
イチローとグランドキーパー
このタイトルのどこがコロナ後の教育や社会に関係してるのかと思われるでしょうが、このnoteは前の記事の続きとなります。
コロナ禍の学習格差をいかに埋めるかが話題になっていますが、学習の結果の格差、つまり大人になってからの賃金格差をマイルドにして教育のプレッシャーを下げることも重要であるというのが私の主張です。
こう書くと格差は必要だ!という反論が返ってきますが、私が訴えるのはどれくらいの格差が適当かという問いかけです。
イチローとグランドキーパーです日本人で一番有名な野球選手の一人であるイチローは多い時で18億円の年俸をもらっていました。
野球にはグランドの整備をするグランドキーパーという職業があります。この仕事も選手や監督などと同じく野球をする上では必要な仕事です。『男どアホウ甲子園』の主人公藤村甲子園は阪神のエースになりますが、祖父も甲子園の名グランドキーパーとして働いています。一流選手の孫と一流のグランドキーパーの祖父にはどれくらいの格差があるでしょうか?
グランドキーパーの年収は200万~300万程度のようです。単純に考えてイチローの年収とは桁が3つ違います。1000倍!
格差はあって当然です。問題はどれくらいまでの格差を許容できるかです。そして、実はこの問題は何倍までならいいかという問題ではないと考えます。
今度はグランドキーパーではなく同じ野球選手の年俸を見てみましょう。
日本のプロ野球選手は最低年俸というものが設定されています。1軍1500万円、支配下選手440万円、育成選手240万円となっています。最低年俸を設定することによって下の選手が生活でき業界全体の安定につながるのです。
このように格差が何倍かという点も大事ですが、それ以上に最低ラインの人がちゃんと生活できるくらいかという点の方がより重要なのです。
現在、コロナ禍の中で教育格差が広がることが懸念されていますが、大人になった時に学歴がない人でもそれなりに生活できる社会設定をすることで教育格差の問題をかなり軽減できるはずです。