メンターの話#5 【祝辞】
祝辞
今年度のAO・推薦入試が終わりを迎え、新たな受講生が入ってくる時期になりました。
僕がブログ?を書く最初の投稿は今年度の受講生の皆さんへの「祝辞」にしようと決めていたので、投稿遅くなりましたということにしてください。
学生の身分で、祝辞なんて小っ恥ずかしいですが、言わせてもらえればと思います。
まずは、僕と何らかの形で関わってくださった受講生の皆さん、心よりの祝意をお伝えします。また、関わってこなかった皆さんにも、これまでの日々の研鑽と成長に敬意を表するともにそれを支えた多くの方々に感謝と御礼申し上げます。
さて、堅苦しい前置きはこのくらいにして、高校と洋々の卒業に際して受講生の皆さんにメッセージを送りたい!です!
本来、教育の成果とはゆっくりと表出するものです。
私も高校時代の恩師から得た学びを時が経つごとに噛み砕いて、少しずつ納得しているぐらいですし、高校や一般受験の勉強の重要性を大学入学後にひしひしと感じています。
しかし、受験というのは無慈悲なもので、人生における極めて短い期間で得たもので成果を出さねばなりません。
無論、幼少期から大学受験に向けて、猛烈な努力を重ねている人もいますがごく少数で、AO・推薦入試について言えば、そのような人は皆無に等しいでしょう。
思うような結果が出ない方が当然ですし、受験期にはそれに対する不安や悔恨の念を抱いた人も多いと思います。
本当にお疲れ様。
僕個人の考えで恐縮ですが、
AO・推薦入試で評価される技能は一般入試に比べ、長期的に必要である、あるいは将来的に大きな成果を生む可能性のある技能である
と思っています。
読解力や論理的思考力、アウトプットやコミュニケーション能力に至るまで非常に多種多様な技能が評価対象となり、そのどれも広範な分野で活きるものばかりです。
これに加えて、自分について知る良い機会でもあることから、僕は AO・推薦入試を通した教育にとても魅力を感じています。
そして、そういった能力を培う上で、人と話しその人との何らかの「出来事」を経験することが極めて重要であり、それが卒業後にも大きな意味合いを持つと考えます。
「あのメンターさんの、あの言葉に感動した」とか
「洋トピアでうるさくて注意された」とか
「思うようにいかない時にGMが相談に乗ってくれた」とか
「メンターさんの指摘に納得がいかなかった」とか、
そういう洋々での経験は折に触れて反芻され、自身の中で再解釈が行われます(ウシみたいに)。
僕はここに、教育の大きな可能性があると思うのです。
だからこそ、これからは今まで以上に、
いろいろなことに挑戦し、経験してほしい。
それぞれやりたいことはあるだろうけど、
これから先でたくさんの挑戦をし、たくさんの学びを得てほしい。
そこで得たものが皆の成長を促してくれるはずです。
この成果が確認されるのは、時を経て同級生や恩師に会う時だと思います。昔の自分と今の自分を無意識に、でも正確に比較してくれる。自分も成長したかな、と実感できる。
サードプレイスという言葉がありますが、卒業後は、まさしく学校や洋々がサードプレイスとして機能し、迷った時や困った時の拠り所になります。
学校の役割は卒業させて終わりではありません。生徒の成長を支える場所として、アイデンティティの一要素として、卒業後も生徒の成長を支えることができる。
自分の意図した教育的DNAが思いもよらない発言の仕方をするのを、メンターになって強く感じています。これは先に述べた経験を受講生が自分なりに咀嚼し、解釈してくれているからだと思っています。
メンターが意図して発した言葉のみならず、何気ない一言や所作の一つ一つに至るまで汲み取り、成長していく。そう考えると更に、メンターとしての自覚を持たねばと気を引き締めなければいけない気がします。「出藍の誉れ」のメカニズムはここにあるのではないでしょうか。
僕の物差しでは、皆さんの成長は測ることができませんでした。期待以上の成長を見せてくれて、本当にありがとう。メンター冥利に尽きます。
今後の活躍を耳にする日をとても楽しみにしています。
卒業おめでとう。
執筆 メンター:あおた
編集 メンター:仁珠
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