見出し画像

5匹の猫と1匹の犬と平屋暮らし③

③キジ白ヨーリーとの出会い

嵐の日、地域ボス猫に連れられてやってきた。

前の貸家で知り合ったばかりの頃

初めてみる、ドスの効いた黒猫が、
「あの家はご飯が食べられるぞ」と、言わんばかりに痩せ細ったヨーリーを連れ立って、我が家に置いて去って行った。
翌日、様子を見に来たきり、その後見かけることは二度となかったボス猫。

我が家に慣れてふっくらしたヨーリー。まだ外にも遊びに行っていた頃

どこから来たのか、
一度保護はされて、去勢手術は受けていた。
察するに、もともとは飼われていたみたい。
我が家に入ってきた時に、真っ先にした行動は、トイレに行ったこと。これをみて元飼い猫だなーと思った。
体を洗ってやり、病院に連れていくと、エイズキャリアだった。外を彷徨っているうちに喧嘩でもして感染したんだろう。
餌を捕獲することが苦手で、根っからの野良猫ではない彼を見兼ねたボス猫が、猫界隈で有名だった通称お山のレストラン(我が家のこと)に、案内したとしか思えない。
ちょうど野良猫業界で有名になっていたレストランだったので、ボスの耳にも入ったのだろう。
その日は、ボスも食べて帰った。

新しい家に来てからは、完全な家猫に。
春先、怖かった外にはやはり出たがる事もあるけれど、
我が家に来て7年弱。
優しい性格のお兄ちゃんヨーリーは、みんなに優しい

辛いことを経験した分、包容力があるらしい。
夜寝る前に、私は耳元で声をかける。
「今夜も一緒に寝ようよ」
そう語りかけた日は、必ずベッドに来てくれる。

我が家に来てから、一度風邪を引いた。
エイズキャリアで、免疫力が弱いため、なかなか治らなかったから、今はとにかく体調管理に気をつけて、エイズの発症がないように過ごさせる。
私がヨーリーに、いつも「我が家に来てくれてありがとう」と伝えると、鼻を舐めてくれるそんな猫。
長生きしてほしいと願うばかり。
#

いいなと思ったら応援しよう!