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[#119] 生まれ変わりのエジプト旅⑦

エジプト旅の続き↓

3日目、その日は教会へ行くことを伝えられ、皆でバスに乗り込んだ。


"ゴミの街"を通り抜けると・・・

バスに揺られてしばらく経った頃、景色が変わった。

街中ゴミだらけなのである・・・。

ポイ捨てなんてレベルではなく、大きいゴミから小さいゴミまで、そこら中にゴミ、ゴミ、ゴミ。

通りだけに留まらず、建物の中もびっしりゴミで埋まっている。

バスの中なのに、異臭が漂ってくる気がしてくる・・・。

ゴミだらけ・・・

ここは通称 "garbage city(ゴミの街)" と言われるところで、ゴミが集積されてくる場所なんだそうだ。

この辺りは、ゴミの集積や処理で成り立っている、ムカッタムという地区らしい。

狭い通りにも関わらず、かなりの交通量。
車同士がスレスレですれ違っていく。

通り過ぎる車には、ゴミがかさ高く積み上げられていた。

エジプト人の「積めるだけ積む」精神は、こんなところでも発揮されるようだ。

トラックにはすごい量のゴミが

目に飛び込んでくる景色に圧倒されながらも、バスを乗り進めると、丘の上に岩山が見えてきた。

岩山に添うように建物が建てられたり、彫刻が彫られたりしている。

洞窟教会

どうやらここが、聖シモン修道院という教会らしい。

最初に、当日のガイドさんを紹介される。
赤いTシャツを着た、エネルギーいっぱいのおじさんだった。

まず、この教会の成り立ちについての説明を聞いた。

ここは元々ただの岩山だったが、近年になって洞窟をくり抜いて教会が出来たのだそうだ。
山肌には様々な聖書のストーリーが、彫刻されているらしい。

ここにも彫刻
ジーザス!

広大な礼拝堂

ガイドさんに続いて、洞窟の中のトンネルを抜けると、礼拝堂に出た。

岩山が器用にくり抜かれて、大きな空間になっている。

行事やお祭りの際には、この会場がいっぱいになるんだそうだ。

礼拝堂メイン部分
たくさんの席

ここ礼拝堂で、ガイドさんがこの山にまつわる伝承について教えてくれた。

長くなるが、以下にざっくりまとめる。

昔エジプトは、イスラム教によって統治されていたが、キリスト教徒も多く存在していた。

そこでイスラム統治者は、キリスト教の法王に対し、難題を言い渡す。
聖書にある「信仰は山をも動かす」という一説を引き合いに出し、実際に山を動かしてみろと迫ったのだ。
それが出来なければ、イスラム教に改宗しろと。

法王は3日待ってもらうように願い出て、人を集め、山が動くように3日間祈り通した。
1日が過ぎ、2日が過ぎ、祈り続けるが何も起こらない。

3日目の朝、聖母マリア様が出てきて、「片目の男が奇跡を起こすだろう」と法王に告げる。
法王が市場に行くと、シモン(サイモン)という片目が潰れた靴屋の男を見つけた。

シモンがなぜ片目なのか。
シモンは信仰深いキリスト教徒だったが、ある時女性の靴を磨いていて、性的衝動を覚えてしまった。

シモンは、自分の浮ついた心を恥じた。
聖書には、「あなたの右目が罪を犯させるなら、それを抜き出して捨てなさい」という一説がある。
それは比喩表現なのだが、彼は戒めのため、文字通り、自分の目をえぐり出したのだという。

法王はシモンに、山で祈りを捧げるように依頼する。
シモンが山に行き祈ると、イスラム統治者や法王たちがいる前で、山が浮き、動いたのだという。

この話はただの伝説だと思われるが、昔の地図には、山が別の場所にあったことが記されている。
現在の場所とは、異なる場所にあったことになっている。
よって、これはただの伝承ではなく、実際にあったことなのだ。

この話を聞いてからというもの、ガイドさんは「ジーザスを信じれば何でも出来るんだ!」、「奇跡だって起こせる!」、「信仰は山をも動かすんだ!」と言って、
我々に、"Faith Move The Mountain!!" という掛け声を掛けてくるようになった。笑

ガイドのおじさんに、"Faith Move The Mountain!!" と呼びかけられると、我々15名も「フェイス ムーブ ザ マウンテン!」と応える。

最初は面白がっていたが、おじさんの煽りがすごい。笑
要所要所で、この掛け声をブッコんでくるのだ。

ガイドおじさんの煽り方が、一昔前に流行していた「大声を出して高揚させ、判断能力を奪って高額商品を売りつける」という類のやり口を彷彿させ、笑ってしまった。

しかもそれが、キリスト教という長い歴史のある宗教だ、というところも面白い。

最後の晩餐の絵

教会での祈り

礼拝堂の見学を終え、少し歩くと、今度は別の洞窟に到着した。

ここは洞窟の内部が教会になっている。

左側に "Amen Come, Lord Jesus" の文字

ここでも壁に刻まれている彫刻について、たくさんの説明を聞いた。
(たくさんありすぎて、ほとんど忘れた。笑)


全ての説明が終わった後、おーちゃんが代金を支払うと、ガイドのおじさんはそそくさと帰っていったのだった。

え?さっきまでの熱量は?アツい感じは?
"Bye" の一言もなく、あっさり帰っていったよ?あんだけ煽っといて?笑

私はその温度差に驚きと笑いを隠せなかったが、「お金をもらえたらそれでいい」、「ビジネスはビジネス」という割り切ったスタンスに、ある種の清々しささえ感じた。笑

さっきの煽りも、ビジネスでやってたのか。笑


せっかく教会に来たということで、我々は祈りを捧げることにした。
ラッキーなことに、この時、他の訪問者はいなかった。

ここで、おーちゃんをはじめ、アシスタントの宮城みゆきさんから、神様からのメッセージをたくさん伝えてもらった。

私も神様に対し、「なぜエジプトに来たのか?エジプトで学ぶべきことは何か?」と問いかけてみた。

すると、こんな感覚が伝わってきたのだ。

何もジャッジせず、そのままを見て、聞いて、感じて、そのままを受け入れる。
それが人と違ってもいい。国のルールが違ってもいい。
全てをそのまま受容する。全てをゆるす。
その在り方を学びに来た。

エジプトに来て3日目。
自分の中にあった固定概念というものが、ずいぶん壊され始めていたが、それこそが私がこの地で学ぶことなのか、と感じた。

初日に、モスクで感じたことと通ずる。

「普通だったら」とか「こんなの当たり前だろ」を取っ払って、エジプトで感じること、体験することを、そのまま自分の中に取り込もう。
そんな風に、胸に刻んだのだった。

つづく。

長文、最後までお読みくださって、ありがとうございました。

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