その質問、何ですか?
この質問、「何か」と"What"を用いているため、一見オープン・クエスチョンのようですが、実はこれに対する答えの一言目は「はい/いいえ」となることがあります。
つまり、「あるか/ないか」という問いかけとも解釈できるからです。
この「はい(Yes)/いいえ(No)」で答えさせるものをクローズド・クエスチョンと言います。
◎頭の中の会話
あなたは自分の頭のなかでどんな会話をしていますか?人は1日に何万回も質問をしているそうです。その質問は、オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンどちらが多いでしょうか?
なぜこうなってしまったんだ?
私は正しいだろうか?
私はすべきことをしているだろうか?
もう手遅れだろうか?
または、
過去にどうやって解決したのだろう?
今、求められているものは何だろう?
誰に相談すればいいだろう?
いつ、それを始めようか?
自分の捉え方はどうでしょうか?
◎置き換える
オープン・クエスチョンは、選択肢を広げ、行動を起こしやすくします。そして、結果から学ぶ機会を増やし、学習効果を高め、さらに次の行動のリソースとなります。
クローズド・クエスチョンは、先にも述べた「Yes/No」で答えさせるものです。この質問を受けた相手は、責められているように感じ、行動を阻む可能性があります。そのため、タイミングや相手、姿勢に注意が必要です。
しかし、私達はこれを多用してしまいます。いくつか理由が考えられますが、①答えが早くほしい、②「正しさ」を求める教育を受けたから、③不安で誰かを責めたいから、といったことが背景にあるかもしれません。
もし、オープン・クエスチョンの作り方を知っていれば、その選択肢を持つことで、新しい視点を得ることができ、考えることが楽しくなります。
次の場合、どのように置き換えることができるでしょうか?
なぜ営業成績が伸びないのか?
⇒_______________?なぜ言った通りにできないのか?
⇒_______________?なぜいつも期限を守れないのか?
⇒_______________?
◎特徴を理解し使い分ける
オープン・クエスチョンは効果的ですが、それだけが優れているわけではありません。クローズド・クエスチョンが有効な場合があります。
例えば、約束や行動計画などお互いがわかっていることや決意を再確認するときです。
ここでオープン・クエスチョンを使うと、回りくどくなってしまい、逆に不信感や不安を感じます。
質問の目的を明確にし、その目的にあった質問を選ぶ、そして、勇気と思いやりを持って質問する。トーンも真剣に。
自ずと相手はやる気を起こし力が湧いてくるでしょう。