駅で時計を気にしたくなる日
横に人が居ない状態にはもう慣れた。時間という薬はよく効くもので。
気付けば3月になっていた。
日々何かしらの事が起きて、各々へ対処している間に閏日も過ぎた。
実感が湧かないからカレンダーを何度も見たものの、間違いなく3月。早い。自分の目の錯覚じゃなかった。受け入れ難くて「もう少しゆっくりで良いんだよ」って壁の時計にぼやいたけど、何も変わらなかった。
そういえば、だいぶ前に出先で梅の花を見た。紅梅も白梅も綺麗で良い香りだった。桃と桜も、好きだな。花の形も香りも好き。
確か、都内は桜の開花宣言が出たんだっけ。あっという間だね。
開花を宣言した割に、今日の都内は寒かった。雪、ちらついてたし。電車に乗ってる時に、季節外れの……って思い出した。待受け写真、消しといてよかった。
毎年、春はそわそわして心許ない。どうにも落ち着かなくて、気持ちが右往左往してる。今年は特にそう。周囲もそうだろうけど、個人的にも今年はいつもと全く違う春だから、過ごし方が分からない。
それこそ花でも見て気分を落ち着けた方がいいのか。
なんか、花見てぼんやりしようぜっていう一言すら軽々しく言えない雰囲気になりつつあるけども。いやだな、そんなの。抗いたい。
とりあえず、ホワイトデーだから自分用に美味しいお菓子を買った。
焼け石に水でもやらんよりはマシでしょ。出来ることを淡々とするだけだ。