メンターの話#13 【大学選びをするにあたって】
受験期が終わり「これで私も念願の大学生」と和気藹々していた12月。
TikTokやSNSの影響のせいか、当時の私の大学生像はこんなものだった。
そういう大学生活に憧れて、上智大学への進学が決まってからダイエットやメイク研究、可愛い小物を買うためにバイトを頑張ったりした。
3月に何度か新入生交流会があったため、そういったイベントにも参加し大学の爽やかな空気を一杯吸った。
「よし、キラキラ大学生がんばるぞ〜」と意気込んでいた3月31日。
しかし、まず私の目の前に立ちはだかった壁「履修登録」
これは中々の難問だった。最初に必修科目を入れる。
「ふむふむ。ロシア語学科月曜日から金曜日まで1限2限必修じゃないか!」 と、全休を作って友達と旅行に行くという夢は一瞬でことごとく砕けた。
高校のように担任の先生がいるわけでもないし、質問があれば友達か先輩に聞く。友達も友達で苦戦しているから聞きにくい、先輩もずっとつきっきりで教えてくれるわけではない。受験以上にエネルギーを使い果たした気がして、夢にも履修登録が出てきた程だ。
そして難所第2、情報は自分で集める、掲示板を見なかったのは自己責任。
その為、気づけばイベントが終わっていたり、課題の提出期限が過ぎていたり、先生からのメッセージを読み忘れていたり...教科書も買った方が良いのか、買わなくても良いのか。
毎日膨大な情報が頭の中に入っていくことで、ちょっとした予定が頭から抜けていく。この前もホワイトニングサロンの予約をすっぽかしてしまってキャンセル料8000円を請求されそうになった。
そして一番のストレスは学食の混み具合。
授業初日、友人たちとともにインドカレーを食べに学食へ向かった。休み時間は1時間。学食にたどり着くまで15分(人が多過ぎて前に進めない)。食券を買うまで15分。そしてカレーを受け取るまでに30分。
気づきましたか?これで休み時間は終わりです。
次の授業は学食から見て真逆の場所にあるため、カレーとナンを手にダッシュで向うも遅刻する始末。化粧はボロボロ。髪の毛も汗で額にぺっちょり張り付いて、まるで試合後のアメフト部のような格好をしていた。
見ての通り、私が思い描いていた大学生活はこの1年間送れないようだと嘆いている日々を送っている。
その為、私は作戦を練った。
大学にはお弁当持参。パジャマのまま大学に向かう。化粧はしない。リュックで通学。ハイキングにでも行くの?と聞かれそうな格好で一限の授業に向かっているのが現実だ。
様々な困難にぶち当たり、新学期早々限界を迎えている私だが決して何もかも放り出して逃げてしまいたいなどという感情は起こらない。
それは、私が本当に自分の専攻分野に興味を持っているからだ。
皆さんに分かりやすく解説しよう。
例えば、私は壊滅的に物理ができない。物理の応用問題を目の前に出された時、全身がブルブル震え出し冷や汗をかいて今にも土に埋まりたい気持ちで一杯になる。
逆にいうと世界史は大好きだ。どんなにテストの範囲が広くて暗記しなければならない事例が多くても、寝る間も惜しんでテスト勉強をする。テストもゲーム感覚で受けることができる。
要するに、興味があり自分で選んだ道であればいくらでも努力できる。
大学では興味関心が合致する友人ができるし、毎日意見を交わすことで自らの知見も深まる。自分が面白いと思っている教授の講義を聞いて、専門的な知識を得ることができる。これまでの受験勉強頑張ってきた甲斐があるな〜と思える。
ここで私が伝えたいことは、
大学は自分の興味関心を深める場であり、0から何かを学ぶ機会はほとんどない。「興味はないけど、知名度が高いからこの大学に行きたい!」というスタンスで受験をし、奇跡的に合格したとしよう。興味のない分野を研究するために毎日暑苦しい電車に乗り込んで、朝から晩まで講義を受けて、さらに単位を取得するためにテストやレポートを書かなければいけない。恐らくとんでもない根性を持っていない限り、途中で挫折してしまうだろう。
その為にも、今受験を控えている皆様によく考えて欲しい。
志望理由書を書く時も、面接練習をする時もこの二つを念頭に考えて頂きたい。
この大学が提供しているプログラムと、自分が学びたいことが二つのパズルのピースのように合致したらビンゴ!その大学がまさに貴方が行くべき場所だ。興味のある問題をとことん追求できる環境ほど幸せなものはない。
興味のある問題や職業・分野がある方はそれをとことん追求し、大学教授というその分野に精通した人物を目の前に語り合える程の知識を蓄えて欲しい。
そしてまだ自分探しをしている方はメンターやプロ、GMに頼っていただきたい。私も最初の頃は何に興味があるのか分からず頭を抱えていた。しかし自分の過去を全て曝け出し、「自分」という存在をメンターと共に初めて客観視したからこそ気づけたことが多々あった。
これから受験を控えている皆様には充実した大学生活を送る為にも、今努力を惜しまず最後まで突き進んで欲しい。
執筆 メンター:エレナ
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