【エッセー】毎日、同じものを食べる
僕が食の世界に入ったのは30歳になってからで、そっからかれこれもう６年くらいになる。
せっかく食の世界に入ったならと、一年目はコンビニ弁当とファストフードなど添加物っぽいものを一切やめた。お金もなかったし、水筒を持ち歩き、自分で煎れた緑茶や麦茶・珈琲を飲んでは、洗って、また煎れていた。
納豆を毎日食べてみた。
卵を毎日食べてみた。
味噌を毎日食べてみた。
特段体調が変わることはなかったけど、それがいい食事ってものなのかもしれない。
そんなときに、梅田か心斎橋かどっかでちょっと時間が空いて、何も遺志が働かなかったので、久々に某ファストフードMに入った。半年以上ぶりだったかな。
僕は某カフェSとかもあんまり好きじゃなくて、コーヒーはカフェインとして摂取できればいいと思っているし、町の優れた喫茶店に行くほど意識は高くないし、カフェで仕事や勉強してますみたいな方々を見ると、あんな大勢の中にいて本当に落ち着いているのかな？と心配してしまう。
僕は自分の家の環境をよくして（うちにはマッサージチェアもある）、そこで珈琲を淹れながら自分の仕事や勉強をしたい人だ。そのほうが経済的だしも、トイレにもすぐ行ける。そっちをとっている人種なだけ。
さて、Mに入るとポテトの揚がるいい匂いがしてきた。ちょうど小腹もすいていたし、久々にポテトを食べた。
あ～うまい！やっぱりよくできた工業製品だな！と思いながら頬張った記憶がある。あーうまいうまい。
別に僕はエコロジストでもビーガンでもベジタリアンでもなんでもないので、基本はなんでも摂取する。
ただ、その後にしばらく舌がヒリヒリするのが続いた。高い塩分に舌がやられたのか、化学調味料にやられたのかはわからない。今でもMは其処に在れば食べる。けど自分では積極的に買わない。
たまに揚げた鶏が食べたくなったらチキンナゲットでなく近所の鶏肉屋のからあげを食べる。
今でも毎日納豆を食べている。嗚呼、また長生きしてしまいそう。こんなに世知辛い世の中なのに。
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