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その後、リディオたちはすぐに泉を離れた。マグィは、合議の席についた父親の後ろに巌のごとく佇んで、互いが見えなくなるまでリディオを睨み続けていた。 木から木へ、ヤンが器用に跳び移る。 ゲンランがとことこと地面を走って追いかける。 リディオは彼らの後ろを翔んでいた。 濡れた枝と土のぬかるみに足をとられ、二人は何度も転がった。リディオが手を貸し身を起こして、また進む。 だれも、なにも言わなかった。 やがて視界がひらけたところで、ヤンが止まった。 美しい――沢