者さんと二人三脚で商売し、カスタマーサポートチームがユーザーさんパートナーさん双方に寄り添う。コーポレートチームはお金まわりを含む社内体制の整備。
というように役割分担がされる中で、自社サービスに何か新しい動きをすれば、全チームが一連の流れで関わってくる。
だからこそ今、チームの垣根を超えたミーティングが活発になっていますし、今後も重要視されていくでしょう。
チームの枠を超えた商品設計が活発に
ーー増井さんはどのような役割を担っているのですか?
他チームとの企画・要件定義時に、システムを熟知したエンジニアチームの代表として臨む役割を主に担っています。
やることは多岐に渡りますが、例をいくつか挙げますと、企画自体が筋道通る内容になっているかを論理的に検証したり、開発するとしたら既存機能の枠に囚われずに新しい基盤作りについても検討したり、要件の中で盛り込みすぎている内容があれば削ぎ落としたり、他チームのオペレーションフローをそもそもプロダクト側の機能追加で無くすことができないかを考えたり、その要件は小規模あるいは大規模になりそうかを見積もったり等をしています。
他方、エンジニアリーダーとしてエンジニアメンバーへ適切にタスクアサインしたり、一緒に設計を考えたり、週単位で定期的にふりかえりを開催したりもしています。たまに自分でコードを書くこともありますよ。
ーー他チームと連携して開発を進める際に意識していることはなんですか?
企画しようとしているものが、プロダクトロードマップにおける、どの開発区分に該当しそうかを考えます。誰を対象としたもので、どんな数字的な裏付けがあり、短期〜長期的に見てどんな恩恵があるから、いつ取り組むべきか、が焦点になってきます。
最近では少人数でプロダクト開発をしている背景もあるため、他チームとのミーティング時はプロダクトチームとして「それは本当に今やるべきことなのか」「それはそもそも機能として本当に作れるのか」を、理由とともに明確に示すよう心がけています。
仮説と検証を繰り返しより良いものを作りたい
ーー現状についてどうお考えですか?
会社全体として改善したいことが2点あります。
1点目は仮説と検証の精度を上げることです。
何らかの企画を進めるにあたり、まずは仮説を立てて検証していく作業が必要になります。そもそもどんな数字が必要になるかを把握して洗い出し、何の指標を大事にして進めていくかを取り決めることが重要になるのでメトリクスが大切です。
そのために社内向けにデータを蓄積・可視化された状態を作っている最中ですが、それと同時に必要に応じてデータをピックアップして加工・分析できる人を増やすことが今まで以上に必要だと考えています。
2点目は、他チームとの連携方法と企画の進め方を改善することです。
ある企画に対して、チームの垣根を超えてどのように取り組めばより早く成功へ近づけるかの練度を高めたいと思っています。
そのための第一歩として、ミーティング中に各チームからの意見に対して別チームからのフィードバックの頻度・精度をあげていくことが大事だと感じています。
最終的には社内に弊社のプロダクトやサービスを徹底的に理解し、それらを俯瞰的に見れる人をもっと増やしていくことができれば、あらゆる企画においてMECE且つ意思決定の早い状態が作れるのではないかと感じています。
「自分のチームの意向も念頭に置きつつ、他のチームの状況も知っていて意見を提案できる力」をメンバーひとりひとりが持てる状態になれたら良いですね。
ーー現状の課題をどのようにして改善していきたいと考えていますか?
1点目についてはまだ検討段階ですが、2点目については見通しがあります。自社のことを俯瞰的に見れる為には情報を共有される体制と、情報を収集しやすい環境の整備の2つが重要だと考えています。
特に後者について、現在は社内で使われている用語を統一したり、各種定義をConfluenceに取りまとめていく動きが進行しており、これらの取り組みによって各自の情報収集が簡易になっていく可能性はあると感じています。
フィードバックの頻度・精度を上げるためにはミーティングの場を活用できると思いますが、実を言うと個人的にはミーティングの開催自体あまり好まないです。
「何か課題・相談があったらまずはミーティングで...」というケースが多いと思いますが、曖昧すぎるものをミーティングに持ち込むと有意義なフィードバックができなくなるため、その程度であればSlackの投稿やハドルのほうが良いかと思っています。
事前アジェンダが整っており、解決したいこと・悩んでいることが明確になっていること、そしてミーティング前に参加予定者がアジェンダを読めている状態でミーティングをできるのなら、参加者全員が有意義な時間にできるのではないかと。
僕としては、ミーティングはできる限り議論と意思決定のみにフォーカスしたいと考えています。最終的には圧倒的なスピードで意思決定ができればいいですね。
自ら企画や設計に携わって、開発したい
ーーこれからの目標を教えてください。
意図して結果を出せる人になりたいです。きちんと成功できるものをつくりあげられる力をつけたいと思います。
ーー「意図して」という点をもう少し掘り下げたいです。
「狙って結果が出せる」ということです。要望があったものをただ作るエンジニアではなく、企画や商品の設計レベルから考え提案し、開発をできるようになることで実現したいと考えています。
ビジネスを成功させてきた経験値を沢山積んだ、そしてビジネス成功の再現性を持ったエンジニアになるというべきでしょうか。
僕自身の興味関心の起点は、技術よりもビジネスのほうがやや強い傾向があると自覚しています。エンジニアでありつつも、どうやったらそのビジネスを成功させられるかを常に考えながら関わっていける存在として価値を発揮していきたいと考えています。
結果としてより多くの人にサービスが利用されて世の中のインフラになり、売上も上がり、且つユーザーさん・パートナーさん・ユアマイスターの3者のハッピートライアングルを実現できている状態を作り出すことで社会に貢献していきたいです。それが、長期的に見て業界のDX実現に繋がれたらと。
ビジネス成功の再現性を高めるために
仕事に臨む上で様々な知見を得られると思いますが、得られる知見には他のどんな業界・ジャンルを問わず適用可能な汎用性が高いものと、そうでなくそのビジネス特有のものがあると思います。
ハウスクリーニングカテゴリーのDX化で得られた知見が、別カテゴリーではそのまま当てはめられない場合も少なからずあるでしょう。
そうした知見は自身向けにも社内向けにも言語化し、別カテゴリーを開拓する際に参考にできる状態にしたいと考えています。新たな分野に挑戦してはその業界の知見を貯めていき、将来さまざまな事業を切り開く時の為に備えたいと考えています。
成功・失敗両方の知見が必要です。実戦を積み重ね、願わくば成功の再現性を高める力を持つ人になることで、エンジニアとしてだけでなく1ビジネスマンとしてステップアップしていきたいです。
profileーー
増井 広樹
学生時代にインターネットに可能性を感じ、エンジニアとして新卒で楽天株式会社入社。その後、スタートアップ企業を数社経験してフルスタックに開発経験を積み重ね、フリーランスとして独立。
2019年3月にユアマイスターの社員エンジニアとなり、それまでの経験を社内に棚卸ししつつ、これから先のエンジニアと自身のキャリアに必要なものを模索して日々磨き込み中。
銭湯大好きおじさんで、週1でどこかの銭湯に通いQOLを高めている。最近はTwitterも活用中。
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