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【雪国ワーホリ日記】 視界の大半を占める積雪に感動すら覚えた

 同じく北緯37度に位置するサンフランシスコとは全く異なる世界がここ南魚沼にはあります。豪雪地帯として半年近くものあいだ雪に覆われるこの地。縄文時代から雪と苦楽を共にしてきた数千年の歴史が、人間と雪が共存する知恵を授け、今もなお太古の教えが生活に根付く文化圏。
 景色や文化、生活、人など “異日常” 溢れるこの雪國・南魚沼で、暮らしながら学ぶプログラム「雪國ワーホリ」。実際に訪れている若者の声を届けていく企画連載「雪国へ、ゆく」が始まります。

今回は,髙橋なつめ(たかはし なつめ)さんの滞在記を紹介します。初めて南魚沼市を訪れた髙橋さんの,雪にまつわるお話をお楽しみください。

髙橋なつめ(たかはし なつめ)
新潟県三条市 / 新潟県立三条高校卒 / 茨城大学1年
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■人柄と雪景色が忘れがたい滞在

家から南魚沼に向かうまで、スマホで興味もない話題に目を通しながら電車に揺られていた。

今回のワーホリの拠点となるのは南魚沼市の旧・六日町にある愛・南魚沼みらい塾の古民家「兼続庵」。

その目的地が近づくにつれ、小さな車窓からでもわかるほどの壮大な雪景色が目に入ってきた。その景色に私はスマホから顔を上げざるを得なかった。

新潟県出身だが南魚沼を訪れるのは初めてで、県内でも有数の豪雪地域とは聞いていたものの、ここまでとは思わなかった。

ーー 視界の大半を占める積雪に感動すら覚えた。

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駅の改札を通り南魚沼の土地に降り立つと、車窓からでは感じ取れなかったスケールの白い山々が目に飛び込んできた。

正直私は 「舐めていた」

友達に誘われなかったら参加しなかったであろうこの南魚沼でのプログラム。何をするかもよく知らないまま、友達についてきただけだったし、田舎だから大したものもないだろうなと考えていた。

まさか、その最初に雪景色で度肝を抜かれるとは。

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地元である三条市ではこんなに近くで雪山を見ることはなかった。しかも大学進学で茨城県に出ていた私にとって、久しぶりの雪がこれだ。

ーー 心が躍らないわけがない。

兼続庵を目指して歩く間も、ずっと雪山に目を奪われていた。商店街を歩いても、橋の上を歩いても、目の前には大きな山がずっと並んでいる。

私は「この景色を同じ県内にいながら、今まで知らずに生きていたのか」と思った。と同時にもうこの時点で、南魚沼に来た価値があったと思った。

ゆき

観光といえば歴史的建造物を見たり、その土地の名物を味わったり、レジャーを楽しんだりするのが一般的だろう。もちろん南魚沼もそうした楽しみ方はできると思うが、それだけじゃないと感じさせられた。

長々と雪について書いたが、現地に行って感じた魅力はこれだけではない。

もう一つの魅力は南魚沼の人だった。

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私の滞在は1泊2日と短い期間であったが、

 • 八海山の社員食堂でご飯をよそってくれた方

 • お店の話を聞かせてくれた漬物屋さんの女将さん

 • 大盛りの夜ごはんを提供してくれた喫茶店のお母さんなど

様々な人と触れ合う機会があった。

この短い期間で出会った人たちは、温かく接してくれた。はじめてこの地を踏み、今日出会ったばかりの私たちを寛容に受け入れる姿は旅館の女将の様で、プログラムの2日間とても居心地が良かった。

大正大学-10

南魚沼の人々がこうして温かく人を受け入れることができるのは、地元民の持つ南魚沼に対する愛が関係しているのではないかと思った。

企業の話で”南魚沼ブランド”という言葉が出てきたように、自分たちのいる土地に誇りを持っているからこそ、その土地を訪れた人に対しても「どうぞ、この土地を満喫していってください。」と、自分たちと同じように地元を愛してもらえるように接するため、私は南魚沼の人を「温かく」感じたのだろう。


私の中で、人柄と雪景色が忘れがたい滞在となった。

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