闇営業問題。何が悪いの？

芸人が失業の勢いで責められているが、事務所を通さないで営業をしていたのは事務所と所属芸人の問題であり世間一般には関係ない。世間で責められる筋合いはない。反社会的な集団に協力したという点が責められているようだが、本当にそうだろうか？反社会的な集団に取り入る目的で、反社会的集団と知りつつ積極的に参加したなら責められようが、今、騒ぎになっている芸人たちは違うような印象を受ける。

被害者のお金論法の気持ち悪さ

例えば、ピザの注文を受けて配達に向かったら、もしかすると反社会的な集団かもしれない感じがしたとして、配達を拒否して帰ってくるのは正解だろうか？例えば、反社会的集団っぽい人が役所に納税の手続きに来たら拒否するのが正解だろうか？おそらくは配達して代金をもらうし、納税も受け付けるだろう。そのピザの代金も納税したお金の被害者のお金かもしれないのに・・・。芸人は仕事の依頼を受けて芸を見せて対価を得た。ピザ屋がピザを提供して代金をもらったのと何も変わりはない。これで職を奪われる勢いで糾弾されるのは酷すぎはしないか？

反社会的な集団への協力って？

反社会的集団が主催するイベントに出演して、その興行で反社会的集団に収益を上げさせるようなことをしていたなら罪だ。犯罪の片棒を担いでいるという理由で永久追放もやむをえまい。でも今回のって全然違うんじゃないか？反社会的集団の方からお金を支払ってもらっている立場って、犯人が買い物したコンビニとか食事した飲食店とかと同じではないか？かれらは反社会的集団の活動を特別助長したのだろうか？広告塔として積極的に動いていたとでもいうのだろうか？

冤罪はこうして起こる

今回問題になっている芸人のほとんどは税務上疑わしい以外に罪らしい罪が見つからない。「甘かった」という己の反省点のみではないか？ありもしない罪で社会的な制裁を受けている。闇営業うんぬんだけのころは世論は好意的だった。報酬をもらっていないと言いつつ貰っていたとなったら、「嘘をつくなんて！」と批判が膨らみ好意的な意見が消えていき今や敵視。芸能界と反社会的勢力との交流に問題はあるが、末端の芸人個人をつるし上げても仕方がない。彼らはいったい何罪だ？

もらい事故

仲介した芸人が「もらい事故のようなもの」とコメントして炎上しているが、その通りだと思うのだが・・・（ただし、闇営業の仲介は重大なルール違反だと思う）。昔（昔と言っても20年程度）の芸人は行ってみたらやくざの宴会で怖かったというエピソードをネタにしていたし、テレビのどっきり企画（事務所公認ってこと）でもやくざの宴会系はよく見かけた。問題だと言い出したら刑務所に芸能人が慰問にいくのもどうなんだ？事務所を通さない「闇営業」と「反社会的勢力との関係」はまったく別物で考えなければならない。事務所を通した仕事が反社会的勢力と無関係である保証があるだろうか？無関係のだと思っていたら友人というほどではない程度の知人に反社会的な人物がいたらどうなんだ？とか。疑わしいだけでは犯罪者扱いはできないので、極端な話、相手が逮捕されるまで反社会的勢力かどうか分からないのではないか？事後的に明らかになった事実で罰せられるのは事故ではないか？

脱税

闇営業で問題になるのは所得の申告のみ。反社会的集団との癒着強化のための接待ではない以上、仕事を受けることも報酬を得ることもなんら問題ない。事務所的な問題があるだけで広く一般には関係ない。内輪の話。*闇営業は反社会的勢力との関係ではなく、事務所を通してない営業というもの。

甘さとは。

芸能人は一般人よりも影響力がある。今は無名や低迷していても関係ない。芸人とか芸能人というだけで違うのだ。事務所との関係悪化を危惧しての報酬はもらっていない発言だと思うが、そのせいで反社会的な集団の一員のようなイメージがついてしまった。影響力のあるものは良くも悪くも大きく扱われるという認識が足りなかった。甘かった。報酬の件は隠す必要はなかった。事務所的にはアウトでも正当なサービスの対価である。ここで歯切れが悪かったことが事態を悪化させた。ポイントを見誤ったのも甘さ。反社会的勢力と知っていて参加したなら命とりレベルの甘さ。

「闇営業」という言葉に「裏社会とのつながり」のようなイメージを持たせるのはやめてほしい。事務所にとって「闇営業」なだけなのだ。言葉が暴走してエスカレートしすぎ。

反社会的勢力撲滅

誤解の無いようにに言っておくが反社会的勢力・集団の撲滅はもちろん賛成。しかし、反社会的勢力が「反社会的勢力です！」と名乗っているはずもなし。「反社会的なものとは関係ありません」という書類にサインさせたところで無意味。事務所を通せば多少は解決しそうだが、普通の会社を隠れ蓑にしてたりするのだから事務所だって完全に見抜けるはずもなし。さてどうしたものか・・・。