コロナ禍の碁会所考。
非常に残念で寂しいニュースを目にして
思わず考えてしまいました。
今の日本囲碁界の第一人者、一力遼棋聖が
少年時代に通っていた
仙台の碁会所が閉店されるそうです。
コロナ禍なんで仕方ない…
ご時世なんで仕方ない…
といえば、もちろんそれまでなんですが、
あまりにも寂しいニュースでした。
「自分の原点」とまで、棋聖に言わしめた、
名門の囲碁クラブ。
この言葉。
そして、かつての碁会所内大会
で戦っていた少年が…
棋界の第一人者として君臨する井山裕太七冠と、
激しい覇権争いを繰り広げる姿、
碁会所の席亭にとって…
一力少年に稽古をつけた常連客の皆様にとって…
どれほど至福の時間だったでしょうか。
手に汗握って、youtubeのタイトル中継を見て、
評価値の乱高下に一喜一憂しながら
かつての一力少年の勇姿を
応援したのでは。。
この気持ち、すごくわかります。
規模こそ違うので、おこがましいにも
ほどがありますが…
用賀にも、用賀でルール覚えて、
アマ高段になり、洪道場に通って、
全国大会で優秀な成績を上げている子がいます。
そのことは私自身、嬉しいし誇りでもあります。
そして、その事実を
かつてその子が、
まだ弱かったころに、
何子も置かせてうっていた常連さんに伝えると、
みんな、我が孫のことのように喜んでくれます。
言い方古いかもですが…おらが村の出世頭。
みたいな。
話を戻します。
碁会所。
毎日の居場所としていたはずの常連のみなさま、
一力棋聖に続けと、ばかりに腕を磨いている
少年少女たち、
習いに来ていたさまざまな年代の方々、
その全ての方々が行く場所を失い、
色んな想いも全て消えてしまうというのは…
あまりにも辛く、あまりにも切ない限りです。
もっと評価されて良いのでは?
と思ったり、します。
こういう場所。
たとえば一力遼棋聖のことで言うなら、
公式の記録として、
プロの師匠が誰で、どこの道場に通い、
何年から院生入り、院生では何組の何位で、
何年にプロ入り。
こういう公式の記録は残ります。
これらは残りますが、
子ども時代に通った碁会所なんか、
記録には残りません。
ただ、うつろいやすい子どもの
モチベーションをうまく保って、
囲碁が強くなるように、
努力する方法を教えたり。
気持ちよく対局できる環境を整えたり。
これ、なかなか簡単にはできないことなんです。
だからこそすごいんです。
記事の中では、初タイトル時に
この碁会所に凱旋して
お客さんたちに報告をしたそうです。
よほどの感謝の想いがなければ
それはしないわけで、
一力少年にとって、
この碁会所はとても居心地が
良かったのではないかと
思われます。
プロとしての技術とはまた別の、
級位から有段者ぐらいのときに
囲碁の楽しさを地元の碁会所で
知ったというプロは少なくないと思います。
この2年で、こういう場所が
どんどんと数を減らして言っているわけで…
未来のプロ、あるいはプロに限りません。
未来の愛棋家となるはずの少年少女たちが
打つ場所がなくなり…
囲碁をやめてしまう。
そんなケースが残念ながら
急増している現実があります。
なんとか…ならないものか…
私自身、子ども時代に囲碁教室で
通った碁会所がなくなり、
成人してから友人と囲碁会をしていた碁会所も
コロナ禍で消滅し…
…なんとも寂しい限り…。
まぁ、あれです。
結論としては、好きな碁会所とか
囲碁教室、囲碁喫茶、囲碁サロンなど
何でも良いんで、
ご時世と情勢が許せば遊びに
いってあげてくださいね!ということです。
いや、もう、ほんと…
相変わらずダラダラダラダラ…
長くなる悪いクセが…
お読みいただきありがとうございました。
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