見出し画像

【変態紳士クラブを木村昴が語る】「HIPHOPのワクを超えた新世代スター・変態紳士クラブの魅力を語る後編!」【HIPHOP HOORAY VOL.25 ヤングジャンプ公式】

『ヒプノシスマイク』で山田一郎役も務める声優界一の“ガチなヘッズ”な木村昴の日本語RAP連載!

イケブクロ・ディビジョンの新曲『Re:start!!!』をプロデュースした変態紳士クラブ。木村さんが体で実感したそのスキルのスゴさとは!?

木村 昴 きむら すばる:1990年6月29日生まれ。ドイツ出身。『ドラえもん』ジャイアン/剛田武役、『輪るピングドラム』高倉冠葉役等を担当。『ヒプノシスマイク』ではイケブクロ・ ディビジョン代表Buster Bros!!!を率いる山田一郎役。天才劇団バカバッカを主宰。ラッパーとしても『フリースタイルダンジョン』にも出演していたラッパー・掌幻と“掌幻と昴”として活動中。

※本記事は週刊ヤングジャンプ2021年15号に掲載された内容をnote用に一部改変して収録しました。

HIPHOPのワクを超えた新世代スター・変態紳士クラブの魅力を語る後編!

前回に引き続き、『ヒプノシスマイク』で僕が声優を務めている山田一郎が所属するイケブクロ・ディビジョン・Buster Bros!!!の新曲『Re:start!!!』をプロデュースしていただいた変態紳士クラブについてお話しできればと。
僕から見た変態紳士クラブさんって、やっぱりオシャレなんですよね

——ざっくり言えば“シュッと”してますよね。

“シュッと”してます(笑)。いまの若いラッパーってみんな洒落てるけど、変態紳士クラブは流行に流されるタイプのお洒落じゃなくて、そこにオリジナリティがあって、すごく堂々としてる。それがとにかくカッコイイんですよ。それは音楽スタイルにも反映されてて

——しかも、3人の持ってる方向性がそれぞれ異なってますね。

そこですよね!ラッパーとレゲエDeejayとトラックメイカーっていう、立ち位置や職制は3人とも違って、でもそれが組み合ったときのコントラストやバランスがホントに素晴らしい。だからこそ、音楽のジャンルとか垣根を超えた、変態紳士クラブならではの音楽を作ってると思いますね

——その意味で、昴くんが感じる彼らのオリジナリティとは?

いい意味でめちゃくちゃ脱力したラップが、個人的にオリジナリティを感じる部分ですね。というのも『Re:start!!!』の制作の時に、WILYWNKAさんの仮歌に合わせて、僕もちょっと力を抜いたラップをしたんですけど、それが最初は全然上手くいかなくて

——どちらかといえば昴くんは力の入った、スピットするタイプのラップをされますね。

だから僕が脱力したラップをすると、本当にヘニャヘニャしたラップになっちゃって、そうならないためにかなり苦労したんですけど、WILYWNKAさんは力を抜いてもそこに芯があるっていうか。その技術力の高さには脱帽だったし、それがオリジナリティなのかなって

——では、昴くん的な変態紳士クラブのオススメ曲は?

最初に聴くなら『すきにやる』をオススメしたいですね。

『すきにやる』:アルバム『ZIP ROCK STAR』収録。各種サブスクを要チェック!

“必要ない邪念はもういい/まるで葉巻の端のノリ/理由は2つ/賭けたプライドと歩幅を人に合わせたくないから”っていうリリックに痺れます。マイペースで人に合わせないっていうことにプライドを持ってるのは、もしかしたら“ゆとり世代”ならではかなと思うし、その心意気がカッコイイ。

それから“煙たいならあっちいけよ/それか俺らが街に出よう”ってリリックは本当に見事。この部分の僕の解釈は、やっぱり彼らは実力を伴った超注目株だから、シーンも無視できない存在であると同時に、煙たがるような人もいると思うんですよね。でもそういう村社会的なシーンや状況がもしあるなら、俺らは村じゃなくて【街=オーバーグラウンド】に行くよ、って。
一方で、【ストリートとしての街】にも俺たちはいるっていう宣言だとも思うし、その表現はとにかく上手いな〜って

——彼ら自身、インタビューで“自分たちのジャンル分けはなんでもいいし、J-POPでいい”って話してるんですよね。

実際、曲自体がすごく聴きやすくてポップですよね。ラップや歌のスキルは超高度なんだけど、耳にすっと入ってくるっていう。それは海外では主流のスタイルだと思うけど、それをジャパン・ブランドで出来てるのが凄いなって

——同時に、“J-POPの方が戦う敵が多いし強いから戦い甲斐がある”って話してをされてて。

熱い!それって自分たちの音楽に自信があるのと同時に、メンバーにも全幅の信頼を置いてるってことですよね。そういう信頼関係があるから、どこで戦っても勝てるっていう無敵感があるんじゃないかなって。レコーディングに立ち会って下さったときも、めちゃくちゃ仲が良かったし、その友情も魅力の1つだと思いますね

最後までお読みいただきありがとうございました!
次回もお楽しみに!

撮影◎門嶋淳矢
取材・文◎高木“JET”晋一郎

▼毎週月曜更新!連載マガジンはコチラ!

▼初月無料でバックナンバー一年分が読み放題!最新記事はコチラから!