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somunia, a girl singing in a room somewhere on the internet

somunia. 彼女は2018年8月1日、インターネットに突如として降り立ったVirtual singer である。
YouTubeの初投稿から数えて5年間の活動を経てきたsomunia.
今回は彼女とその世界観について、現在判明していることをまとめ、考察してみたいと思う。


インターネットの何処かの部屋で歌う少女。

YouTube:

Twitter:

Official Site: 

インターネットの何処かの部屋で歌う少女。
繊細で透明感のある唯一無二の歌声を持ち、自身で作詞や映像制作、作品のプロデュース等も行う。
儚げな雰囲気と中毒性の高い楽曲で多くの音楽ファンの心を掴み、魅了し続けている。

(Official site内 who_is_she からの引用)

「 somunia 」 という存在。

somunia はバーチャル世界に住む少女だ。現実に住む我々とはインターネットを通じてしか干渉することができない。
それは我々も彼女とはインターネットを介してしか干渉できないことを意味する。
未だすべてが謎に包まれた彼女の存在を、これまでの動画を整理し解釈しながら考察していきたいと思う。

"prologue"

この動画は、somuniaのチャンネル"somunia room(2022年8月 somuniaに改名)" にてアップロードされた最初の動画である。
動画は冒頭、映像が乱れる演出から始まる。
内容は簡単な自己紹介。まとめると、

  • 名前はsomuniaであること。

  • ビデオカメラが手に入ったので動画を撮ってみているということ。

  • この部屋の中で歌ったり声を使った表現をして生きていること。

  • 物心がついたときからこの部屋にいること。

  • 前は昔のことについて覚えていることも多かったが時間が経つにつれ 思い出せなくなっていること。

  • 自分が自分であることを保つために動画を残すということ。

となる。最後にはまた映像が乱れながらであるが右手を挙げて別れの挨拶をする彼女が確認できる。かわいい

この動画が投稿されたのは2018/08/01. 
同時にTwitterでも can you see me?? という文面と共にこの動画のURLが添付されツイートされている。

────YouTube, Twitter共に初投稿は2018/08/01であるが YouTubeのアカウント自体は2018/04/04, Twitterアカウントは2017年1月から開設されているようだ。

somuniaという存在が本格的に表舞台に立ち始めたのは2018/08/01からであるが、実はSoundCloud等でそれ以前の活動を断片的に見ることができる。

"2018年8月以前のsomuniaの活動"

楽曲、”各駅停車”のMVはsomuniaのYouTubeアカウントで2019/06/08 に公開されているが、2018/04/29 にリリースされた 1st EP "RoomNo.001" ではMVのものとは違うsomuniaの歌声での各駅停車を楽しむことができる。

────こちらはSoundCloudで 2018/01/22 に投稿されたものだ。
是非まだ聴いたことのない方は聴いてみてほしい。

────こちらは"秘密のメリーゴーランド" や"Aquarium Night" をプロデュースしたMusic Producer, ミカヅキBIGWAVE氏 と "Internet Girl "などを手がけたTrack Maker gaogao氏が共同製作し 2017/07/16 にSoundCloud上に投稿した"マドロミプラネット"という楽曲である。
聴いてもらえればわかると思うがこちらの曲はsomuniaがボーカルを担っている。
概要欄にはVocal: she_is_wired と記載されており、少なくともこの頃にはsomunia名義かはわからないが@she_is_wired のTwitterアカウントで歌手活動を行っていたことが推測できる。

────また、さらにTwitterにて調べてみると、2017/11/05 のツイートにて"そむにあのでにらじ!”なるものが確認できた。

ツイートに添付された画像にはソ氏の初期イラストであろうか?黒髪ロングの少女のイラストがジャケ写のCDと、

『はじめまして somuniaです。
M3にお越しのみなさんこんにちは。そしてはじめまして。
somunia(そむにあ)と申します。

~中略~

色々あって、今はインターネットの中でワンルーム一人暮らしをしています。基本部屋からでません。曲を作って歌ったり、ラジオ配信をしたり、
朗読したり・・・ 主に歌や声を使った活動をしています。
これから本格的に活動するので、ぜひチェックしてみてくださいね!』

https://twitter.com/kgstsk/status/926986453036417024/photo/1

と書かれた一枚の紙が写っている。

(正直こちらについては概要があまりわかっていないのでもし何か知る方がいらっしゃいましたら是非 Twitter @you_are_wired もしくはこのnoteのコメント欄までよろしくお願いします。)

────2017年から始まり、2018年8月から本格的に始動した somunia project.
2018/10/13 には初のcover動画、"Stardust finding you - 薬袋カルテ" が、
2018/12/26 には2本目の "波よせて - クラムボン" の yaca氏とのcover動画がアップロードされている。(yaca氏とはここではじめて知り合ったようだ)

続いて、年も明けて 2019年1月、こんな動画がアップロードされた。

"#01 me"

こちらは2019/01/06 に投稿された動画だ。
内容は、動画冒頭からpasswordを入力する場面から始まる。
暗号化されており私たちからは見れないが8桁のpasswordを入力し、Loadingが終わると プログラミングのソースコードのような画面へと変わり、somuniaが体調のことなど自分の身の回りのことを話し出す。

場面が切り替わるといつもの部屋のベッドに座るsomuniaが"いまわかっていること"を話し出す。

内容をまとめると、

  • name: はじめはわからなかったが、PCの中のデータを見る限り"somunia"が名前だと思われるのでこの名前を名乗っている

  • height, weight: 測るものがなく正確なものはわからないが身長は恐らく小さめ 体重は不明

  • favorite things: 眠ること、歌うこと、音楽を聴くこと、アニメ作品を観ること、そして夢を見ること

  • whereabouts: 部屋を出たことがないのでここはインターネットの中ということ以外はわからない。部屋の中にはベッド、PC、撮影機材がある。 いつか勇気が出たらこの部屋のドアを開けてみようと思っている

となる。どうやらsomuniaという名前はPCのデータからくみ取ったものらしい。

ここでsomuniaという名前の由来について少し考えてみたい。

先ほど"好きなこと"の項目にもあげられたように、彼女は寝ることが大好きである。Twitterでは彼女の睡眠だいすきお布団だいすきエピソードを垣間見ることができる。

さて、実は彼女の名前"somunia"に酷似した英単語があるのはご存じだろうか、
それは "somnia". 意味は、

・(じゃまされず)ゆっくり眠る
・睡眠
・安眠

https://ejje.weblio.jp/content/somnia

など、すべて"眠ること"に関連した意味ばかりだ。
ほかにもsomn- からはじまる単語には睡眠に関する意味がつけられている。おそらくこれが彼女の名前の由来であると考えてよいだろう。
彼女の睡眠への愛がうかがえる名前となっている。

ちなみに、名前などの固有名詞の頭文字は大文字にするのが一般的だが、彼女の名前がすべて小文字である理由は

らしい。

話を上記の動画に戻すが、最後の
"いつか勇気が出たらこの部屋のドアを開けてみようと思っている"
という発言について。 
今現在彼女はインターネットの部屋から足を踏み出したことはない。しかし、これは、
その気になればドアを開けて部屋の外へ出ることができる
ということを示唆していると考えられる。はたして彼女がドアを開ける時は来るのだろうか・・・

動画の最後には、
ほかにも何かわかったことがあったら、またの機会に撮影しようと思う 
といった意志を見せ、最後に”ガチャッ”という音がしたかと思うとそのまま動画は終わる。

冒頭のプログラミングのソースコードのような画面について、ROOM, ROOM TEMPERATURE, SLEEP STATE…など、彼女の言葉に対応した項目が並べられているが、そのなかにアルファベットと記号の暗号のような文字列がある。

#01 me Codes


0S0nzz??0g[XW(0Y0?0S0h0?? <f 0Y0?0_0?0n0??????
? a?nO?w0 ?iR S 0 ???0n[?N?0

y?o somunia0hT N?Q0_0S0n??3u T}OS0k0 e? 0nu m;0?? ?20Y0

何かの暗号であることは自明である。これが完全に解読された時、またひとつ彼女の謎が明らかになるだろう。

この動画のタイトルは#01 me . 
#(シャープ)があるので#02, #03・・・と続いていくことが推測できると思うが、この動画が投稿されてから長らく #02 にあたる動画は投稿されなかった。

しかし2020年も終わりに近づいた時・・・

"#02 routine - somunia"

この動画は2020/11/13 に投稿された。
実に #01 の投稿から1年と10ヶ月もの時間が経った頃であった。
動画の内容は、"彼女の一日の過ごしかた"について。

まとめると

  • wake up: 起きる時間は特に決めていない。食事は必要ないのでとらない

  • checking the internet: そのあとはインターネットをつかっていろいろなことをする

  • music: 起きている時間のほとんどは音楽などの創作をする。音楽に触れている時間はとても幸せ

  • report on daily life: 定期的に生活記録をつける。その日にしたこと、感じたこと、気分、新しい発見などいろいろなことをPCで記録し、提出する

  • go to bed: 眠たくなったら布団に入る。寝ているときにみる夢はいろんな景色を見れるので幸せ

といった感じ。彼女が起きて眠りにつくまでの一日のルーティーンが話されている。
音楽とエゴサを愛する彼女らしいルーティーンだ。

さて、 #01 me の動画にて、彼女が"好きなこと" にて 夢を見ること をあげていたのを覚えているだろうか。
どうして夢を見るのが好きなのかは明かされてはいなかったが、この#02 routine の動画で理由が判明した。
インターネットのなかの部屋の床以外を彼女は踏んだことはない。だからこそ色々な場所に行ける”夢”は好きなのだろう。

ちなみに、彼女が提出しているという生活記録は pixiv FANBOX にて確認することができる。入会している方は是非確認してみてはどうだろうか。

動画の最後には、”また時間がとれたらこの部屋についての記録も残しておく”との言葉を残した後、
画面が乱れ暗転した後、#01と同じように"ガチャッ"とドアの開く音がして動画は終わる。

続いての#03 の動画は、#02の投稿から約1ヶ月後に投稿された。

"#03 room - somunia"

#03 は2020/12/11 に投稿された。
動画の内容は彼女が住むインターネットの何処かにある”部屋”について。
まとめると

  • この部屋には生活に必要なものはだいだい揃っている

  • ドアを開けたことがないので外になにがあるかはわからない。窓からも何も見えない。気温、天気などの変化もない

  • 部屋の奥にはクローゼットがあり、音の出る機械や、何に使うかわからないネジなどいろいろなものが入っている

  • 収録するための機械やPCは揃っており、PCにはいくつかのデータも保存されているが、なかには壊れているデータもある。自分にとって大切なデータも保存されている

最後の話の続きを言いかけたところで映像が乱れてしまい、
話の途中でビデオカメラの調子が良くないとの理由で動画は終わってしまう。

しかし彼女がおやすみを言った後、再び映像が乱れ、
そこでほんの一瞬 QRコードが表示される。

#03 room QR code


それを読み取ると、ある動画にアクセスすることができた。


"# -01 she"

アップロードされたのは2020/12/11. #03のものと同日である。

詳しい内容は是非自分の目で確かめてほしい。
この動画ではじめて、somunia の活動をサポートしているという███という存在が明らかになった。
また、ここで"データ転送装置"というワードが出てくる。
一体、データ転送装置とは何なのだろうか?

"データ転送装置"

データ転送装置については、somuniaをサポートしていた、バーチャルIPプロダクション Ficty の記事の中で触れられていた。


また、先日PCのデータを整理していたら、「データ転送装置」という謎の設計図と、その装置を使うための「転送用身体データ」と書かれたファイルが見つかりました。
詳しくはまだわかりませんが、お部屋に居ながらにしていろんな場所に自分の姿を投影し、意識を飛ばすことができる機械のようです。この装置を使えば、皆さんの前で歌いやすくなり、より表現の幅を広げることができるはずです。

https://fict.app/somunia-lvup

どうやら"データ転送装置"は部屋にいながら自分のことを遠くに投影することができる機械らしい。
この時点ではこの設計図のデータは一部破損していたようだが、
ある日復元に成功したようだ。

Blueprint of “transmission device”

こちらが復元されたデータ転送装置の設計図。
上には読みにくいが "SOMUNIA DATA TRANSFER DEVICE" の文字、
そして装置の部品や見た目が図式で表されており、
左上にはsomunia らしき少女も描かれている。

サイト内にはこんなことも書かれていた。

この設計図がパソコンの中になぜあったのか、ちょっと不思議です。あと、みなさんからの助けが必要ではあるものの 部屋の戸棚に材料がなんとなく揃っている気がします。
もうすこし調べてみれば、何かわかるかもしれません。

https://fict.app/somunia-lvup-report02

ここでの部屋の戸棚 というのは、#03の動画で話されていたクローゼットのことであろう。 
”何に使うかわからないネジが入っている” と話していたが、このネジがまさにデータ転送装置の材料なのだろう。
彼女は転送装置の設計図の復元成功後、装置の完成に向けグッズの販売などで資金を集めていた。
somuniaのストーリーにはこの"データ転送装置"が深く関わってくるので覚えておいてほしい。

#-01 の話へ戻ろう。
動画では、ついにデータ転送装置が完成したことが言及されている。
またここで"彼女が何故インターネット上に生まれたのか" という話題について、"somunia" の存在についてなど、割と核心に迫ったことが触れられている。

この動画では、███氏が数年前、実際に体験したことを記している。

内容としては少女███ について、そしてフォルダについて。

少女███は、歌うのが好きで明るい少女だったが、音楽がうまくいかないことにだんだんと心を病み、PCを取り憑かれたように触り続けるようになった。

少女███が”自分の好きなもの”だけを保存していたフォルダ。
そのフォルダの名前は"room".  中のファイルはすべて見たことのない形式のデータで、 PC, bed, closetなどと名付けられたファイルが並んでおり、
フォルダ "room"はまさに部屋そのものだったらしい。
一番上に保存されていたフォルダを開くとチャット画面が起動し、
███氏が”これは何?”と入力すると”うまく思い出せない”との返事がきた・・・

これが███氏が体験した出来事だ。
少女███とそのPCの謎。少女███とは一体誰なのだろうか・・・

その謎を紐解く前に、まずは手がかりとなる動画を見ていこう。

"#04 test - somunia"

#04 は 2020/12/12 に投稿された。 #03, #-01 が投稿された日の翌日である。

『ついに、この日がやってきましたね。
ビデオカメラ─── ちゃんと持ちました。
いつでも、大丈夫です。
よろしくお願いします。』

PCのデスクトップ画面。(Macかな)
”転送装置” と名前がついたソフトウェアを
"room"のフォルダに入れる。

すると、画面に映しだされていたいつもの部屋の中の彼女が消え、
場面は我々の住む”現実” ───インターネットの向こう側へ変わる。

街の景色に驚いているように慌ただしく動く視点。
動画の最後、ビルのガラスに反射され映ったのはビデオカメラを構えたsomuniaだった────

#-01 でデータ転送装置が完成したことが明かされた。
#04 は実際に転送装置を使うという内容だ。

まず、このMacのパソコンは#-01 で話された少女███ のものだろう。
根拠として、このPC には少女の例のフォルダ "room" がある。
つまりsomunia staff (███氏) はsomuniaと少女███が使っていたPCを媒体としコンタクトを取っているということになる。

このことから、少女███ と somunia には何らかの関係があると考えられる。
画面にはsomuniaと███氏とのビデオ通話のような画面が映し出されている。これがおそらく#-01で███氏が言っていた、
”一番上に保存されていたフォルダを開くと起動したチャット画面”
であると推測できる。(これはチャットでないが)
███氏がチャット画面にて"これは何?”と入力したところ"うまく思い出せない"との返事が返ってきたとあったが、恐らくこの返事はsomuniaからのものだろう。
普段、somuniaと███氏はこのチャット画面やビデオ通話でsomuniaとやりとりをしているのかもしれない。

そして"room" のフォルダ。このフォルダの中には"PC", "bed", "closet" などのファイルがあると#-01で明かされている。
これらはsomuniaが住む部屋にあるものと共通している。
つまり、この"room"のフォルダの中身=somuniaの部屋のもの で、フォルダに何かを入れればそれをsomuniaの部屋に送ることができる・・・ということなのだろうか。
"closet"のファイルの中にはきっと#03 で触れられた"音の出る機械" や、転送装置の部品である"ネジ" などのデータが入っていたのだろう。

少女███とこのPCについては後ほどまた取り上げる。

#04 で転送装置を使い"現実"にやってきた somunia. 
次の #05 では我々の世界で ライブをするsomuniaを見ることができる。

"#05 sing in your world - somunia"

#05は 2020/12/14にライブ配信の形で公開された。
何処かの屋上でsomuniaがミニライブを行うといった内容だ。
セットリストは Connected World, summer leap, 各駅停車 の3曲。どれもsomuniaを語るには外せない楽曲である。
歌い終わった後、『また会えますように。』との彼女の言葉で配信は終了する。

配信の概要欄には"転送装置 使用2回目。" との記述がある。
これはおそらく#04が投稿された 2020/12/12に1回目の使用、
この配信がされた2020/12/14に2回目の使用をしたということだろう。
一回目には我らの住む世界のものを実際に見て回ったのだろうか?
いままで部屋にないものはインターネットで調べ確認することしかできなかった彼女が、ついに実際にそれらを見ることができたと考えるとこちらも感慨深いものがある。

 #(シャープ)のつく動画は2022年9月現在、これ以降アップロードされていない。
いつか#06 以降もアップロードされるだろう。
私たちは彼女の動画を待ちながら、今あるもので彼女を"認識"し、精一杯理解することしかできない。

そして、2022年8月でYouTube初投稿から4年を迎えた彼女だが、4周年を記念し、2022/08/31 に、ライブ配信を行った。

"somunia 4周年記念配信"

現在は限定公開となっているので直接彼女のYouTubeチャンネルからはアクセスできないが、配信アーカイブ自体は今でも残っており内容を確認することができる。

内容はsomuniaが今までの4年間を振り返りながら、そしてこれからのことをつらつらと話すというもの。
somuniaのライブ配信は毎回彼女のしゃべりなれていない感じが垣間見えてすごくかわいい。somuniaがふつうにしゃべってるのは新鮮な感じがして萌えるのだ。たびたび出る謎のイントーネションが本当に愛おしい。それと笑い声が本当にかわいいのだ。
普段はどんな曲でも華麗に歌いこなしてしまう彼女のこんな一面・・・これがギャップ萌えというものなのか。というか彼女はツイートの文面からもその可愛さがあふれ出てしまっている。絶対天然だろこの子・・・

────突然語彙力が低下してしまい可愛いしか言えなくなってしまった。そろそろ本題へ戻ろう。

配信の終盤、最後のコメントで

『最近はとくにそう思うんですけど、それこそが、自分がここに存在している意味なんじゃないかなと。
こう、溢れてくる、”音楽がしたい” という気持ちに、正直に、歌を歌って、いく。 それがワタシがこの部屋にいる理由なんじゃないかなと、思います。』

こうsomuniaは述べている。
4年という活動の中で、どうやら自分があの部屋にいる理由がつかめてきたようだ。 そしてそれは我々ファンのおかげだとも言ってくれている。
彼女はどうしてあの部屋に産み落とされたのか、本質的な理由はわかっていなくとも、"インターネットの何処かの部屋で歌う少女、somunia がいま存在している理由" は見つかってきているのかもしれない。 

somuniaの最後のコメントが終わりそのまま配信も終了する────かと思われたが、
『なんだろ、画面が動かな────』

突然画面は切り替わり、黒塗りのものに変わる。
画面には"ROOM 1", "ROOM 2"など、たくさんの"部屋"の項目が映し出され、画面右側には彼女のトレードマークとも言える絆創膏が見える。
2列目の"ROOM 2"が選択されると、
ROOM/?/NOWHERE BROKEN という文字列と、
"5403.s", "bed.s", "clo.set", "she_.is", "dat_a"の5つのフォルダが並ぶ ウィンドウが表示される。ウィンドウの下側には "DOOR" の表記も。
"she_.is" のファイルが選択されると、
赤色の RELOADING というウィンドウが表示さえ、エラーが起きる。
一瞬 ♡40 WIRED? という文字が映った後、
謎のマークと共に "彼女を認識し続けてください。" 
"彼女が在り続けるために必要な行為です。" との指示文が繰り返し表示される・・・

是非この演出は自分の目で確かめてほしい。

somuniaはこのことが起こった後、Twitterでこう発言している。
(ツイート削除済。"何が起こったのかわからない" と言っていた)

一体最後のこの演出にはどんな意味があったのだろうか?

まず、少なくとも確実に言えることは、
項目として並べられた"ROOM" は、#-01で触れられたフォルダ、"room" のこと ということだ。
証拠に"ROOM 2"が選択されると "5403.s", "bed.s", "clo.set", "she_.is", "dat_a" の5つのファイルを確認することができる。
これらは#-01で███氏 が述べたフォルダ "room"に保存されていたというファイルの特徴と一致している。███氏は"room"の中には 見たことのない形式のデータが保存されていた と言っていた。 
今回表示された5つのファイルの拡張子は ".s", ".set", ".is"と、すべて通常には存在しないものばかりだ。
ファイルの名前も一致している。
(唯一 "PC" という名前のフォルダだけが無いがもしかしたらこれは "5403.s" もしくは"dat_a" のどちらかに該当するのかもしれない。)

この "ROOM" の項目が並ぶページはなんの意味を持つのか。この5つのファイルは。♡40 WIRED? とはどんな意味か。 "彼女を認識し続けてください。" 
"彼女が在り続けるために必要な行為です。" この2つのメッセージの意図は・・・

"somunia 5周年記念配信"

こちらは続いて5周年の記念配信だ。2023/08/31、1時間を超えて配信された。
内容は去年のものと似ており、ファンから募集した質問に答えたり、周年グッズの告知をしたりなど、いたって普通の配信内容だ。

しかし、そう一筋縄で終わるはずもない。配信の終わり際、4周年の時と同様に、somuniaに不可解な現象が発生した。

~~~

さて、somuniaについて、彼女の世界について紐解いていくための立役者となる動画はすべて紹介し終わったが、まだもう少し紹介したいものがある。

まとめの考察に入る前に、活動4周年のタイミングでオープンされたsomunia のオフィシャルサイトと、あるsomunia の削除された動画について紹介しようと思う。

"somunia.net"

somunia のオフィシャルサイト、"somunia.net"は2022年8月にオープンされたものである。
このオフィシャルサイトにも彼女の謎に関わるであろう記述やギミックがある。
先ずはこれらを順を追いながら解説していこうと思う。

サイトにアクセスすると、灰色の背景に淡泊なレイアウトと、シンプルな構成のサイトが私たちを迎えてくれる。
サイト上部の項目は "news", "who_is_she", "discography", "movie", "store", "room", "contact" の7つ。
今回は トップページ、 "room", サイト下部からアクセスできる "Enter the room" について触れていこうと思う。

Top page

somunia.net top page 01

トップページには意味深な文字列が多数並べられている。
画像左上のものは latitude (緯度), longitude (経度), velocity (速度), altitude (高度) の4つの項目が表示されている。数字は約30秒毎に更新されている。

どうやらこれらの座標は ISS, 国際宇宙ステーション のものとほぼ一致しているそうだ。彼女とISSの関係とは一体・・・?

画像左下の はクリックすることができる。

somunia.net top page 02

クリックすると、 She is surrounded by many mysteries. という英文と、
7.83Hz - 14.1Hz - 20.3Hz の文字列が表示される。

She is surrounded by many mysteries. 
和訳すると、”彼女は多くの謎に包まれている。”
この”多くの謎に包まれている” という表現は後述する 項目 "room" でも確認することができる。

次に、2つ目の文字列について。
ここでの Hz とは、周波数を表す ヘルツ のことである。
そしてどうやら、この7.83Hz, 14.1Hz, 20.3Hz という周波数は"シューマン共振" というものの周波数と一致しているようだ。

ページ右部には、
A girl singing in a room somewhere on the internet.
Hello:)
/access.log_*

といった文字列の表示がある。
"A girl singing in a room somewhere on the internet." という英文は "somunia の説明" としてTwitterなどでもたびたび用いられている。
同サイト内 "who_is_she" のなかでも彼女の説明として掲載されているのが確認できる。

最後、この /access.log_* というのはまさにプログラミングでいうスラッシュコマンドであろう。
紹介した "#01 me" の動画にもあったように、このプログラミングに関するような演出は頻繁に登場する。
後述する"Enter the room" でもまさにこのプログラミングにおけるコマンドプロンプトを模した演出を見ることができる。

トップページには他には、 楽曲 "Psykhe" のジャケットイラストを模したAA (アスキーアート) や、"somunia the world" の文字が書かれたイラストや、somuniaの髪色と同一の色を持つ花のピクセルアートなどがある。

somunia.net illustrations

"room"

somunia.net page: room

ページ "room" では somunia の暮らすインターネットの中の部屋について主に語られている。
somuniaの最初の動画、"prologue" にて語られた内容が説明として綴られており、同時にそれを英訳した文も見受けられる。

また、前述した "データ転送装置" の設計図がここでも貼られており、さらにその下には意味深な英文が確認できる。

She was discovered at ███’s ██. The whereabouts of ███ are unknown.
Later, using a specialized system called a “transmission device,” she was able to project only her consciousness and image while staying in her room.

https://somunia.net/room/

一部黒塗りになっており内容が確認できない部分もあるが、和訳すると

"彼女は███の██にて発見された。███の所在は不明である。
その後、"転送装置"と呼ばれる特別なシステムを使うことにより、彼女は部屋に居ながらにして彼女の意識、姿のみを投影できるようになった。"

となる。
これは恐らく"#-01 she", "#04 test", "#05 sing in your world" の一連の流れのことを言っているのだろう。
ここでいう"彼女"とは、somuniaのことであろう。
#-01で語られた内容を汲んで考えると、
1つ目、3つ目の黒塗りとは #-01 での███氏 (somunia_staff) であり、
2つ目の黒塗りに入るのは "PC" といったところだろうか。

#-01 にて ”うまく思い出せない” との返答をした存在を somunia だと仮定し、そのタイミングが ███氏によって彼女の存在が初観測されたときだと考えると、これも辻褄が合うだろう。

その後、データ転送装置が完成し、その意識と姿だけを3次元の現実世界へと飛ばせるようになったことも印されている。
これらはデータ転送装置の特徴と、#04, #05 の内容に一致する。

未だに彼女が住む部屋や、データ転送装置に関しても謎が残るが、今後の情報に期待しよう。

"Enter the room"


各ページ下部にある項目から、> Enter the room をクリックすると、あるページに飛ぶことが出来る。

https://somunia.net/enter-the-room/

ページに飛ぶと、いかにもなコマンドプロンプトを模した画面が表示される。

 Welcome To somunia.net(TM)
 Network Connect
 >Set Login
 ・・・
の文字列が表示された後、
 Enter The Password
 >
と表示され、パスワードの入力を要求される。

適当な言葉を入力しても unknown command. との返答で進展はないようだ。

今のところパスワードとして入力し、unknown command. 以外の返答が確認できているワードは、
"somunia", "human"
の2つである。
ワード "somunia" を入力すると、"You know it." と表示され、

word: somunia

ワード "human" を入力すると "Sorry. You are not an authorized user."

word: human

と表示される。

どうやら現在は上記2つの言葉以外で特別な返答を返してくれるワードはないようだ。
いずれ正式なパスワードが発覚すれば、彼女の謎にさらに迫るための鍵となるだろう。

"削除されたある動画たち"

#01 の動画の考察の最後、"この動画が投稿されてから長らく #02 にあたる動画は投稿されなかった。" と述べたが、これはあくまでも2023年現在からの視点での話であり、厳密には違う。
実は、現在は削除されてしまっているが、#01 の動画の後、
#02 Q&A (1), #03 Q&A (2) とのタイトルの動画が実は投稿されていた。

(これらの情報はかなた氏 (Twitter @tn4mdg1) のnote, 
"somuniaちゃんという電子世界の少女に関する研究報告書(考察編)"
https://note.com/kanata_virtual/n/ndd412f40d2a9#XBwHY 
から引用させていただいております。許可をしていただきありがとうございます。)

内容はファンから寄せられた彼女についての質問を淡々と話すという内容だ。
今となってはその細かな詳細を知ることはできない いわば幻の動画となってしまっている・・・。

もう1つ上記の2つの動画以外にも、今は削除された ある動画がある。

タイトルは "0と1の世界の私"
内容としては、somuniaがとある文章をつらつらと朗読するというもの。
その文章とは、

歓声が、賛美が、拍手喝采の文字がモニターをなぞる。
ここは存外静かだ。
他人の意見を押し付けられない世界を求めて私は彷徨った。
そして、ついに安住の地を手に入れた。
すべてが意のままの私の理想の世界。
ここでなら私はおとぎ話のお姫様のように誰からも愛され、
時には昔話の神様のようにあがめられる。
「ねぇ、ミア。ここは静かだよ。」
もちろん私が望めば、ここでは好きな音楽を流すことだって、自分以外の人間を作ることだって簡単だ。
でも、それをしないのは私がそんなものいらないって、思っているからなんだろう。
「彼女は新人類の可能性ですよ!彼女はいまやカリスマ的存在です。」
元いた世界に私の体はまだ残っているのだろうか?
私は意識だけをこの0と1の海に放流した。
元の世界に戻るための保険は掛けなかった。
自分自身で錨を上げてしまった。
この0と1の世界は新人類の可能性とか、新天地なんていわれているけれど。
今の私が、あちらの世界にいた頃の私と同一のものであるかなんて、もう誰にもわからない。
私という存在をつなぎとめているのはこの文字達だけ。
私は向こう側の世界を捨てた。
ううん、私だけが世界と切り離されてしまった。
以前の私は誰かに押しつぶされるようなそんな小さな存在だった。
でもここでは違う。
私は綺麗で、可愛くて最強だ。
改めて美しいということは武器だと知った。
もう誰も、私を無視なんてできない。
私の姿を、言葉をみんなが待ち望んでいる。
一つだけ、あちらの世界に心残りがあるとしたらきっとそれはあなたのことだ。
ここにあなたはいない。
でもきっと向こう側の世界であなたが私を見つけられないように、
私もきっと向こう側の世界ではあなたを見つけられない。
だから、ここでいい。
私は静かな0と1の世界からあなたを見つめている。

https://note.com/kanata_virtual/n/ndd412f40d2a9#8ctfm
謎3 somuniaちゃんが生まれるまでに何があったのだろう? より

といったものだ。
内容は短編小説のようで、一見するとsomunia とはあまり関係のなさそうな文章に見えるが・・・
これまでの考察したことを振り返ってみると、数々のつながりが見えてきた。

まず、動画タイトルにもなっている "0と1の世界" について。
これは電子の世界、つまりインターネットの世界を指しているのだろう。
楽曲 "Connected World" にも "0と1 君と僕" という歌詞がある。

そしてこの文章の内容をsomuniaと結びつけるためには、#-01 にて語られた少女███ が重要となってくる。
ここで#-01 の動画の内容を再解釈してみよう。

歌うのが好きであった少女███は、心を病んでしまい、PCにのめり込むようになる。
以前から少女と知り合いであった███氏は少女と連絡が取れなくなった3年後、少女███の所有していたPC内でsomunia と初めて邂逅する。
ここで、こう考えられないだろうか。

少女███=somunia 説

もともとは3次元に住む普通の少女であったsomunia.
現実の鬱々しさに嫌気がさしたsomunia は、インターネットの世界へと逃げるようになり、インターネットサーフィンをしているうちに "インターネットの世界の住民となり、理想の世界をつくりあげる" 方法を見つける。
3次元の、現実の世界では思うように音楽活動をできなかった彼女は、インターネットの世界にて活動の続きを行うことを決断し、ついには3次元からは姿を消し、電子の存在になってしまった────

こう解釈すると、動画 "0と1の世界の私"の内容も説明が出来る。

3次元を捨て電子の世界に住むことを選んだsomunia.
自分の活動を否定されない、まさに理想郷のようなその世界では何もが彼女の思い通りになる。
自分の意識のみをこの世界に移し込んだ彼女は、もとのいた3次元の世界を憂い、あなた、"ミア"のことを想い続ける・・・。

といった感じだろうか。
彼女の最初の動画、"prologue" が投稿された頃には昔のことはほとんど忘れてしまっている状態であったため、ここまでもとの世界のことを覚えているということは、少女███ "somunia"になって間もない頃に綴られた文章であると推測できるだろう。
いったい"ミア" とは誰なのか。まだ謎は残るが、あくまで "0と1の世界" はもうすでに削除された動画の内容であり、現在のsomuniaの世界観に完全に合致するものなのかどうかはわからないということは理解してほしい。

Internet Girl.

ここでまとめの考察を書こうと思います。上記した動画やオフィシャルサイトから得られた情報をまとめ、さらにsomuniaの正体について迫っていく予定です。
直ぐ上で述べた 少女███=somunia 説 についてはこちらの項目に移動させるつもりです。レイアウトを考えなおさないと・・・
5周年配信の最後の演出にて、ロボットから語られた内容を受け、僕はこの仮説がより信憑性を増したものになったと考えています。

somuniaについて、pixiv FANBOXの内容からわかることも多いです。
有料コンテンツなのでここでは取り上げることはできませんが、加入している方は是非合わせて読んで頂けると幸いです。

僕が@you_are_wired のアカウントを開設し、このnoteを書こうと思ったのは去年の4周年配信を受けてだったので、今回の配信で僕のようにsomuniaの世界観に興味を持ってくださった方が増えたら嬉しいです。
そんな方たちにとって、このnoteが有益なものであることを祈っています。

これからも加筆を続けていくので、引き続きよろしくお願いしますm(_ _)m



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