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卓球南北合同チームは初めてじゃない 『ハナ 奇跡の46日間』

 開催中の世界卓球で準々決勝で当たった韓国と北朝鮮が対戦を行わず、南北統一チームで準決勝を戦うことが大きな話題になりました。

 実は南北が合同チームで世界卓球を戦うのは初めてではありません。91年の千葉で開催された世界卓球でも両国は統一チームのコリアで大会に出場しています。中国が毎回優勝を重ねている世界卓球にあってこの時の女子のコリアは奇跡の優勝! この実話は12年前に映画になりました。それが『ハナ 奇跡の46日間』です。

 ストーリーの基本骨格はいたってベタなのですが、演出や演技、細かいストーリー展開が完璧で完全に引き込まれてしまう映画の教科書のような一本です。終盤にかけてこれでもかというくらい色んな試練が起きて、もうハラハラの涙ぼろぼろ。

 この映画、南北が噛み合わない序盤はけっこうコメディなんですが、最後まで見て民族の分断は喜劇であり悲劇であるというのを強く感じました。今の南北会談について日本では懐疑的な見方も多いですが、分断した国のまた一つに戻りたいという想いの強さは意識する必要があるでしょう。

 千葉が舞台で、北朝鮮の選手が会場の在日朝鮮人の大声援で立ち直るところも何気に見所。日本にも南北平和を願っている人が多くいることも忘れてはいけません。


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