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【実話・第三話】いまや、女性が、捜査、司法で活躍する時代になったのか…と感心する。
夜8時頃に、岩みたいな中年刑事と丸坊主の若い刑事に警察署につれていかれた。
「この暑苦しい二人が、私の担当なのか・・・鬱陶しいなあ」
そんなことを考えながら、ひとりぼっちの取調室で待っていると、ノックの音がした。
40代前半の女性が入ってきた。
「足立と申します。今から1時間ほど、お話をお伺いしますので、よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
分厚いファイルを机の上に置いた。「足立しのぶ」と書いてあった。
頭は良さそうだった。
ただ、文章を書くのは苦手な様子。
パソコンのワードを、「あーでもない、こーでもない」と何度も何度も
書き直していました。
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◆◇◆
女難の相でも出ていたのか、私を担当した
刑事さんも女子、
検事さんも女性、
裁判長さんも女性
でした。
■検事さんは、怖かったです。
GBA「逆転裁判」シリーズに登場する、ムチをもったサディストの検察官・狩魔冥そっくりの「厳しい性格」の女性検事が、私の担当です。
いきなり、
「調書を読みました。あなた、最低ね!」
しのぶさん、どんな調書を書いたんだ!嗚呼、しのぶさん!
私が、「調書に何が書かれているのか知りませんが、私の話を一度じっくりと聴いてください。誤解が解けるはずです!」
検事さんぐらい立場が上位になると、自分でパソコンのキーボードを打ったりしません。
パソコンを入力する専門の中年男性がいるんです。で、狩魔冥がアンニュイに頬杖をつきながら、空中を見つめながら、書類の文章を、言霊でも述べるようにしゃべっていく・・・。
パソコンマシンの男はひたすら、無言で文字を打ち込んでいく。
なんだか、倒錯した世界。
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◆◇◆
■裁判長は、ヨーロッパのお姫さまみたいな40代女性。眠り姫みたいなイメージです。
ヘアスタイルは、超ロングのソバージュ。さっきの検事さんとはまったく違う雰囲気です。
私が、冤罪を訴えようとしたところ、
「あなたが喋ろうとしているのは、この調書と同じですか?」
「まあ、そうですが・・・」
「では、読ませていただきますので、待合室で待っていてください」
わずか面接10秒。
非常に冷たい塩対応を受けてしまいました
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◆◇◆
次回は、二度と思い出したくない、留置場で受けた屈辱を赤裸々に描きます。
(つづく)
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