数か月前に真っ白く塗りなおされた「文」という路面標示。沢山の小さい足跡によって薄いグレーのまだら模様になる筈が、車のタイヤ痕で薄く汚れていた。何の変哲もない通学路だが、黒いアスファルトと白い文字が、色とりどりの小さな靴を待ち望んでるように見えた。