薪づくりの健康美【Slow Post vol.001】

日々感動したことが流れていってしまわないように、栞をはさんでおく為ののメモ。2月4週目の分。

薪を焚く


薪づくりからストーブのでの焚き方までの実践的な知識と、それを通して見えてくるノルウェーの文化や社会が描かれた本。単純にHow toとして読んでも面白いが薪づくりという労働の魅力をすごく感じた。
ノルウェーでは「薪病にかかった」という言葉があるらしい。60歳以上の男性に多く、空いた時間を多く費やし薪づくりに没頭するような状態を指すのだそうだ。生活の中における労働にそれだけ熱中できる状態はすごく健康的だなと感じた。実際この本の中には、薪づくりを通して健康的な生活を取り戻していく男性のエピソードが紹介されている。
ノルウェーの気候において薪づくりは生活に密接に紐付いた労働であり、「やらなければならないこと」であるはずだが、それが同時に「やりたいこと」になっている状態はどのようにできているのだろう。薪づくりという役割は自己効力感を感じさせる気がするし、美しさと効率が絡み合った薪の積み方には遊びの要素も感じられる。斧を振るうことの身体的な感覚にはマインドフルな要素もある気がした。
いずれにしても薪づくりという労働にはなにか日々をクリエイティブに楽しく過ごすヒントが隠されているように思った。
薪ストーブがサスティナブルに機能しているという事実も意外。

薪を焚く
ラーシュ・ミッティング 著 朝田千惠 訳
https://www.shobunsha.co.jp/?p=5519



アイデュエーションの議論でもよく言われることだが、なんでもやっていい状態よりも、適度な制約があったほうが人の創造性が引き出される。そういう意味で考えるとマインクラフトは絶妙な制約具合で多くの人をクリエイティブにしたゲーム。この状況設定に学ぶものは多くありそう。
ちなみに今週僕は地下鉄を作りました。

WIRED
超リアリズムに抗い、創造性を刺激する──マインクラフトのCCOが語るブロックの無限の魅力
https://wired.jp/membership/2022/02/15/minecrafts-top-designer-explains-its-boundless-blocky-appeal/

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