TSLの話。時に転機。
TSLとは、「Thirsty Sword Lesbians」のこと。
TSLは、クィアなRPを楽しむTRPGのことで、サイトの説明を翻訳すると、「剣を持つ怒った災害レズビアンが好きなら、あなたは正しい場所に来ました」とある。
強いビアンPCとなりポイズンな世界で暴れ散らかそうぜってことなんだと思う(多分)(個人の感想です)
タイトルをグーグル翻訳すると「のどが渇いた剣のレズビアン」って出てきて結局意味がよくわかってない。
英語に詳しい方、スラングとかなんですかね?教えてください。
えっちな話だったらどうしよう・・・。
まだ日本語訳版は出版されておらず、日本語で遊ぶには海外のサイトでPDFをDLするなり、冊子を自分で輸入するなりして、翻訳しなければならないのですが。
2022年9月、TSLで遊ぶ機会が奇跡的に訪れたのです。
きっかけは、もんすとろーむさんという方のツイート。
2022年の7月にRTか何かで見かけた海外のTRPGが薄っすら気になり、さらに情報を求めて検索したところ、日本でのセッション募集が見つかり、普段身内の温室から出ない人見知りの私が、衝動だけで募集主のふぇるさん(@feltk)にDMを送っていました。
それくらいの何か大きな熱量をTSLに感じていたのだと思います。
ふぇるさんはほぼ初対面で突然のDMだったにもかかわらず快諾してくださり、その後しばらくDMにて海外のシステムの話を交えつつ連絡を取ってくださいました。
(厳密にいうと2022年の4月ごろからふぇるさんの運営するTRPG鯖に参加していたので完全に初対面ではないのですがその話はまたそのうちします)
この日記のためにさかのぼったら、システム紹介のツイートが7月4日で、7月5日にはDMを送っていたので本当にノリと勢いだけだったことがわかりますね。
とにかくイレギュラーが起こりまくる激動の数日間でした。
数日後、メンバーが3人集まったとのことで祝立卓。
ダディクールさんとひとさんと初めましてしました。
鯖に案内されチャットで挨拶し、セッションの9月に向けてキャラシ作ったりいろいろ。
当たり前だけど全員初対面で死ぬほど緊張したのは言うまでもない。
当日もボイチャに入る手が震えたもんな。
実際のプレイの感想などはこちらにまとめてもらったので割愛。
よかったら読んでね(ネタバレとかない)
日記には、これまで身内との気が知れた甘えCoC卓しかしてこなかった私がこのセッションで衝撃を受けたことを話します
セッション前に苦手要素の提出タイムがあった
これ、目からうろこだった。
というか野良卓?界隈?では普通なのかな。
好きも嫌いも認知しあってるような関係のPLばかりと遊んでいたので改めて確認作業をしたのは初めてだった。
私はTRPGにおいての苦手要素がなく、特に提出するものはなかったのだけど、他二人はいくつか避けたい話題を教えてくださり、GMふぇるさんがまとめて箇条書きにしてテキストで張り付けてくれました。
実際にやってみて思ったのは、「苦手なものがない側としても、相手の苦手な話題がわかってると安心」でした。
これを得て「誰しも苦手なものを抱えてる可能性がある」ことを痛感し反省したんですが、その認識の上でセッションするとなると、「ある程度言語化、カテゴライズされた避ける要素がわかりやすくないと、いつどこで何踏むかわからんくて怖い」という恐怖が付きまとうことに気づいたんですよね。
それこそ「地雷があるかもしれない道を歩いてる状態」で、セッション前に「ここ踏まないでね!」というセーフゾーンをはっきりさせることで、苦手要素のない人間も一緒に安心して道を歩けることに気づけた、これTSLに参加して一番よかったなって思ったところでした。
(気づくの遅すぎだと自分でも思う、でも今気づけたからこれからは存分に生かしていきたいです)
「Xカード」システムの導入
え、これ、これ画期的すぎんか!?!?!?
Xカードとは、ジョン・スタヴロプロスさんが考案したセーフティツールのこと。
TSLのセッションでは、ナラティブ系はRPがどっち転ぶか予想がつきにくいからもし避けたい話題とか苦手な要素が出てきたらこれを提示して、何事もなかったように避けていこうね~という感じで使われてたんですが、
これどのシステムでも使えるじゃん!!!!!!
って感動しました。
というのも、近年のCoC界隈は「人を選ぶシナリオだけど、人を選ぶ要素の部分がネタバレだから事前に周知できない、どうしようPLがこれ苦手だったら…」という悩みが尽きないのです。
(ネタバレになろうとも事前にセンシティブな内容を提示してくださってるシナリオ作者さんもたくさんいらっしゃいますし、このあたりの賛否はいったんおいておきます!)
そんな時にこれがあったら!
もし事前に周知されていない苦手な要素が出てきたときにXカードを出してもらえれば、GMが即座にアクロバティック回避を振ることができるじゃないですか…!!!!!!
早速自鯖にも導入して、地雷要素以外にもちょっと抜けたいけど言い出せないなって時にも使える「パンダストップカード」みたいな位置づけでみんなに使ってもらっています。
TSLはセーフティツールを使うとボーナスがもらえるというルールで、それを参考にパンダストップするとPLさん全員にちょこっとボーナスが入るように。
こういう使いやすさを敷いていくことで、いつか本当にド地雷を踏んでしまったときにちゃんと稼働するといいなぁと思います。
(もちろん最初から踏まないのが一番なんですけどね!)
PL相談好きかもしれん我、と気づいた
TSLで初めてナラティブというものに触れたんですよ。
正直「ならてぃぶってなに?」状態だったんですが、これは実際遊んでみるのが一番早かったですね。
遊んでみて思ったのは、PL同士で今持ってる情報を並べて相談して方向性を決めてそれに向かって演出やRPをしていく作業がメッチャ楽しい。
普段はシナリオプレイが多いので、どちらかというとRPが先行である程度RPが終わってひと段落してから、で、どうする?って流れが定番だったんですけど、TSLのおかげで世界がひっくり返ったというか。
こうゆうのもありなのか!って気づかされた。
というのも、多分私がRP苦手勢で、大人数の会話についていけないとか、瞬発力が足りなくてすぐに打ち返せないとか、そいう個人的な悩みが多いのが原因でハチャメチャにコンプレックスなんですよね。RP。
でも、事前にゴールがわかっていればある程度RPを考える時間があるし、難しそうな展開はPL相談で避けてもらうこともできる。
そういう今までの失敗体験を物理的に減らしてくれたのがTSLで。
さらにいろいろと時間がかかる私をちゃんと待ってくれて、一緒に考えてくれたのがふぇるさんとダディクールさんとひとさんだったので、
システムだけじゃなく、メンバーにも本当に恵まれたなって未だに思うし、私にとっては一生忘れられない大事なセッションなんですよね…。
未だに私はどのシステムでもすぐ「PL相談いいっすか」って言いますし、ずっとセリフ回しによるRPは苦手です。
(嫌いじゃないんだけどな…)
未翻訳のTRPGとか知らんシステムとか野良卓へのハードルが下がった
これでっかいです。
Kutuluをきっかけに未翻訳TRPGで遊ぶ界隈に飛び込んではみたものの実際に手を出す勇気がなくて転がっていたのですが、
TSLで遊んでみたおかげで「やりたいな~」が「ちょっとやってみようかな」に変わった気がする。
TSLでナラティブオモレェ!!!!になって、即「終末紀行RPG」の予定も入れました。おもりさんいつもありがとう…。
ソロTRPGも3つほど翻訳して遊んで。
このあたりから怒涛のシステム乞食が始まり、ダークデイズドライブ、ケダモノオペラ、プレイバイレター、鵺鏡、などなど、とにかく口に入れ始める始末。
新しいものに触れる楽しさ、みたいな新鮮な気持ちを思い出させてくれたのがTSLでもありました。
多分ツイッターを遡ると、9月くらいから様子がおかしくなっていくことが観測されることでしょう。
総括
「Thirsty Sword Lesbiansは私にとって人生の転機」
いつかTSLのGMもやってみたい。
PDF版は手に入れたので冊子も欲しい(アマゾンで買えない…どうして…)。
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