聞き手の態度が対話の内容を決める
人の話を聞くことの大事さはなんとなくわかっている人が多いと思います。しかし、実際に話を聞けるかというと、それができている人は多くないと思います。
自分が楽しい話をしたいのに、聞き手である相手が楽しそうではない、興味がなさそうであれば、話し手であるあなたは話す気力がなくなります。
ある実験のお話です。2人1組で話を聞いてもらいます。tただし、聞き手は話し手に対して背を向け、うなづき、相槌など一切せず、微動だにしません。この状態で、話し手には最近嬉しかった、楽しかったことを5分間話してもらいます。
—さて、どういう結果になるでしょうか。
◎態度を作り出すわけ
皆さんも知らず知らずのうちに、話し手が話しづらい態度を取ってしまうことがあるのではないでしょうか。
例えば、次の文章を読んでどう思うでしょうか?
コミュニケーションは相手を説得する、言い負かすことだと思っている。
自分の立場を守りたい、守っていたい。
自分について都合の悪いことは聞きたくない、聞いて傷つきたくない。
自分の知らないことや間違っていることが明らかになることを恐れている。
聞くという能力はセンスであり、後天的に身に付けるものではない。
「上か/下か」「知っている/知らない」「正しい/間違い」などのことを二極化思考といいます。上記のように、自分を守るもしくは勝つといった価値感での会話は何で生み出されるのでしょうか。
※過去「思い込み」というタイトルで書かせていただきました。
これら思い込みや二極化思考を一旦脇に置いて、まずは会話を通して協力関係を築き、目指す成果へ向けた大きな力を結集することに集中してみませんか。
聞き手が興味なさそうにしていて(しかし聞き手はその気がなくとも)、話し手に多く求めるのは難しい注文です。そうであれば、話し手の能力を高めるために、まずはあなた自身が「優れた聞き手」になりきってみませんか。
◎相手が話しづらい環境とは
「優れた聞き手」になるためには、話しづらい環境を作っていないか自分自身を見つめなおしてみましょう。
いくつチェックがつきますか?チェックが付いたものについて、何が要因となっているのでしょうか?
※この「聞く」については次回以降もテーマとして取り上げ、継続していきます。