「僕の彼女は」#1

僕の彼女は、

寝相が悪い。

僕からすればどれも可愛いものなのだが、

平気で布団はベッドの隅に追いやられるし、

ぬいぐるみは床に落ちている。

変わらないのは、まくら横の猫の顔のぬいぐるみだけである。

(彼だけは特別なのだろうか。少し妬ける。)


寝相が悪いからパジャマがはだけてお腹が出ている。

そっと触るととても冷たい。(でも起きない)

どうにか布団をかけるのだけれど、

振り出しに戻る。

僕はめげずにまた布団をかける。

はだけないように抱きしめる。



僕がいない日はどうしているんだろう。

お腹を冷やしているのだろうか。

そもそも、春夏秋冬問わずに半袖短パンで寝るのをやめたほうがいいのではないか。(風邪ひきやすいの、絶対にこれだと思うんだけど。)


でもまあ、僕がいなくても彼女は生きていける気がする。

(ぼくはきみなしではだめだけれど)


さあ、もう夜だから寝よう。布団をかけるよ。

(#1)


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