『あわよくば症候群』 掌編小説
三十代はおじさんおばさん。
ましてや子供を前にして自分の事を『お姉さん』なんて言えない。
「私たち、三十五にしては若いよね?」
ううん、年相応。四捨五入したら四十だよ。
「全然変わってない!」
うーん、身体は変わっている。『化粧』と言うだけのことはあり、みんな顔は化けている。残念ながらボディーはごまかせていない。
久々に会う同級生の会話。
愛想笑いに限界を感じ、一次会で退散しようとしていた私の目の前に現れたのは元彼らしい。いや、元々彼? 元々元彼? まぁいいや。『