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GOTOトラベルはなぜコロナ禍に合わないのか

 政府の肝いり政策のGOTOトラベルが第三波の感染拡大を受けて12/28から1/11まで停止されることとなりました。
 人の移動が多くなれば感染も多くなる。単純に言ってしまえばそれまでなのですが、このGOTOトラベルにはコロナ禍と相性が悪い決定的な理由があったと思います。
 9年前の福島では放射能を巡る様々な問題がありました。その時に問題を複雑にしたことの一つは、事態が未知のことで先の予想がよく分からないということが大きかったように思います。
 コロナ禍はスペイン風邪などのパンデミックの先例はあるもののこの予測のできなさが厄介な特徴です。感染状況は刻々と変わり、しかも私たちが知る感染者のデータは2週間前に感染した人のものをタイムラグで追っているだけなのです。未知で常に後手に迫られています。

 実は私も全くGOTOトラベルを利用しようと考えたことがなかったのでよく知らず、たった今GOTOトラベルのサイトを見てみました。

 GOTOトラベルは基本的に事前に予約を入れることで利用できるシステムになっています。
  そうです。事前の予約を基本とするGOTOトラベルは日々状況が目まぐるしく変わるコロナ禍には全く不向きなのです。
 それは今回の一時停止から見てもわかります。いくらキャンセル料の一部が補填されるとはいえキャンセルは大きな混乱を呼びます。急に停止を発表とはいえ、実際に一時停止されるのは2週間後の28日からです。

 GOTOは予約を基本としている点で日々取るべき対応が変わるコロナ禍には決定的に向かないのです。

 ではGOTOトラベルはどうするべきだったのか。
 答えは簡単です。予約と事業を切り離してしまえばいいのです。例えば、事前に登録した人が遠方に行った際にその場所で使えるクーポンを現地でもらえるようにします。累計のポイント使用が分かるようにさえしておけば、特定の人が使い過ぎる不公平感もないでしょう。
 これなら予約は関係ないので、感染の状況が悪くなった場所は即日でGOTOトラベルのクーポンの配布を一時停止することができます。利用者の住所も登録しておけば、感染が広がった地域から移動する人に対してもクーポンの配布を止めることができます。時期も場所も自由自在に変更が効きます。

  コロナ禍での政策は状況に応じて臨機応変にすぐ変更できることが求められます。私の提案例は素人考えですから専門家ならもっとうまくGOTOトラベルを臨機応変なものにできるはずです。
 この一時停止期間にぜひGOTOトラベルをコロナ禍に対応したスタイルに変えてほしい。コロナ禍の中で生まれた政策にこんなこと言うのも変なのですが。。。

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