広報PRパーソンのスキルマップ ver.2023
「広報PRは総合格闘技」
こんにちは!広報PRを中心にフリーランスで活動している、りんゆう(@yu_hayashi107)と申します。
私は2017年から広報PRの仕事に本格的に関わるようになり、気づけば、広報歴7年目に突入しています。
経験を積めば積むほど、「まだまだ足りない」と思うことが多くあります。
昨年2月からフリーランスとしてお仕事させてもらっていますが、いまだに「私なんかで大丈夫かな…」「広報PRパーソンとしてちゃんとできているかな…」という不安な気持ちが湧いてきます。
私個人に依存する理由ももちろんありますが、広報PRの関わる領域が幅広く、かつ、関わる業界や経営者の考えによっても、身に着けるべき知識やスキルが多様である、ということも理由のひとつなのではないかと思います。
周辺領域として、HRやマーケティング、クリエイティブなどなど…さまざまな知識や知見が必要です。
この力が身についたらOK!というものではありません。(どの職種においてもそうだとは思いつつ)
広報PRは総合格闘技。
場面や状況を見極めて、さまざまな技を身に着ける必要があります。
このまま、指針を持たずむやみに走り続けることは、GPS付きスマートフォンを持たずに新たな土地をさまようようなもの(方向音痴の私にとっては致命的)。
そこで、改めて自分の強みや弱み(課題)を見極める指針として、広報PRのスキルマップを作成してみました。
広報PRパーソンはもちろん、広報PRパーソンの採用を考えている経営者・人事の方にも活用いただけたらうれしいです。
*本noteは、広報のSlackコミュニティ「#PRFunho Advent Calendar 2023」の12月20日にエントリーしています。
ほかの方のnoteもめちゃくちゃ勉強になるので、ぜひ覗かれてみてください!
広報PRのスキルマップ 作成背景
今回、スキルマップとして可視化しようと思った理由は2つあります。
ひとつは、自分のスキルの棚卸しのため、です。
定期的に自分のキャリアを見つめ直すタイミングを設けています。
ここ最近も、仕事環境の変化や、プライベートでの大きなイベント事が一段落したこともあり、このままフリーランスを続けていくか、正社員に戻るか、会社をつくるか…など考えていました。
そんな中で、いろいろな人とお話をさせてもらう機会があり、対話の中で「あなたの強みは?持っているスキルは?」と問われることが増えてきました。
そうした時に、ふと疑問が湧いてきたんです。
「あれ、私って何ができるんだっけ…?」と。
もうひとつの理由は、市場の中での広報PRに対する解像度の低さ、です。
あらゆる業界・企業における広報PRパーソンの活躍のおかげもあり、企業内で広報PRポジションの必要性を唱える企業・経営者の方が増えてきたと思います。フリーランスで活躍する広報PRの方の増加からみても、各社における需要の高まりを感じています。
ただ、広報PRに対する解像度はまだまだ高くないのが現状だと思います。
解像度が低いままで採用活動が進んでも、企業にとっても広報PRパーソンにとっても良くないミスマッチが起きてしまうだけです。
各企業がビジネスを成長させていくにあたり、理想と現実のギャップを埋めるものは何か。
その答えが本当に広報PR活動なのか。
また、広報PR活動だとしたら、どんなスキルを有する人が必要なのか。
そんな問いに対し、考える材料が提示できれば、と。
以上のような背景から、スキルマップを作成してみることにしました。
スキルマップツールの活用イメージ
改めて、スキルマップツールの活用イメージをまとめてみます。
広報歴の長い人:自分のスキルの健康診断ツールとして。
広報歴の浅い人(これから広報PRの仕事が始まる人):身に着けるべきスキルの指針として。
「これから広報に力を入れたいと思っているけど、どういった人を採用したらいいかわからない」といった経営者の方:どんなスキルを有する人にきてほしいか言語化するためのツールとして。
広報PR スキルマップ10項目
今回、4種類の能力を10項目に分解しました。
【リサーチ力】
・情報収集力:世の中ゴトや顧客情報などと、自分の会社組織やサービスとの接点になる情報を集めることができる
・分析力:集めた情報を俯瞰し、分析し、洞察を得ることができる
【つくる力】
・戦略構築力:各社が掲げる目標に向かって、どんな目的で何をやるかどうやるかという戦略を構築していくことができる
・企画・推進力:立てた戦略に紐づく戦術として、効果的な企画を立案し、実現に向けて推進していくことができる
・編集力:魅力的にみえるようにつくり、調整することができる
【伝える力】
・プレゼン力:自分たちが相手に伝えたいことを、伝わるように(届くように)伝えることができる
・関係構築力(巻き込み力):あらゆる関係者との良質な関係を構築するための働きかけができる
【管理力】
・スケジュール管理力:プロジェクトマネジメント力ともいえる。ゴールから逆算したスケジュールをひき、管理していくことができる
・危機管理力:トラブルをうまくかわしたり最小限におさえこんだり、臨機応変に対応することができる
・仕組み構築力:必要な時に、必要な人をアサインして組織をつくったり、最適な仕組みを構築することができる
以上です。
それぞれの項目を、さらに細分化していくことができると思います(特に「編集力」とか「分析力」とか)。全体像がみえるような項目に分解してみているので、その点ご了承いただけたらと思います。
わたしの場合
自己採点的にはこんな感じかな、と思っています。
一緒にはたらく人にヒアリングしたら変わってきそうな気もしつつ…笑
まわりの広報PRパーソンと比較した時にどうか考えながら作成しました。
こうみると、改めて、「分析力」「戦略構築力」「編集力」「プレゼン力」「危機管理力」にまだまだ課題があるな〜ということが可視化されますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本ツールが、客観的に広報PRのスキルを見直すきっかけになれば幸いです。
また、冒頭にも記載した通り広報PRに関わる領域はとても広く、ひとくちに「スキル」といってもいろんな切り口があると思います。
今回は、すこし抽象度を高くして「◯◯力」としてまとめてみました。
これだけで広報PRのすべてがわかるかというとそうではありません。
解像度を上げるためのひとつの材料として活用いただけたらうれしいです。
*以下、チェックシートとしてお使いください。
上長との現在地や期待値のすり合わせに使うと効果的だと思います。
パワーポイントで簡単にチャート作りができるので、書き込みたい方はパワーポイントをダウンロードして使ってください。
追記
広報PRパーソンで知らない人はいない、本田哲也さんの「SCALE」で公開されている5つのコンピテンシーも、広報PRパーソンの指針になる強力なツールです。こちらもぜひ!
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りんゆう🍎
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