見出し画像

馴れ初め。〜始まりの時〜

ゆうさんとおもさんの馴れ初め。


私たちの出会いは、22年前の16歳の時。

高校2年生の春、バイト先に彼が入ってきた。


彼は隣中学の同学年。

好青年と呼ぶには少しヤンチャな風貌だったけど

決して、不良とは違った。


バイト先は駅前で、

お店を出たら私は左、彼は右が帰宅ルート。

バイトを終えると私は左ルートに歩き出し、

すぐ近くのコミュニティストア(懐かしのコンビニ)へ必ず立ち寄る。


駅から自宅までは歩いて20分弱と少し遠いので、

そこで飲み物やれタバコやれを買っていた。



ある日、バイト終わりにいつも通りそのコンビニに行くと、

彼も後から入ってきた。

言っても駅の目の前だから、

さほど違和感はなかったけど、

彼の右ルートではない。


あまり細かい事はもう覚えていないけど、


おー、お疲れ〜‼️

みたいな会話をしたんだと思う。


何飲むの?買ってあげるよ!

と、

彼はクーを奢ってくれた。


恐らく、それから仲良くなったんだと思う。


私たちはその後すぐ、付き合うことになった。

告白の言葉も、方法も、何も覚えていない。

電話だったのか、メールだったのか、会って直接だったのか。


付き合っていた時は、

朝早くにゆうさんが私を原付で家まで迎えに来て、

ゆうさんの家の近くのスーパーでお酒を買い込んで

ゆうさんの家で音楽を聴きながら、お酒を飲んで、寝て、を繰り返していた。


カラオケに行く約束をして会っても、

映画に行く約束をしても、

結局、ゆうさんの家で酒盛りをした。


やっぱり今日はカラオケ行かない!

と言う私に、

行かないのぉー!?どうしたのー!?いいのー!?!?昨日あんなに行きたがってたじゃーん!💦


といつも焦るゆうさんだった。

でも、

じゃー、お酒買って、うち行こっ!

と言ってくれたゆうさん。


私が風邪をひいて熱を出した時には、

氷枕と、濡れたタオルでおでこ冷やしてくれて、

アツアツな背中をさすってくれた。



だから、当時、デートをしたなんて記憶は無い。


唯一したデートは、横浜の祭りに行ったくらいだ。


ゆうさんは、絶対に私を否定しなかった。

私を責めるような事、一つも言わないし、

イヤだ!も絶対に言わなかった。


それが次第にイヤになったのは、私だった。


どうして?なんでイヤだって言わないの?

もしかして言えないの?

全部、私の希望を叶えるの?

ゆうさんの気持ちは?本音は?


そう思ってしまった。


私がルールかのように感じてしまった。

だから、

一緒にいることが重くなってしまった。


確かそんな感じだった。

そんな思いを抱えていては、雲行きは怪しくなるよね。


まだ若過ぎて、

思えば私も言いたい事を言えてなかったんだろう。


あの時、それをちゃんと言えていれば、

また違った道が開かれたのかな。


この人といたら私は悪女になる。とさえ思っていた。


そして私は恋人を終わらすことにした。

それも、あまり記憶にない。


ゆうさんは、一目惚れだったと言う。

どうにかして仲良くなりたい、話がしたいと思ったそう。

だから、

あの時、私を追ってコンビニに入って、

声を掛けて、クーを奢ったそうだ。


人生で初めてのナンパ!笑


と言っている。


まず、顔がタイプだった!

ヤンキーなのに黒髪なあたりもすごく素敵だった!


と。

時代的に、黒髪は珍しかった。

いわゆる、コギャルの時代だ。


私たちは別れてからも、

よく一緒にいた。


それこそ、一緒にいる時に、隣町のヤンキーに絡まれたり、

原付で事故ったゆうさんの怪我の手当てをしたり。

彼の通う中学校には、私も友達がたくさんいた。

いつからか、

そいつらと遊んでる時にも、ゆうさんがいることが増えた。


だから、外野がうるさかったってのもあったな。

あれ?お前の旦那は?

みたいなことなら会うたびに言われた。


その仲間内に、

私は新しく彼氏を作った。

まぁ。その彼とは何もなくて、

sexも、なんなら、キスすらしていない。


私は、ゆうさんから逃げるようにその人と付き合った。


私を賭けて、

飲み比べが始まったりしてたな。


ゆうさんは、やっぱり地元1の酒飲みだった。笑


いいなと思ったら応援しよう!