ごめんね ごめんね (Chiptune Remix) 制作裏話

まさか完成するなんて夢にも思っていなかったRemix。

なんせ、イントロが鬼。無理。不可能。地獄。
グリッド線守ってくださいお願いします。(懇願)

ということで、イントロは逃げて後回しにするとして、途中から作り始めました。

それがこちら。

この時点から今すでに8か月以上経っているのが怖いです。

ただでさえ、グリッドガン無視イントロがあってそれの打ち込みを回避しているというのに、その後にゴリゴリのダブステベースときた。どうしろと。

でも逆に、このベースをSynth1で再現できないかなと思ったのがこの曲のアレンジを作ろうと思った最初のきっかけだったりします。
ドラムやダブステベースを含めて再現を試みたチップチューンアレンジがまだネット上に無かったので、自分が一番乗りになろう…!のメンタルですね。

ただ、そうは言っても、「じゃあどうすれば???」としかなりませんでした。

なので、このShortsでのベースははっきり言って手抜きでした。

ベースを手抜きにする代わりに、頑張ったのが、左側のぐちゃぐちゃしたシンセ音の完全再現です。スペースキー連打して、原曲と同時再生もして、とにかく"原曲そのまま"を意識してこだわりました。
ここをちゃんと作れば必ず、他の作品にはない「僕のアレンジ」という個性が生まれるはずだと信じて、なんとか形にしました。

ダブステベースはのちに音色を変えますが、このぐちゃぐちゃシンセは音色もMIDIもこの時点でほぼ完成形です。ここに時間割いたら絶対に完成しなくなる謎の自信があったので。


次です。

上記のショート動画から3日後、1番サビ終わりまでのWIPを出しました。

ダブステベースと同じくらいこのアレンジで書きたかった、サビの左で鳴ってるアルペジオはここで登場しました。もう既に満足。(早い)

イントロ(肋骨)はやはり無理ゲー。
ボーカルのタイミング合わせは何とか出来る技術はありましたが(SLEPTの耳コピがきっかけ)、どうあがいてもアコーディオンの構成やミキシングが分からない。ので、作りやすいところから打ち込んでました。

イントロ(ダブステ)でシュワンシュワン…鳴ってる音、分かりますでしょうか。
こういう音が凄く多いんですこの曲。めちゃくちゃ苦労しました。
Synth1のツマミの仕様を完全に理解する(使いこなせるとは言ってない)くらいしないと無理だと思ってました。ただ意外とそんなことは無かった。
(でも、フィルター周りだけは未だによく分かってないです。)

Aメロのかすれ声、とりあえず仮ではありますが、付けています。
これの雰囲気からして、とてもいいアレンジになるだろうと確信してました。(イントロからは目を背ける)

Bメロのアコーディオンのコード進行は、これも挫折要因だと思ったので、80%くらい正確ならOK!!!!!!!のメンタルで作りました。


次。

はい。頑張りました。イントロめ~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!(憤慨)

ひとまず、これで良いんだと自分を納得させて投稿した作品。

この時点でダブステが完成版に修正されてます。
よくよく聴いてたら、5種類くらいしか音が鳴ってないな…?と気付き、ワンチャンこれ完成するんじゃねと勢いでどうにかしました。

耳コピ、というか、とにかく色んな作品を作って、色んな作品に触れて、あるいは、Synth1のプリセットをたくさん見て、音作りや音の鳴り方の引き出しを増やしてきたのは無駄じゃなかったしここでめちゃくちゃ活きたと感じています。

その数年間の積み重ねが無ければ、このダブステベースは完成してなかった。

グチャァ
というサビ前最後の音は、この時点ではダブステベースの音を流用しています。この音の再現はほんと頭抱えてました。


次です。
6月頭のWIP。

グリッド無視アコーディオンパート以外のイントロがすべて完成したので、Short.verとしてYouTubeにアップしました。

「いつかフルバージョン作りたい。」とは言ったものの、まさかあのグリッド無視パートをどうこうできるとも思っていなかったので、ぶっちゃけほぼ諦めていました。クオリティ自体も悪くないなと思っていたので。

ですが、ある日コメントで「フルバージョンを聴きたい」と言ってくれる方が現れたため、制作を決意しました。


これがその途中経過の動画です。

この時点ではスウィープ系の音が全く入ってないです。むずかったので…。
大体同時進行で、先日出した耳コピ哲学の記事を書いていたので、それを意識しつつ上手く妥協して作っていました。

ある時、「聴こえてきた」んですよね。
『イントロのアコーディオン、2種類しかトラックないのでは…?』と。
ああそうか、真ん中、左、右でトラックが分かれているわけではなく、多分2種類のトラックが、Panを行ったり来たりしているんだ、と気付いた時は、電撃が走ったかのような心地でした。

そこからは割と早かったです。
アウトサイダーのチップチューンを作った時とかに、コードの構成音ごとにベロシティを変えるテクニックは体得していたし、
メランコリーキッチンのチップチューンを作った時とかに、ボーカルのピッチをいじったりポルタメントを付けることには慣れていたので、
細かい表現をどう再現したら良いのかは迷いませんでした。

ただ、こだわると製作期間が月単位で伸びる自信しかなかったのでそこは戦略的に妥協しました。

そして、最後の完成版。
案外1番の部分をコピーすればいいかと言えばそういうわけにもいきませんでした。
特に困ったのは、ノイズ系の音の打ち込みと、ダブステ以外のベースの調整です。この辺は何度も何度も試行錯誤、デモ音源を作って良い感じに聴こえる地点を模索していました。


こうして、ごめんね ごめんね (Chiptune Remix)は完成しました。

嘘やろ…(驚愕)