【劇評】松竹新喜劇 特別公演『お祭り提灯』 【演劇ソムリエ】
↑公演映像はここから!YouTubeに飛びます。
平成25年11月大阪松竹座にて上演された、松竹新喜劇 劇団創立65周年記念 特別公演「お祭り提灯」の公演映像が、2020年5月6日(水)23:00までの期間限定で無料配信されています。ちなみに無料配信期間が終わっても、松竹新喜劇の作品は衛星劇場オンデマンドで楽しめるようです!
出演者は以下の通り。動画の概要欄からの引用です。
【出演】
提灯屋徳兵衛 曽我廼家八十吉
徳兵衛女房おすみ 里美羽衣子
丁稚三太郎 藤山扇治郎
町内の世話役佐助 中川雅夫
町内の世話役勘太 曽我廼家玉太呂
上総屋万吉 小島慶四郎
万吉女房おきみ 千草英子
近所の女房お富 大津嶺子
金貨し山路屋幸兵衛 曽我廼家文童
大工留吉 渋谷天外
「演劇ソムリエ」と名乗るようになってから、小劇場界隈のことを取り上げることが多かったので、最近よく見てくださってる方にとっては意外に思われるかもしれませんが、こういうのも観ます。食わず嫌いせず何でも観てみるのが信条なので。
とはいえ、実はこの動画を観るまで松竹新喜劇を観たことがなかったので、どんな感じなのかな~と思っていました。
すなわち、この作品に出会ったことが、私と松竹新喜劇との出会いです。
この出会いがどうだったかというと…
めちゃくちゃおもしろい!なんならはまりそう!!
新しいジャンルや団体との出会いってとても重要で、最初にしっくりこないとその後にその苦手意識を払拭するのはなかなか困難です。だから良い出会いが出来て良かった…!
どんな人におすすめかというと、
「難しいことを考えずに笑いたい人」「長い作品は集中力がもたない人(上演時間は47分と比較的短い!)」「ストレスが溜まっていてスカッとしたい人」です。
ここで、あらすじの紹介をしておきます。以下、公式から引用しました。
町で評判の善人、提灯屋の徳兵衛さんが、お祭りの寄付金が二十五両も入った財布を拾った。 その様子を、金のためなら何でもするという、高利貸しの山路屋幸兵衛さんが見ていたから、さあ大変! 徳兵衛さんが財布をこっそり提灯に隠したまでは良かったのだが。 二十五両をめぐって善と悪との追っかけっこ、それに加えて丁稚三太郎が絡んでの大騒動、はてさて二十五両は誰の手に?
徳兵衛に曽我廼家玉太呂、曽我廼家八十吉が、その女房おすみに川奈美弥生、里美羽衣子がそれぞれ日替わりにて、そしてお馴染みの小島慶四郎に曽我廼家文童、大津嶺子、中川雅夫も加わり、爆笑の一幕を繰り広げます。 また祖父藤山寛美の当たり役・丁稚三太郎に藤山扇治郎が挑むのも大きな話題です。
誰にでも分かる軽演劇で、特別な知識がなくても笑える。
自粛期間でそろそろ鬱屈としていたのですが、とても楽しく観ることができて、幸せな気分になりました。こんな世の中だからこそ観てほしい作品です。
物語の舞台が現代ではないのでとっつきにくそう…と思われるかもしれないのですが、どんな時代にも共通する人間の欲深さが描かれているのでご安心ください。逆に、時代が変わっても人間って馬鹿なんだな~と思って親近感が湧くと思います。
勘違いに勘違いが重なってドタバタする登場人物たちは滑稽で憎めなくて、何度も声を出して笑ってしまいました。
特にラストはそうきたか~!と痛快なオチ。是非是非、観て確かめてみてください。みんなで笑って元気を出しましょう!
元の生活に戻れたら、生でも観たいなあ。
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