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地方移住体験談
⚫️はじめに
こんにちは!さとしです。
今回は地方移住について体験談を書いていこうと思います。私は広島県出身の30歳。
大学で上京し、8年間関東で暮らしたのちコロナを経験し、将来を考えるなかで故郷の広島に2023年に移住しました。今は広島のなかでも田舎にある福祉施設で障がい支援の仕事をしています。都会から地方に移住してみて、率直に感じるアレコレをゆるりと書いていきたいと思います。移住を考えている方や、地方に興味がある方、新しい働き方や暮らし方に関心がある方など、幅広い人に読んでもらえると嬉しいです!
⚫️なんか居心地が…
都会から地方に移住してみて感じたことはいくつかあります。1番大きな感想は、「何か居心地が悪いな」ということです。結論から言うと、閉鎖的な空気を感じました。
そもそもなぜ大学で上京したのか。
今思えば、学生の頃になんとなく無自覚に感じていた「ここではないどこかに行きたい」といった感覚に突き動かされていたのだと思います。その時は言語化できませんでしたが、今あえて言葉にするならば、「閉鎖的」「同調圧力」「仲間意識」「同質性」「選択肢の少なさ」
これらが嫌で逃げるように関東に上京したのだと感じます。実際、東京での生活はこれらの言葉とは真反対の、「開放的」「個々が尊重されている空気」「仲間意識の希薄さ」「多様な肩書きや属性の人たち」「選択肢の多さ」を感じました。居心地よく暮らしていたと思います。
ではなぜ移住を決意したのか。
理由はいくつかありますが、1番は家族との時間を大切にしたかったということ。大学で上京してから、8年間家族とは離れて暮らしていました。学生時代私は野球部に所属していたので、部活漬けの毎日で家族ともろくに思い出をつくれていませんでした。家族も高齢になってきて、私も大人になって、自分の人生において何が1番大切かを考えた時に、家族との時間という答えが浮かびました。それと、ちょうどコロナ禍だったということもあり、都会の密な環境よりも、自然が豊かな地方での暮らしを望むようになりました。移住前から地方の閉鎖性に自分は合わないのではないか、そんな不安はありました。ただ、私がやりたい夢のひとつに、「人がありのままで居られる場づくり」がしたいという想いがありました。私がありのままで居られる場の条件は、「多様な人がいること」「仕事や暮らしに選択肢があること」「人や物の流動性がある」でした。
今勤めている福祉法人の理念は、「誰でもが共に暮らせる社会づくり」です。障がいがあってもなくても、男性でも女性でも、高齢者でも子どもでも、日本人でも海外の人でも、誰でもがありのままで居られる地域づくり、仕事を通してそんな場づくりを実践したいと思い、移住を決めました。
そんな経緯で故郷に移住を決めたものの、移住後に感じたのは、やはり居心地が悪いということでした。広島県は、若い人たちが県外に流出する率が全国でも1番高いらしく、私はその理由として「閉鎖的な空気感」があるのではと推測しています。閉鎖的な空気感の要因は分かりません。地理的にも、山間部が多く閉鎖的な街の形になっているからなのか、広島カープという強力な地方球団の影響もあり、スポーツ分野でもひとつの空気感に染まりやすいのか、その辺は推測の域を出ませんが(これらは決して悪いことでもなく他県でもそういった場所はある)とにかく広島県民は仲間意識が強いと感じていました。
そして、わりと人見知りの人も多いのかなと感じていて、特に九州地方に行くとその朗らかな地域性にギャップを感じたりします。
長々と閉鎖性について私見を書きましたが、広島が悪いと言うわけでは当然なく、あくまで自分はそう感じたということです。食べ物が美味しい、田舎と都会のバランスがちょうどいい、山あり海ありの自然環境、など良いところもたくさんあります。
それらを踏まえたうえで、少しでも多様な人たちが行き交う地域をつくりたいと、奮闘している現在です。インターネットの発達により様々な情報を得られる時代になりました。アドレスフリーやリモートワークの普及など、多様な働き方、暮らし方もできる時代になりました。
やり方次第で、魅力的な地方をつくることはできると私は感じています。東京のような、多様性があって選択肢の豊富なコミュニティをどうつくるか。それさえあれば、豊かな自然環境は元々あるのですから、地方の魅力は一気に高まると思います。まずは自分の職場環境が多様な場になるように職場づくりを頑張る。その先に、地域づくり、まちづくりと発展していければと思っています。
ダラダラと書いてみましたが、都会から地方に移住したことで感じたこと、それは自分にとってネガティブなことだったかもしれませんが、だからこそやるべきことが見えてくる。ネガティブをどうしたらポジティブに変えれるのか。
身近なところから、ゆっくりと取り組んでいきたいと思っています。
自然が豊かで、多様な人たちがいて、仕事や暮らしに選択肢がある。そんなユートピアを目指して、これからもゆるりと頑張ります。
最後に、自分の在りたい暮らしを勝手に宣言して終わりたいと思います。私は、海のそばの古民家で暮らしながらカフェ(子どもからお年寄りまでいろんな人たちが行き交い、交流できるような場)もつくり、小さな畑をしながら土に触れ、時にはものを書く仕事もやり、そして自分の拠点と呼べるような場を全国に複数つくったうえでの多拠点生活。
こんな在り方を目指しています。
今は理想ですが、実際にこのような暮らし方、働き方をしている人は既にいる。世の中に新しい働き方や暮らし方を創りだせるように、まずは自分も体現する。地方移住の体験談はこんな結論で終わりたいと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!希望ある社会になりますように。
ではまた。