食道楽。

私は食べることが好きだ。
おいしいものを、みんなで食べるのが好きだ。

有名レストランの超一流料理はもちろん、
路地でおっちゃんおばちゃんが夫婦でやってる食堂も
ファミレスやファストフードも好き。

食べるばかりではなくて、作るのも好きだ。
料理好き、という中にもいくつかジャンルがあって
食材からこだわった一流シェフの料理ほど本格的なものから
電子レンジや冷凍食品をうまく使った時短料理、
最近はちょいたしレシピなんかも人気だけど

私は、名もない料理を作るのが好きだ。
その日うちにある食材を眺めて、
「あれとこれとを組み合わせて焼いてみるか」
「こっちは茹でて冷やして和えモノにしてみよう」
そうやって作るのが好き。
ただし、時短にはあまりこだわりがなく、
コトコトと数時間煮物をしてみたりもする。

さて、今更ながら「食道楽」とは

食道楽(くいどうらく、くひだうらく、しょくどうらく)とは、道楽のひとつで、うまいものを食べたり、料理を作ったりすることに熱中し、それを生き甲斐にすること。およびそうしたことをする人。

のことを言う、らしい。

この言葉を明確に理解して使っているわけではないけれど、私はやっぱり食道楽だと思う。
新しい服やカバンを買うなら、ちょっとおいしい料理を食べに出かけたい。
流行りのブランドのことは興味がないけど、おいしいレシピやお店のことはどんどん知りたい。
いわゆる「美食家」とは違って、家庭料理から一流の料理人の料理、冷凍食品からジャンクフードまで、割と節操なく楽しんでいる。

幸い、私の周りには常においしい物好きな人がいて
大学時代、ゼミの教授に美味しい土手焼きの店に連れて行ってもらったり、
友人のお母さんが作ってくれたゴボウサラダがとってもおいしかったので、わざわざ手紙を書いて作り方を丁寧に教えてもらったり
社会人になってからは、先輩が自力じゃいけないようなお高いお寿司屋さんに連れて行ってくれたりした。

結婚した相手も、料理人。
結婚当初は会社員としてホテルのレストランで働いていたので
なかなか彼が作る料理を食べる機会はなかったけれど、
時々、余った食材で作ったという賄いの一部を持ち帰ってきてくれて
例えば、具が一切入っていない伊勢海老の味噌汁とか皮が破れてはねられた黒豆だとかだけど、それが食卓に並ぶのもうれしかった。

というわけで、豪華な食事ばかりではないけれど
割と豊かな食生活をしてきたと思う。
私が作るものは、相変わらず名もない料理ばかりだけど
家族や食べてくれる人が「おいしい」と言ってくれるのが幸せだし
誰かが作ってくれたものを「おいしい」と思える瞬間も幸せ。
ジャンクフードやファミレスであっても、
ちょっとしたところに工夫が感じられることが最近は特に増えてきて
それも楽しい。

いわゆる「映える(ばえる)」はちょっと横に置いておいて、私が出会った美味しいものの事を、ここに記録していけたらと思う。

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