#ショートショート
リベンジトリートメント【毎週ショートショートnote】
「それでは、鏡の前に座ってください。復讐したいのは、彼氏でしたね。顔を思い浮かべてください。鏡の向こうにいるとしましょう。」
「にらんで、にらんで。負けないで。涙はこらえて。」
「いい表情です。十分怒りがたまったら、一言言ってやりましょう。」
「しょうまのバカーーーーーー。」
「いいですねー、さらに一言。」
「この浮気性。最低人間。別れてせいせいしたわ。バカーーーー。」
「よい顔つきになりました
海のピ【毎週ショートショートnote】
「もう帰ろうよ。」香織は、恋人の俊哉に何度も言っていた。
「海に行きたいって言ったのは、お前だぜ。」
「そうだけど、、、」
「ほら、海の音、海の風。気持ちいいじゃない。」
「でも、今日は特別な日だから。なんだか海がこわいわ。」
「気にするなよ。あんなの言い伝えさ。」
そう笑っていた俊哉の顔がひきつった。
まわりをたくさんの人たちに囲まれていたのだ。
海のにおいがきつい。この人らのせいか。
発砲通報プロ【毎週ショートショートnote】
この町は、2つのギャングに支配されていた。
パンッ、パンッ。
パンッ、パンッ。
乾いた銃声が響く。
銃声が聞こえたとたん、警察署のアラームが光った。
「G地区で、発砲を確認。緊急出動!」
パトカーがサイレンを鳴らしながら、急行する。
ギャングたちは一網打尽だ。
市民にまぎれた、発砲通報のプロがこの町には潜んでいるのだ。
その活躍もあって、2つのギャングは壊滅し、ボスたちは逮捕された。
パン
復習Tシャツ【毎週ショートショートnote】
やばい、この夏の試験を乗り越えなくては。留年が決まってしまう。
追い詰められたおれは、カンニングを実行することにした。
少し前にチャリティ番組で、不思議なアートが紹介されていたのを思い出す。写真をたくさん並べて、一つの絵をつくるというものだった。なるほど、その手法を使えば、書かれた文字も絵のように見えるはずだ。
試験官の目をごまかすことができるだろう。
おれは必死になってカンニングの道具を何
山猫軒でいただきます【フォトギャラリー短編】
「いただきまーーーーーす。」
山猫軒では、毎日、おいしいディナーを提供しています。
「本日のおすすめはこちらの3品です。
前菜は、花椒香るドッグのカルパッチョ。
主菜は、ハンターカチャトラ(ハンターの狩人風トマト煮込み)。
デザートは、パンナコッタ鉛の玉添え。」
「ごゆるりとご堪能ください。」
「こちらは、宮澤賢「イーハトーブ名店図鑑」でも紹介されています。」
(お礼)
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行列のできるリモコン【毎週ショートショートnote】
「田中のやつ、また来てる。吉田もいるぞ。」
「向こうには、安藤もいる。」
「みんな早いなあ。ちょっと出遅れたな。」
おれと白河は、足を急がせた。
ここは最近できた大型家電ショップ「ワイダデンキ」だ。
はじめに見つけたのは、斉藤だった。
「知ってるか、ワイダデンキのテレビコーナーのこと。リモコンを操作すれば、好きなアイドルがすべてのテレビに立体で映し出されるんだぜ。」
「つまりは、推しにかかかか囲
ツノがある東館【毎週ショートショートnote】
支配人赤丸剛士、宿泊部長青野正弘、料理長黄島健太郎、仲居長緑埼優子、バイトリーダー黒川亮介は、心を一つに叫んだ。
「ゴーゴーゴー!レッツメイキング!!合体!いけだや別荘!」
怪獣と戦うため、「いけだや別荘」が合体する。
青野が運転する宿泊棟の東館が、天高く浮き上がった。
次に、赤じゅうたんの廊下とロビーを擁する中央棟が続く。中心部は、赤丸が守る。
そして、お食事処「大正ロマン」とキッチンが立ち
書くことへの向き合い方【ショートショートnote杯】
思いつくものから書いてみようと、参加した「ショートショートnote杯」でした。
すべてのお題を書いてみました。同じお題で2回書いたものもあります。
「君に贈る火星の」や「金持ちジュリエット」が難しいと感じました。「数学ギョウザ」も苦しかったなぁ。最後は意地でした。とりあえずって感じ。
書いてみて、読んでいただいた方からコメントもいただけて、嬉しい限りです。ありがとうございました😊
また、
金持ちジュリエット【短編】
ジュリエットは、大富豪の娘。
傲慢に育った彼女には、だれも正しい意見を伝えることができなくなっていた。
そんな彼女の日記には、お年頃の悩みがつづられていたのである・・・。
『わたし、鯉をしたわ。とうとう素敵な肩と出逢ったの。あれは、うちにGoToが入ってきた日のこと。そのGoToは岡根を撮って逃げた後だったわ。
そのときに対応して下さった刑殺官の肩に人目彫れしてしまったの。征服が似合う素敵なお肩
金持ちジュリエット【短編】
ジュリエットは、大富豪の娘。傲慢に育った彼女には、だれも正しい意見を伝えることができなくなっていた。そんな彼女の日記には、お年頃の悩みがつづられていたのである・・・。
『わたしは、お金持ち。そう、大富豪と呼ばれる家系の礼状として生まれてきたわ。
そして、たくさんの飯使いから「かわいい、かわいい」とちやほやされて育ってきた。
何不自由ない性活。
幼いころからたくさんの習い事をさせられ、好奇な女性と
数学ギョウザ【短編】
「学校に持って行くのは、どれギョウザ?」
「持って行く教科書ギョウザ?
国語ギョウザ、
理科ギョウザ、
社会ギョウザ、
図画工作ギョウザ、
体育ギョウザ、
音楽ギョウザ、
あれ、何か足りないギョウザ?
わかった、数学ギョウザ
忘れ物なしギョウザ
行ってきますギョウザ」
「行ってらっしゃいギョウザ」
文末や言葉のあとに『ギョウザ』をつけることが、インフルエンサーから流行り出したのは、い
違法の冷蔵庫【短編】
「はい、はい。ちょっとたてこんでいまして。納期は少し遅れる見込みです。、、、わかりましたよ。できるだけ、ご期待に添うように手配します。何分、人手不足で。」
男は、電話を切った。
そして、巨大な冷蔵庫を開けた。
「どれだったかな。これは違うな。これも違う。手前の方に置いたかな。いや、違うな。もっと右側だったかな。左だったかな。、、、これは凍らせたばかりのやつだ。」
ここは、悪の秘密結社のアジ