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リクエストが生み出す行動と成果

 今、この瞬間コミュニケーションを取れなくなったとしたら、どうなるでしょうか?

 例えば、初めて訪れた町を歩いているとします。道に迷ってしまったとき、携帯もパソコンも使えないとしたら、どうしますか?
 地元の人と、「駅までの道のりを教えてください。」とコミュニケーションするかもしれません。
 例えば、目標に向かってチームと取り組んでいるとき、自分のやっている事、考えていることはどうか、周りの状況はどうかなど確認しながら、協働で進めていくと思います。
 社会で生きる限り、一人では成し遂げられないことを達成するために、他人とのコミュニケーションをまったく取らずに生活することは非常に困難です。
 そのため、コミュニケーションは発達してきました。その中でも「リクエスト=要望」がその中の1つです。

◎リクエストすることのリスク

 実際、他人に対してリクエストするのには抵抗があります。もしリクエストが通らない、拒否されるとなったら。。。。ショックを恐れたり、相手に嫌われたくないという気持ちがあるかもしれません。
 何よりも自分の本音をさらけ出すことへの恐れがあります。

「私の仕事を手伝ってほしい」
「私に敬意を払ってほしい」
「もう1時間残業してほしい」
「明日までに仕上げてほしい」

 こうしたリクエストのリスクを回避するために、少し遠回りな言い方をすることがあります。

「別の人に代弁してもらう」
「正論を言う」
「暗にほのめかす」
「間接話法を使う」
「交換条件を用意する」

 確かに、拒否される、思い通りにならないというリスクは回避できるかもしれません。しかし、リクエストした側の要求は満たされず、お互いの関係に混乱を生み出すこともあります。

◎行動を起こす原動力になる

問い:あなたはこれまで、本当は誰かにリクエストしたいと思っていることは何ですか?それを書き出してみてください。
問い:どうしてリクエストできないのか理由を書き出してみてください。
問い:最後に、その中でもハードルが低いものを1つ選び、実際にリクエストしてみてください。

 リクエストは断れるものというスタンスで、毅然とした態度で行うことで、これまで気づいていない能力や可能性を見出す機会を生みます。そして、行動を起こす原動力となります。
 人は基本的に、誰かのリクエストに応えたい、だから行動するのです。

◎不平不満の背景は?

 不平不満を言う時は、その背景には「こうしてほしい」「ああしてほしい」「こうしてほしくない」「やめてほしい」などがあります。これは、無意識に自分の中で禁じてるため、不平不満の形にして、暗に相手に気づかせるという方法です。
 前述したように、遠回りの言い方は関係性の発展は望めません。
 勇気をもって、次のように言ってみませんか?
「何かしてほしいことやしてほしくないことがあったら、ぜひきかせてほしい」

 これは、相手の望みを叶えるということではありません。相手の心を読もうと、理解しようと、一生懸命頭を回転させて人と向き合います。
 しかし、100%は叶いません。

 だからこそ聞いて初めて理解できることがあります。
 聞かなければ理解できないことがたくさんあります。
 まずは聞くことから始めましょう。

 その前に、まずは自分自身について考えましょう。

問い:あなたが現在いる環境について、不満に思っていることは何ですか?
問い:その不満をリクエストに変えてみてください。

さあ、挑戦してみてください。


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