【注釈2020*vol.20】道頓堀・戎橋
大阪・ナンバのレストランで「レイワ、オメデトウ」と真っ先に叫んだのはアメリカ人の男性客だった。日本人客と抱き合い、にぎやかな雰囲気に。新元号発表の瞬間、その店でアルバイトをしていた女子学生は「新しい時代になることは人々の活気を高める良いことと思った」と作文の授業で書いた。1年前の春のことである▼きのうの朝、道頓堀・戎橋はひっそりとしていた。大型画面に「令和」が映るのを大勢の人が見守った光景がうそのようだ。開店前のドラッグストアに行列ができていた。マスクを32人分入荷したと店頭に書いてあった▼新年度、心待ちにしていた学生との再会は連休明けにお預け。学生さん、災禍の時代の行方を自分の目で確かめて。(2020/04/01記)