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私的流行語大賞2020

 毎年決めてる(はず)の私的流行語大賞。と書きながら去年は決め忘れててたっぽい。

 本家ユーキャンの新語・流行語大賞2020は「3密」に決定だそうですが、そんなことには一ミリも忖度せず私的に2020を象徴する言葉を選出します。ちなみに3密の密は密閉、密閉・密集・密接だそうです。

 私が選ぶ今年の流行語大賞はもちろん

『ブルシットジョブ』

 ブルシットジョブ(BSJ)とはアメリカの文化人類学者デヴィッド・グレーバーが提唱した概念でそのまま和訳すればクソどうでもいい仕事である。 
 世の中にはそれなりにお金はもらえてるのに働いている人がその仕事の意味なさ、むなしさに絶望する仕事が多々ある(BSJは本人がクソと思わないとBSJではないので正確にはしている人が多々いる)。一方で、社会を回す上で必要な仕事ほど賃金や労働環境が悪くシットジョブ(クソ仕事)になっている。
 グレーバーはブルシットジョブやシットジョブがなぜ生まれてしまうのか、どうすればいいのかを400ページに渡る大著で説明していく。 

 思えばコロナ禍の今年ほどブルシット!と叫びたくなるような憤りを感じた年はなかったのではないだろうか。 
 コロナは経済や雇用に深刻な影響を与えている。介護などのエッセンシャルワークが感染リスクが高いわりに低賃金であることなども改めてクローズアップされた。今年ほど仕事と生存の関係について考えた年もなかっただろう。(ちなみに『ブルシットジョブ』の結論をグレーバーは仕事と生存(その為のお金を得ること)をなるべく切り離すべきだとしている)

 コロナ禍の2020年を象徴する言葉「ブルシットジョブ」こそ今年の流行語大賞にふさわしい。

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