アラフィフ縁談は突然に
お久しぶりのnoteです。
夏に仕事で色々あって〜というのを書こうと思ってたんですが、今回はあまりにネタになりすぎるので…
ええ、実は何か縁談が進んでます。
アラフィフデブオタおばさんなのに…
最初はいつもの母親からの電話でした。
「どう元気?働けてる?食べるものある?ところで…でへへ…話があるのよ」
「はい?何改まって」
「あんた、お見合いする気はない?」
「は?!なんで?!」
なんでも、母親の親友が自宅で個人的に結婚相談所をやっていて、いい女の子いないかなーと探していたところ、いたじゃなーい!って声かかったそうな。
「いや…20代の頃は確かに興味なくて断ったけどね?今私何歳か知ってる?」
「知ってるでしょ、M山さんの息子確かあんたと同級生だったじゃない」
ダーヨーネー
「なんでも、M山さんとこでお見合い相手を探してる人がね、個人情報だから細かく言えないけど、イラストレーター、U市在住、48才だって」
全然情報無さすぎなんじゃあ!(千鳥ノブ声で)
いや待てよ
46才にもなって縁談が来るって
すっげえネタになるんじゃね?!
「…あっお母さん?ブッフフ、おもしれーじゃん、こんな年になって声かかるとかネタになるじゃん、受けてやろーじゃねえのよ」
「あらそう?!ブッホホ!まあないわね普通この年じゃ。じゃっ!M山さんに話進めてって言っちゃうわよ?いいわねーっっ?!」
…多分母ちゃんも面白がってるな…そんならよし。
そしたらすぐ折り返しで母ちゃんから電話がまた来た。
「あーた、最初に写真が必要なんですって。ち・ゃ・ん・と・し・た・写・真!(スタッカート気味に)あーたの口座に金振り込んどくから!どうせ金ないんでしょ!あたしのへそくりだから気にすんな!どうせやるなら、バッチリとプロにフルメイクで撮ってもらえ!」
あっそう来たか!!
「お父さんも、あいつはメイクが下手くそだからちゃんとしてもらえってさー」
いつも一言多いな父ちゃん!!!!
…で。
近所の写真館ないかなーと探したけど、ヘアメイクまでやってくれるところはなく。
早めにスタジオを予約しようと
グーグル:東京 お見合い 写真スタジオ 安い でサジェストされた秋葉原の写真スタジオでWEB予約したら「いっぱいです」ってメールが来たんで(じゃあなんでWEBで空いてますって書くの?あまちゃんわかんないわ!)
広告出てた池袋の写真スタジオに。こっちはオッケー。
んーんー!!スタジオ撮影するような服が!ない!ない!ない!
ライブ服かコスプレ服か通勤用のもっさりした服しかない!!
そんな時に便利なAmazonプライム次の日便ですよ!!
清楚で無難な服!白のブラウスかな!あまり着ないけどレース付きの、あっこれお手頃!ちょっと痩せたからLサイズでオッケー!ぽちっ!
木曜日、仕事が休みだったので予約をとった池袋のスタジオに、レースブラウスを着て、一張羅の天然石ペンダント、セーターとコート着込んで、んーヒールを履いてここから池袋まで歩くなんて無理!ってバッグに詰め込み、いざ出陣。
来た…大都会池袋。
そろそろとスタジオに入ると、はいはいいらっしゃいませーご予約のあまた様ですねーお着替えは?あっ中に着てらっしゃる、まずはご説明等を…
と、明るくて綺麗な控え室で申込書とカメラマンとの軽い面談、どんなイメージをお求めですか?って言われたんで
「あー…テーマは、近所のおばあちゃんが見ても好印象な無難なもの…」
「はーいわかりましたー!背景も無難に白にしましょう!」
そして初めての、プロによるフルメイク…ヘアアイロンしてもらって、アホ毛もなしのサラッサラヘアに、ナチュラルメイクを…あっそこにそんな色をこう乗せる!でもすごい自然な色に!えっまつげも?!
「はいちょっと顔はそのまま下を向いてください。あーよくまぶたを挟む?あはは、下見ないとそりゃ挟みますねー」
仕上がり。眼鏡をかけて見てみる。うわ、すごい、まつげある!あんなに主張が強かった眉毛も自然!すごいプロヘアメイク!お嬢様みたい!
どうせ撮るなら腰までと全身も撮ろうというプランにしてたので、超絶苦手なヒールをバッグに入れてって、スタジオで履き替えて撮影。
眼鏡なしとありをテスト撮影した結果
「うん…眼鏡ないと優しさがなくなる気がする。ありでいきましょう!」
えっ私の、今年3月からつけはじめたこの眼鏡は優しさだったの?!
「はいこちらを向いて、足はこちら、顔はこちら、右肩はちょっと下げて、顎引いてみましょうかーはい笑顔ー!歯出したほうがいいですね!笑いましょう!はいはいっ」
あっという間に100枚ほどポーズ変えて撮ってもらい、すぐにMACのソフト上で確認…あっbridgeじゃん。あっそんな使い方するんだ、へーへーへー
そして選び抜かれた腰までの1枚と全身の1枚。ライト修正でシミや気になる小じわをPhotoshopで決してもらうんだけど
「あっ、コンテンツに応じるですね…今のPhotoshop便利ですよね」
「おわかりになりますか。どういったお仕事なんですか?」
「元デザイナーというか…ああ、仲間内では「こんじる」って言います」
「こんじる」「ええこんじる」「いいですねこんじる今度からそう言います」
うまーく原型を留める感じで写真を作ってもらい、出力、トータルで2万ほど。うん…高かったけどすごい経験だった…
綺麗にしてもらってそのまま帰るのも勿体無かったんで、お嬢様らしく喫茶店で2段のパンケーキとコーヒー嗜んで帰りましたよ。
そしてその週の日曜日、お土産と写真持って、久々の地元に帰ってついでに実家に寄って、元気そうな父ちゃん母ちゃんを確認しながらもマスクは取らず。
…兄弟には何も言ってないんですよ、このご時世だし、地元の方急激にコロナが増えてて不要不急の外出を控える宣言出してて、兄貴家族すら高齢の父ちゃん母ちゃんの家に一歩も入らなかったらしいから。
母親に案内されて同じ集落のM山さん宅に初めてお邪魔する…
お、お行儀よく…お行儀よく…
「あらーよく来てくださって、初めましてーM山です!ささ、入って〜」
畳の間に通されて、あっこれ東京土産です、ってちょっとしたお饅頭出したりして、オホホありがとう〜なんて話してて。
「うちはね、旦那が会長やっててあとは私の2人で結婚相談所をやっててね、便宜上ゆうみちゃんには入会してもらう事になってるの。あっ大丈夫よ、女の子は何年入ってても会費0円だからね」
と、とりあえずこれは釣書というものなのか?身上書かな?久々に手書きで家族構成やら趣味やら身長体重…た、体重?!
「ゆうみちゃん、今何キロ?」
「これでもダイエットしてやっと66キ…」
「62キロって書いちゃいましょう」
詐欺では
そして写真を渡したら「まーまーまー!素敵なお嬢様に撮れてるわあ!あ、全身は別にいらないわよ」
えーーーーせっかく撮ったのに。
そこから色々面談が始まって、年収にこだわりはあるか(働けてたら別にいいです)農家は(いんじゃないですかね)子連れは(自分で産まなくていいなんてお得じゃないですか)と次々答えて驚かれる。
「ゆうみちゃんは大人ねえ…女性の方はだいたいこれは嫌あれは嫌って望みが高すぎるもんなんだけど」
いえ…別に興味がなかっただけで…一人で暮らしていくので精一杯だけで。
一通り質疑応答が終わって、足が痺れてきた頃にM山さんが切り出してきた。
「でね!早速なんだけどゆうみちゃんに見てもらいたい方はこちらなの。あっスマホ撮影とかコピー禁止よ、目で焼き付けてちょうだい。この男性はオタクな奥さんを探してるそうでね、あなたの2才上。ほら、ゆうみちゃんまだパソコン誰も使ってない頃からパソコン使ってたし、うちの楽団のプログラム作ってくれたり…色々オタクだって聞いてたから」
集落に知れ渡る私のオタクぶり!!
「で、どうかしらこの方?とてもハキハキしてて明るい方よ〜」
まあ私は別に面食いではないので、写真見ても、あっなるほどーみたいな感じ。
趣味が漫画・アニメ・自転車ね、どんなオタクかツイッターのフォロワーに似た感じの人がいたな!!自転車に金かけるタイプだと地雷だけど、まあ最初はお友達になりたいなー
「ところで漫画アニメって今どんなのが流行ってるのかしら?孫が最近鬼滅の…なんとかを買ってって
「あっあっ鬼滅の刃は流行ってますね!映画はまだ見てないんですが原作は読みました!あの映画化した部分はまさに映像化に適した素晴らしい話でですね、大正時代の鬼と戦う話なんですが主人公の上司にあたる柱が一緒の任務で誰一人人間を殺させないで自分は鬼に勧誘されて戦って死んじゃ(オタク特有の早口)」
「も、もういいわわかった。あ、3ヶ月以内に交際か結婚にならなかったら報告してもらうことになってるからー。男性はお金払ってるからね」
おうふ…
「あ、まあ、私も興味が9割9分で…この年になってお声がかかるのが不思議だったんでネタ…いえ面白いなって思って来たので。何事も経験かなーって」
「じゃあ受けるのね!?受けてくれるのね?!」
「アッハイ」
ではどうもー、と失礼してから実家に帰宅して、お昼を食べてからさくっと帰りの電車に乗ったんだけど、乗ってる最中にもうM山さんからのLINEが入った。
「お相手の方が早速いらして、ゆうみちゃんの写真と書類見て是非お見合いしたいという話なのよ!早いほうがいいわ、再来週とかどう?」
あっあっあっ…早いよ、まだ余韻に浸ってたよ、びっくりだよ行動力のありすぎるおばあちゃん…
「了解いたしましたお願いします」
「はいOK、お見合いの心得と先ほど書いてもらったものの控え送ります」