明けない夜はない【photogallery短編】
「日本の夜明けぜよ」
坂本龍馬は言った。
「夜明け前」
島崎藤村の名作だ。
明けない夜はない。
誰かが言った。
確かに、地球が自転を続ける限り、太陽は昇る。
しかし、それは地球に限ったことでない。
自転を行う太陽系の惑星は、太陽が昇る。つまり、明けない夜はない。
地球は、約24時間で一回りする。
火星も同じく、約24時間で一回り。
太陽に一番近い水星は、58日15時間。
長い。半分が夜だから、約29日は、太陽が昇らない。
金星にいたっては、243日。約8か月で一回り。
つまりは、約4か月も太陽を拝むことができない。明けない夜はないが、明けなさすぎる。
ところが木星は、約10時間。地球の半分。
土星も、約10時間。
これは、昼夜の逆転が速いことになる。5時間が昼で、5時間が夜。
ちなみに、ハウメアという準惑星は、約4時間で一回り。
2時間が昼で、2時間が夜。24時間のうちに6日進む。
すぐに日曜日が来る。
明けない夜はない。
あなたにとって、今が夜ならば、どの惑星の夜だろうか。
金星の夜か、ハウメアの夜か。
そして、夜明けがやってくる。
4か月の昼をつれて。または2時間の昼をつれて。
(お礼)super_acacia155さん、素敵な作品をありがとうございました。なかなか考えさせられるお題になりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。スキやコメントをいただけると、私の夜明けが近づいてきます。
あなたは、どの惑星の時間を過ごしていますか?