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8月

8/1
 向坂くじら『いなくなくならなくならないで』読了。

8/4
 かぼちゃの煮物、マッシュポテト、ベーコンほうれん草しめじ、ごぼうこんにゃく、たこアボカドバジル、ゴーヤツナ、ブロッコリーレンチン。マッシュポテトって炊飯器で作れば簡単なのを初めて知った。

8/8
 読売新聞水戸支局取材班『死刑のための殺人: 土浦連続通り魔事件・死刑囚の記録』
 タイトルとは異なり、ある記者の個人的な思いの記録であった。前半はずっと違和感。何故かこの記者は自分を加害者を更生させる任務を背負っているかのように振舞う。分からせなければ、彼を変えなければ、そうでなければ被害者や遺族が報われない、と。面会ができる立場だからといって、そんな任務はない。記者が伝えるべきなのは起きた出来事であり、生き方指南とか個人的な考えではなかったと思う。

 この記者と犯人はまったく違う。記者はどうして周りの人に相談しないんだろう?すれば誰かが助けてくれたのに、と語るが、お気楽な奴だなと思った。今まで誰かに一度でもそうしてもらえていたら、相談していただろう。こんな考えに至らなかったろう。それができないから、こうなったのだ。何故それが分からないのか、私にとっては記者の方が不思議だった。

 後半はようやく壊れた家庭に文章が割かれるが、次々にメスを入れるのは弁護士だった。やり取りから父親の異常性が浮かび上がってくる。別に多分悪い人ではない。欠けているのである。母親も悪い人じゃない。上の妹が母親と話したくなく、筆談を数年に渡り続けていても、声優を目指しているから喉を大事にしているのかと思ったなんて、本気で言っているならどうかしている。父親と母親、子供が4人。見事にバラバラで何にも構築されていない人間関係の土台で育てば、犯罪をおこすほど性格が歪むのも不思議ではない。

 英語が分からない人に英語で話しても伝わらないように、彼に道徳を語っても分かるはずがない。世の中には常識や倫理観が自分と全く違う人がいると、この記者は知らないみたいだ。

 死刑になりたいからって人を殺してはいけない。加害者がそれでもそうしたのは、そうするしかなかったからだ。良いとか悪いとか関係ない。何故自分が人を殺さないか?私には理由がない。ただ、そうしない。殺したい人もいないし。人を殺してはいけないから、私は人を殺しません、というわけではない。犬も猫も殺さない。蚊は殺す。命の線引きは頭で考えているものではなく、ただ前提として自分の中にあるもの。それが分からないなら説明しなければいけないという記者の考えは理解できないし、分かるように説明できていなかった。

 こういう記者のような人は、クラスにそういう人(加害者)がいても、多分視界に入らないのだと思う。仮に彼から就職面接のために学校から紹介された会社に面接へ行ったのに、面接すら受けさせてもらえなかったと相談を受けたら何て答える?あなたの態度がよっぽど悪かった。態度を改めるべきだと、相手の気に障らないように伝えられる?それで相手が気分を害しても向き合える?

 父親は外務省勤め。息子がニートをしていられる経済力がある。恵まれた環境といえるだろう。もっと過酷な環境で育った人だっているだろう。でも、誰かに一度でも本気で向き合ってもらえなかった人生を思うと何とも言えない。いつだってどんなことだって良かった。時計を壊して家を飛び出して、帰ってきたら、何があったのか聞いてあげれば良かった。それともそんな爆発の矛先が自分に向くのが嫌だったから、やめたのだろうか。父親は自分の大層立派な人生のミスを認めたくなかったのだろうか。なにかがズレていて、はずみで事件が起きたように思う。彼が精神的な意味で殺すべきだったのは、両親だったのではないだろうか。親離れをして自立するべきだった。ダメなままでいて良いと言うのは優しさなのだろうか。

 2018年東海道新幹線車内殺傷事件を起こした小島と似ていると思った。小島もこの事件の犯人も裁判以外で誰かに向き合ってもらえなかった。赤ちゃんが何かを訴えたいとき泣くように、誰かの関心をひきたかった。犯行当時24歳の、機能不全家族の中で壊されてしまった元・子供。彼が自殺ではなく事件を起こしたのは、それまでずっと透明人間だったからではないだろうか。犯罪者となる以外に生きた証を残せない。誰からも見てもらえない。叱ってもらえない。最低だと罵られる、国家に裁かれる、悪役になる、そういう関心の引き方しかできなかった。もっと他に生きる道はいくらでもあるけれど、仮に彼が目の前にいたって私には説得できない。それだけ傷付いてボロボロで、人ですらない。

 彼らは死刑になりたいから事件を起こしたというが、本当は違うのでは。何者かになる必要があった。その答えが『死刑囚』しかなかった。

8/9
 朝から活動して帰りはヘトヘトだった。私は帰り道に乗り物酔いを絶対しないんだけど(行きは酔うことがある)、気持ち悪く、でも帰宅ラッシュの時間で座れないし、何で吐き気がするのか分からず頭が真っ白。帰宅して熱中症用の飴舐めたら治ったから、軽い熱中症だったのかも。お水じゃだめなの知ってるけどお水持ち歩いていたのがNGだったか。あとカメラ2台折りたたみ傘本というヘビーな荷物も疲労を蓄積させた。

8/10
 秋葉原。今日も暑い。夏休みだから?人が多いような。お昼はロイホ。ロイホってドリップコーヒーをポットで置いているんだね。うれし〜〜。帰って晩ご飯も食べずに寝た。

8/11
 夕方帰宅。めちゃくちゃ空腹でキッチンでおにぎり食べながら湯を沸かしカップラーメンを食べた。カップラーメン食べるのなんて10年ぶりくらいかも。休みが欲しい。

8/12
 大崎清夏『私運転日記』読了。

8/15
 村井理子『実母と義母』読了。めちゃくちゃ面白くて1日で読み終えた。村井理子さんって『家族』や『兄の終い』の人なんやね。Twitterにいる面白い人、犬好きの人、翻訳家、義理の両親の介護をしてる人という印象だったから驚いた。昔読んだ村井作品は自分の家族をゴリゴリ書き切っていて私の傷口に塩を塗るような読後感で読んでて辛かった。でも最近読んでる犬の話や介護の話を通すと、村井さんってすごくユーモアのある方で、好きだなあ。

8/16
 鮭タルタル、じゃがいもひき肉チーズ、インスタントのスープ。

8/17
 村井理子『犬がいるから』読了。
 昨日片付けをしていると2年前に賞味期限の切れた未開封の揖保乃糸がでてきた。もったいないと思いながらゴミ箱に放り込んだことを思い出す。そうか……素麺も小麦粉なのだ…。今年の夏は素麺を食べなかったなと思うことが増えたが、素麺はなんか気分じゃないんだよね〜と思っていたのは身体がグルテンを避けていたからなのだろう。私ったらそんなことも気付かなかった。
 土浦の通り魔のことと、XでわざわざDMで死ねとか送ってくる人の根底は似ているのでは…。相手を不快にさせる、というコミュニケーションしかとれないし、嫌がってることが快感…。露出狂とか痴漢も同じか?自分の一方的な思いを満たす方法しか想像できない。ちなみに私はそういうDMきたことないです。
 鈴木智彦『ヤクザときどきピアノ』読了。川合俊夫『金は払う、冒険は愉快だ』のような読み心地。
 街へ出たのでグルテンフリーのお菓子を買い食べてみる。まずくはないが特別美味しいわけでもない。高級スーパーなら種類があるかと思ったがそうでもなかった。この世には美味しいグルテンフリーのお菓子あるんだろうけどさ生活範囲にないなら、それはないと一緒。

8/18
 帰宅してから黙々とベランダと換気扇の掃除。
 じゃがいも揚げ焼き、タコアボカドマリネ、鶏モモ塩麹、ブロッコリー、人参えのきめんつゆ、小松菜油揚げ、豆腐となめこの味噌汁。

8/21
 村井理子『本を読んだら散歩に行こう』読了。

8/24
 朝表参道で撮影。のはずがカメラが壊れて中止。今までの私だったらパニックを起こしていたと思うが割と落ち着いていて、その場でできる最善策をしたつもり。お風呂場みたいに蒸し暑いなかお相手には本当に申し訳ない。そのこと自体へのショックと、パニックを起こしていない自分を認識するために頭がぐるぐるし、ルノワールでウィンナーコーヒーを見つめながらしばらくぼーっとしていた。気力を取り戻し、おにぎりでも買おうかと紀伊国屋に入ったらカゴにいらないものを詰めてしまい会計が3,500円だった。
 大葉チーズちくわの春巻き、クックドゥーの干焼蝦仁、ブロッコリーレンチン中華風に味付けしたもの、ニラ卵スープ。
 村井理子『ある翻訳家の取り憑かれた日常』読了。面白かった。

8/25
 某県知事のパワハラについて考えている。アンケートの中に蹴られた物、投げた物、投げつけられた物が書かれていて、例えばタブレットやペンや机など。こういう人って自分を不快にさせた相手が悪いと思ってるのか。原因も目的地より少し離れた場所に車を停められて歩かなければいけなかったとか何とか。そこに至るまでの思考回路も謎だが、もっと不思議なのは何故こういう人が知事になれるの?これだけ人望がないのに何故。例えば今日限りで全てのハラスメントをやめたとしても、被害を受けた側の傷は癒えない。なので職場の出来事なら職場を去る以外方法はないと思うのだが。お弁当を家族分持ち帰れないと激怒していたらしいが、それしか家族にありがとうと言われることがなかったのか。自分の機嫌は自分でとると知らず、周り全員にヨイショしてもらっても足らず、相手を萎縮させることで満足するタイプ。例えば駐車場の支払いを待たずに済ませられる動線を周りの人が組んでいたのも、知事を待たせたくないからではなく、自分が後で怒られるのが嫌だからやってるだけで、気遣いとかマナーとか思いやりではなく服従させられているだけ。
 何故知事になれたか考えたが、自分にとって利用価値のある人間かどうかを選んでいたのかな。ペンを投げられた側は価値がないとされて、価値があると思っている人には上手に接することができるんだろう。だから被害に遭ったことがない人は、彼をそこまで怒らせるなんて怒られた側にも原因があるのでは?くらいに思うのかな。

8/27
 映画『キングダム』を観る。私は娯楽映画をエンタメとして楽しめないみたいだ。吉沢亮が1人2役で、そっくりさんの役割なんだが、だって同じ人やもん…と冷めた目で見てしまい山崎賢人の驚きや親友を殺された怒りに便乗できない。可憐な橋本環奈はヌルっと仲間に入るが状況説明の説明台詞が多く、この人ナレーター!?とか…ケチつけてるよね、こんなんで人生何を楽しめるんだろう?途中アバターみたいな人がでてくるんだけど、まじでアバターなんよ。なんでアバターなの?しかもすぐ死ぬ。

8/30
 村井理子『犬ニモマケズ』読了。

8/31
 地元へ。昔バイトしていたスーパーは駅ビルの一画にあり、通り過ぎてみると様変わりしていた。昔はレジが8台くらいあったのに3台くらい?で人も少なかった。さらに制服がかわいくなっていて可愛い女の子が並んでいた。お菓子屋さんみたい。昔にあった場所が今もそのままであるわけないのに寂しい。いざとなったらあそこに帰るのも選択肢のうちの1つにあったけど、もう違う。今のご時世スーパーのレジ打ちなんてほとんど不要だもんね。
 枝豆ご飯、かぼちゃ、さつまいも、玉ねぎ、水菜、とうもろこし、豚しゃぶ蒸してゴマだれ、大葉塩昆布ポテサラ。

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