【野球】⚾藤浪晋太郎は〝幽霊選手〟になった…「メジャー昇格→即IL入り」が示唆する戦力外通告。。。
件の感染症騒動で、プロ野球の試合日程等が縮小し、てんやわんやで忙しくなり、私が阪神タイガースを応援するのを怠って4年。
藤浪投手は、私の知らない間に、大リーグに行っており、しかも、戦力外通知を・・・。
いったい、何が起こったのだろうか。
もはや進退窮まった米大リーグ、メッツの藤浪晋太郎投手(30)に救いの手を差し伸べるのは、古巣の阪神しかないのではないか。
受け皿がどこにもない現状で、新たな動きが何もなければ、藤浪の選択肢は現役引退しかなくなってしまう気がする。
■3Aで防御率14.09!
藤浪の負傷者リスト(IL)入りが発表されたのは13日(日本時間14日)。
理由は右肩の張りだった。期間は通常ならば最短15日間だが、今回のケースは通常の扱いとは明らかに違う。
メッツは悩める右腕を傘下の3Aシラキュースからメジャーに昇格させた上で、そのまま負傷者リストに入れたのだ。
3Aで9試合に登板し、防御率14・09の投手が降格ではなく、なぜかメジャーに昇格。
IL入りは最長60日間だが、さまざまな手続きを踏めば今季終了まで継続の可能性もある。
現時点でシーズン前半戦のうちにマウンドに戻ることは絶望的だ。
■大乱調なのになぜ昇格?
メッツは今季、藤浪と年俸335万ドル(約5億円)プラス出来高最大85万ドル(約1億3千万円)で1年契約を結んだ。
昨年7月にアスレチックスからオリオールズに移籍後、日本人最速の約165キロの球速を記録するなど、リリーフで2勝2セーブ、2ホールドの活躍をみせた右腕がオフにフリーエージェント(FA)になると好条件で獲得した。
しかし、藤浪はオープン戦5試合で防御率12・27の大乱調。
3月下旬に3Aに降格後も制球難は改善されず、マイナーでの最後の登板となった5月3日のロチェスター戦では四球連発で降板し、代わって野手がマウンドに送られた。
その後、右肩の張りによるIL入りとメジャー昇格が同時発表された。
3Aでも〝使えない投手〟がなぜメジャー昇格なのか。
大リーグ関係者は「これで藤浪は俗にいう〝幽霊選手〟になった…ということだ」と話した。
■メッツの真の狙い
大リーグはロースター(40人の登録枠)管理が厳しい。3Aにおける1チームの投手枠は約10人。
制球難で敗戦処理でしか使えない投手を置いておけば、他の投手の登板間隔や頻度が窮屈になる。
藤浪によるしわ寄せで投手陣に不満が募るのだ。
では2Aや1Aならばどうか、といえば30歳の投手が在籍する場所ではない。
将来性豊かな若手投手がしのぎを削るカテゴリーだからだ。
一方で、藤浪をメジャーに昇格させて「40人枠」に入れ、同時にIL入りさせればルール上、メジャーには「41人目の選手」を加えることができる。
メッツにとって今の藤浪を置いておく最適の場所こそがメジャーだった。
ただし、その存在は「40人枠」に入りながら事実上の戦力外。
つまりは〝幽霊選手〟というわけだ。
■受け皿はあるか
メッツは藤浪の代理人であるスコット・ボラス氏と去就について話し合いを行っただろう。
藤浪自身が「辞める」と言わない限り、球団は解雇すれば残りの年俸を支払う義務が残る。
しかし、マイナーにもメジャーにも置いておく場所はない。
ボラス氏も藤浪がシーズン途中で契約解除となれば、自身の代理人としてのキャリアに傷のつく心配もある。
受け皿が現れない中での途中退団は誰も得をしない。
さまざまな事情の中で「メジャー昇格→即IL入り」という歪(いびつ)な現状が生まれている。
問題は藤浪の今後の野球人生だ。
自身で退団を希望し、新天地を探さない限り、今季中にマウンドに立てる環境は生まれにくい。
では、メッツとの契約が切れる今オフ、今の藤浪を獲得する球団が地球上のどこにあるのか。
人情とすれば古巣、そうでなければ現役引退という可能性が現実味を帯びてくる・・・。
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