マイノリティ・アクティヴィティ。
※コチラはアメブロ過去記事からの転載となっております。
2017年6月28日(水) +:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+
先程ふっと、
関わってきた人間の呼称が紛らわしく思い修正してました。
自分の中では解りながら書いていても、
読む側にとっては混乱してしまうような気がしたので、
一応直してみたのだが、
なんかあまり変わってないような気がするのも否めません。
そして今日も、
また少し自分を振り返ってみたくなったので、
気の向くままに書かせていただきたいと思います。
お目汚し失礼いたします。
今回は、
先日の記事にも少し触れた、
初めて付き合った相手についてです。
あたしが初めて付き合った相手は女性だった。
女性には思春期特有の疑似恋愛というモノがあるらしく、
同性を好きになるコトは取り立てて珍しくはないという。
ただ今振り返ってみてもあの想いは本物だと思うし、
決して忘れるコトの出来ない大切な気持ちだ。
その彼女[元カノ]を好きになる前に二度の大きな失恋を経験している。
人を初めて好きになった中学の先輩。
高校に入ってからのクラスメイト。
成就するコトなく見事に当たって砕けたあたしは、
その度にもう恋心なんて抱けないと思いつつ、
気がつけば彼女に恋をしていた。
自分でもそれは当然ながら戸惑いになった。
自分の中にそんなマイノリティな感覚があるなんて思ってもいなかったんだ。
あたしはオタクという部類の人間で、
世の中のオタクブームも急激に世間に知れ渡っていた頃で、
今で言うBLの前身の[やおい]というモノにハマっていた所謂腐女子である。
その頃共にハマっていた中の1人に元カノがいた。
まだそんな感情を抱いていなかった頃、
あたしは元カノを[師匠]と呼び慕っていた。
漫画に於いてもやおいに於いても、
先にハマっていた彼女に敬愛の意を込めての呼称。
元カノとあたしはよくふざけてやおいの真似事をしていた。
周りはそれを面白おかしくひやかす。
ノリのいい2人は周りのそれに乗っかり場を和ませる。
そんな日々が楽しく、
先の失恋の傷もいつの間にか癒えていたのに気づき、
気づいた頃に意識をし出すコトとなる。
失恋の感傷を癒してくれたからきっと錯覚してるに違いない。
何度も何日も悩んだ結果、
錯覚ではなかったコトに気づいたその日は、
誰もいない狭い部室でまたやおいの真似事をいつも通りしていた。
断っておくが真似事とはいえ本当にそういう行為をしていたワケではない。
押し倒すフリ押し倒されるフリをしてただ楽しんでいただけ。
あたし達は部が違って、
部室はあたしが所属していたカメラ部の部室。
カメラ部の部室というのは暗室にもなるし防音なんかもされていて、
場所も教室から離れてひっそりとしていて、
そんな中で繰り広げられるいつもの遊戯なのに、
いつになくドキドキしてしまい感情が一気に溢れてしまった。
そんな様子に違和感を覚えたような目の前の元カノ。
「どうした?」
ふざけるのを止めて優しく聞いてくる。
「ゴメン・・・ゴメンね」
身体をすっと離し意を切っての告白。
ここでまさか告白するなんて自分でも思ってはいなかった。
けれど元々持つあたしの当たって砕けろ精神が前面に出てしまう。
「ゴメンね、本当は本当に好きなの。」
「だからもし嫌なら2人きりの時にこういうの・・・ゴメンね」
言ってしまったと思った。
ダメだ!拒絶される!と後悔してももう後の祭り。
あぁ終わったなと思った。
もう楽しい時間も終わりだなと。
思ったのに。
「ゴメンね、気持ち悪いよね、もう言わないか・・・ら」
気がつくと元カノはあたしを抱きしめていた。
「もういいよ、言わなくていい、言わせてゴメンね」
これは失恋なんだな。
またと思った次の瞬間に続けざまに耳を疑う言葉。
「ゴメン・・・少し考えさせて、時間くれるかな?」
流していた涙が引っ込んだ。
あれ?失恋じゃない?まだ終わってない?と酷く混乱する。
そんなあたしに真剣に考えさせてと言ってくる元カノ。
冗談で終わらせていい問題だと思わないから真剣に考えたいと。
嘘のような夢のような瞬間だった。
たとえ結果断られたとしてももう充分だと、
大袈裟なほど神様に感謝した。
何度もありがとうと言いいながら泣いた。
それから時間をかけて返事を待つ。
数日経って貰った返事はさらにあたしを驚かせる。
「好きになってくれてありがとう・・・あたしもたぶん、好きだと思う」
卒倒しかけた。
これからもよろしくと言うや否や元カノは逃走。
嘘でしょ?しかもコレってまさか照れ!?
逃げていく元カノを目で追いながら、
より一層愛おしさを感じた。
まさかの夢のような交際成立劇。
ちなみにあたしは実は数人に相談していた。
誰も好奇の目で見ず普通に応援してくれた。
友達に恵まれてると思う。
報告したらおめでとうと喜んでもらえた。
住んでいた土地がとても田舎なのでデートするとかもなく、
お互いの家が反対方向だったので一緒に下校するとかいうのもなく、
お互いの家に頻繁に行き来するでもなかったけど、
部室でまた本気混じりのふざけ合いをしながら楽しく付き合っていた。
クリスマスにはわざわざ家まで花束を持ってきて、
本気で驚いたし、
親にも不思議な目で見られたけど、
愛されてるなぁなんてのぼせながら充実した日々は続く。
告白したのが高3の夏。
クリスマスには受験シーズン。
付き合いは半年。
卒業の頃にはお互いに進路も決まり、
元カノは地元の短大に、
あたしは進学のために大きな街へ移るコトになる。
この時はまた気づいてなかった。
それが溝を作るだなんて思いもしてなかった自分はとても浅はかで、
遠距離恋愛なんてどうってコトないと思っていたのはあたしだけで、
たぶん元カノは悩んでいて、
それに気づくコトも出来なかった自分を今では酷く説教したい程に後悔している。
卒業式の日。
これからお互い離れちゃうね、
でも大丈夫だよねって話したあたしの前で見せる元カノの雲り顔。
いつにない違和感に一気に不安になる。
アレ?あたし間違えた?
どうしていいかわからず身体が固まる。
元カノの言葉を待つ時間が非常に長く感じる。
「鳴瀬さんは・・・どうせ遠く行っちゃうんでしょ」
元カノの言葉に息を飲む。
大丈夫だと思っていたのはあたしだけで、
元カノにとってそれは不安で不満だったのかもしれない。
終わり方が終わり方だったから今ではもうその真意の程も解らない。
「・・・ゴメン、なさい」
何に謝っているというのか。
進路は避けられない道であるし2人で覆せる程そんなに簡単なコトではない。
解っていても責められても変えられない現実。
不安に思わないようにしていた独りよがりな慢心。
知らないうちに元カノを傷つけていた事実に初めて狼狽えた。
「ゴメンナサイ」
また謝る。
謝るのは狡いと自分でも思いながら謝るしか出来ずにいたその瞬間。
元カノの唇が、唇に触れた。
初めてのキスだった。
あたしより10cmは低い元カノは背伸びしていた。
何が起こったか解らず目の前がくらくらする。
「離れれても、大丈夫、か・・・ホントだな!?」
元カノに元々備わっている強気が戻る。
その言葉忘れんなと続けざまに言って寂しそうに笑う。
手紙書くからとか電話もするからとか笑いながら大丈夫と逆に言われる。
言葉も唇も痛くて泣きそうだ。
泣きそうなのに、嬉しかった。
ゴメンナサイしか言えないのに、
謝んなバーカといつものように戯けられる。
悲しませてるのに、
寂しいはずなのに、
満たされてしまった。
いつも先を行ってしまう元カノを狡いと思いながら、
その強さにいつも甘え過ぎてきてしまった。
そしてこの時もこの後も甘え続けてしまった。
やはり思い出すとこの時の自分を責めずにはいられない。
ファーストキスに不謹慎にも舞い上がってしまった、あたしは馬鹿だ。
卒業式を終えた数日後、
元カノが我が家に遊びに来た日、
あたし達は最初で最後の一線を越えるコトになる。
何気なく会話しながら和やかな雰囲気の中、
いたく自然に身体が重なる。
異性とのそれのように本当の意味では繋がれないけれど、
この時間がとても幸せで神聖に思えた。
初めてのコトをたくさん教えてくれる元カノをただひたすら愛おしく思った。
どうして気づかなかったんだろう。
与えられてばかりだったコトに。
また数日後。
元カノの所属していた軽音部の卒業ライブがあり会場に足を運ぶ。
ライブ前にピリピリしているのを感じたのに、
違和感は密かにその前から感じていたのに、
どうして気づけなかったんだろう。
元カノは部活で上手く行っていなかったらしく、
この日は最高潮に険悪なムードだったらしい。
知ったのはライブ後。
楽屋での騒ぎに駆けつける。
元カノは怒りに委せて大声を張り上げていた。
その場にいた複数の人達に遠巻きに囲まれる。
喧嘩の原因は実は知っていた。
以前から相手の子にも相談されていた。
バンドは上手く行っておらず、
片や彼女で片や幼馴染。
どちらの味方にもなりきれないあたしにも怒りの矛先が向いた。
この時初めてコチラに向いた。
お前だって本当は知ってたんだろうと詰られる。
ゴメンね。
知ってたけどゴメンね。
味方にならなくてゴメンね。
ゴメンね、ゴメンね、ゴメンね。
振り切ろうとする元カノの身体を捕まえて抱き竦める。
逃げようとする元カノ。
離しはしまいとするあたし。
周りにどんな目で見られてるのかなんて考えられない。
とにかくあたしは元カノの味方だって伝えたかった。
けれど伝わらなかった。
離せと突き飛ばされて元カノは走り去る。
その場は少しずつ収束して野次馬もちらほらと居なくなってゆく中、
ただただその場で泣き続けた。
どうやって帰ったのか今でも思い出せない。
帰宅して自分の部屋で尚も泣き続けた。
それから程なくして電話が来る。
謝り続けるあたしの耳に入った言葉。
「別れよう」
何処かで覚悟をしていた言葉に意識が遠くなる。
今までの不安も不満もすべて初めてぶつけられる。
謝る隙もない勢いで語られる言葉でとくに忘れられないモノ。
「もしかしたら最初から好きなんかじゃなかったもしれない」
嫌いになったと言われた方がどんなに良かっただろう。
初めてのキスも初めてのスキンシップも、
すべてを否定された瞬間だった。
あんなに感じてた幸せを一気に突き崩す程の破壊力。
あたしは何処で間違えた?
あたしはどんなミスをした?
あたしは・・・何か与えていたのか?
与えられてばかりだと気づいたのはこの時だった。
人を好きになって、
人と付き合って、
そういうのをよく解りもせずに自分の幸せだけに浸っていたんだ。
元カノがどんな悩みを抱えてるかとか、
何にも考えられていなかった。
強がりのキスの意味も、
最後にするつもりのスキンシップの意味も、
自分の心地のいいように曲解し過ぎていた。
「どうせ遠くに行っちゃうんでしょ」
あの時の言葉の重さと、
その言葉を発した表情と、
今更ながら頭の中をぐるぐると駆け巡り、
本当はあの時に終わっていたかもしれない現実に到達する。
元カノはもしかしたらもっと早く終わりにするつもりだったのかもしれない。
物理的に離れてしまう寂しさを孤独に痛感していたのかもしれない。
吐き捨てて罵倒しなければならない程に傷ついていたのだろう。
気づいてあげられなかった自分の愚かさを嘆いた。
その日は食事も喉を通らなかったのに、
次の日には普通にご飯を食べていて、
電話での別れ話の後に親友に電話をして、
ただ泣かせてもらうだけ泣かせてもらったら、
次の日には普通にいられる。
そんな自分の強さを呪った。
その後は一度も会うコトなく地元を離れ、
旅立つ列車の中でその地を離れるコトにほんの少しの安堵すら覚え、
新しい生活と新しい恋人と忘れようと努力に励む。
実際に新生活は新鮮なコトも多いし、
苦学生だったため忙しさもあったから、
忘れるには充分な環境だった。
あたしはそうやって1人で助かってしまったけど、
元カノはどうだったのだろう。
次に会った時はお互い社会人になっていて、
あれ程ネックになっていた遠距離よりも近い場所に住んでいて、
大好きだった強がりな口調で言われた、
「おっす!久しぶり!」
という言葉にまた少しときめいたけれど、
もうあの頃の恋愛感情は抱いていなかった自分に寂しさを覚えた。
あたしが鬱病になった時には、
また少しだけ連絡するコトもあり、
「そんなアンタが心配」
なんて言ってくれて、
師匠は変わってないなって安心ました。
今はもう音信不通になってしまったけれど、
あの時あんな風にたくさん貰えたコトを今でも感謝しています。
今はもうそれすら伝える手段はないけれど。
ありがとう。
大好きでした。
心から。
本当はね、
再び出逢うまでの間に一度だけ手紙を書こうとしたんだ。
新しく別の人と付き合う時に。
ゴメンね。
もう吹っ切るコトにします。
ゴメンナサイって。
でもどんなに書いてもゴメンナサイしか出てこなくて、
謝ったら師匠また怒るでしょ?
数年後には病に伏して心配かけてまた謝っちゃったけどね。
終わらせようとした、
その師匠の気持ちをもう踏み躙るコトも出来ないなって怖気ついちゃったんだ。
ゴメンナサイじゃなくて、
ありがとうって言えばよかった。
もっとたくさんありがとうって伝えたかった。
そんな密かに未練タラタラな記事になっちゃいました。
うわぁぁぁぁぁ!
やっぱナンダコレ!!
文字にするとめっさ青春だね!!!
・・・相手が同性なのを抜けばorz。
正直書き上げられるか怖かったわ。
途中でやっぱ止め!ってなりそうだった。
イヤとかじゃなくて小っ恥ずかしいから。
でもこの後に書く心の傷に必要なエピソードだから、
恥ずかしい気持ちガン無視でがんばりました。
片想いを抜きにして過去に付き合った人の中で、
今でも純粋に好きだったって言える唯一の人だからね。
もし今お逢い出来るなら是非また一緒にカラオケ行きましょう。
師匠の歌声ものっそい好きだったんで。
得意の十八番!聴かせてクダサイ♪♪♪
そんな昔とは違う感情で、
こんなトコロでラブレター。
失礼します。
敬具。